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【二次創作】読み専という「二次創作」の参加の形

二次創作の世界では、「描ける人」「書ける人」が持ち上げられますよね。「生産者」がいなければ畑は荒れてしまうのでそれはそれで確かなことだと思います。でも、いわゆる「読み専」、読むだけの立場だからといってそれを極端に卑下する必要はないと思うのが、私の個人的な考えです。
「読み専」の方は、二次創作業界においては、「消費者」の立場です。100%自分のために二次創作をしているという作者もいると思いますが、多くの人は「見て欲しい」「読んで欲しい」「感想が欲しい」、そして「共感して欲しい」と思っています。なので、そんな「生産者」を支えている「消費者」である読み専の人たちも、十分に「二次創作に参加している」と私は思うのです。

もちろん、一人でも「生産者」が増えたら嬉しいとは常々思っています。しかし、生産者が「欲しいなら書けば」と消費者にマウントをとったり「あなたが書けば作品が一つ増えますよ」と上から目線で言うのもちょっと違うかなとも思うんですね。どちらが上とか偉いとかではなくて、お互いに支え合って、協力しあって、ジャンルを盛り上げていくという姿勢があったら二次創作はより盛り上がるし、ジャンルとしても大きく、長く続くものになるのではと考えています。

では、読み専とはどうあるべきなのか。どうすれば読み専の立場からジャンルを盛り上げることができるのかを検証していこうと思います。

【1】「閲覧数1」「ブクマ数1」の意義

読んでもらえるだけ、見てもらえるだけで、作者は嬉しいものです。それだけでもやる気につながります。ちなみに「閲覧」よりも「ブクマ」のほうがやっぱり嬉しいものなので、「感想を言う勇気はないけど、作者を応援したい」「ジャンルを盛り上げたい」と思っている読み手の方は、ぜひブクマをしてください。小さなことですが、確実に作者のやる気とジャンルの活性化につながるはずです。

【2】読み手にも「マナー」は求められる

二次創作業界で目立つのはどうしても「作者」側なので、タグ付けやカップリング表記、ワンクッションの有無など、マナーについて話題になることも作者側が多いです。しかし、自分が作品を発信していないからといって「守るべきマナー」がないわけではないということを読み手の方にも知ってもらいたいです。
毒マロに代表されるような作者を傷つけるコメントを送ったり、特定のキャラ、カプリングを貶めるようなツイートをすることは、ジャンルの衰退につながります。「治安が悪い」と判断されれば、作者は生産をやめ、読み手は寄り付かなくなり、あなたの推すジャンル、キャラ、カップリングから人が離れていくことになるということを理解しましょう。
苦手な作者や発信者はブロックやミュートをしましょう。どうしても伝えたい自分の解釈があるなら、自ら発信しましょう。そして、その時は他人を傷つける表現になっていないか、十分に考えてから実行しましょう。

【3】読み専が「強者」となる方法は「感想」

リツイート、引用リツイート、エアリプ、直リプ、匿名ツール、感想には様々な方法がありますが、「強者」となりたければやはりTwitterのリプを上手く活用することだと思います。交流好きで癖のなさそうな作者あてなら直リプ、あまり交流をしていない作者向けならリツイート。判断が難しい場合は、エアリプが良いと思います。匿名ツールで長文の感想を送ることは作者に喜ばれる方法の一つではありますが、界隈の賑やかしという意味では「表に出ない」というデメリットがあります。
もちろん、癖のある作者さんもいます。そういう人には、当たらず触らずが鉄則です。作品だけありがたく拝読しておきましょう。笑
読み専でも界隈で存在感を発揮することは十分に可能ですし、むしろ読み専だからこそリツイート等を多用して「広報担当」のような役割を担うことができます。作者として存在感を発揮する以上に「コミュニケーション能力」が必要となることは間違いありませんが、「作品を生み出すことができなくてもジャンルの活性化に貢献できる」という意味では、努力してみる価値のあることだと思います。

【4】「解釈厨(考察厨)」は難しい立ち位置

とても難しく、危険な立ち位置です。
一見すると、ツイートだけで成立するので容易にも見えますし、リツイートもされやすく、拡散力があります。しかし、解釈や考察というのは、そもそも「俯瞰的に」「客観的に」「公平かつ平等に」「論理的に」「深い知識によって」成立するものであり、「個人の感想からはもっとも遠い」はずのものです。つまり、個人の萌えや推しという「主観」の発露である二次創作とは本来は対局にあるはずのものです。本来は「より客観的」でなければならない考察を、「自分の視点から」語ってしまうことは、とても危険な行為です。「深い知識」が必要であるはずの解釈を「この瞬間の思いつき」で行ってしまうことについても同様です。
「一個人の主観」を「解釈(考察)」という大上段の構えで行ってしまう可能性があることにこそ、解釈厨の危険性はあります。客観性を欠いた「主観」を大声で叫ぶことは、同じ価値観をもった人の共感を呼ぶ一方で、異なる考えの人の反感を呼びます。そのため「萌え」「推し」「好き嫌い」という主観の発露がメインとなる二次創作市場で、解釈や考察を全面に押し出すことはおすすめできません。「解釈や考察とは、本来主観的であってはいけない」ということと「作品というフィルターを通して好き勝手な主観が通用するのが二次創作である」ということを踏まえると、「解釈」や「考察」をメインとした活動は、二次創作市場とは距離をおいて行うほうが無難でしょう。

二次創作業界、二次創作市場への参加の方法は様々であり、人それぞれです。同時に、参加するすべての人々、それが作者であれ読者であれ、一定のマナーが求められるというのも事実です。ジャンルを愛すればこそ、推しキャラや推しカプを愛すればこそ、界隈は快適であって欲しいですよね。どのような立場であっても「ジャンルに参加している」という自覚はとても大切です。自分のできることを自分なりの方法で行い、自分のできる範囲でジャンルに貢献していきたいものです。

ありがとうございます。 好きを形に!たのしく同人活動!を目標にがんばります!