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【二次創作】二次小説:そもそも最初の一文って何を書いたらいいの?!②

前回に引き続き、「小説の導入部分」についてのコラムです。前回のコラムでは、「セリフから入る」「シンプルな一文から入る」「容姿の描写から入る」「情景描写から入る」の4パターンについて解説しました。最初の一文を魅力的に表現できれば読者の関心を引くことができますし、とにかく書き出すということが創作にとって一番の難所で一番大事。笑 勢いをつけて冒頭部分を乗り込むためにも、基本を抑えておきたいところです。
そんな悩ましいけれど、とても大切な「小説の書き出し問題」について、前回よりも少し工夫したパターンに踏み込んでいきたいと思います。

【1】キャラの動作から入る

「Aは○○した」という動作から入るパターンです。物語の始まりから動きを表現できるので、読み手にとっても書き手にとっても勢いがつきやすいのが特徴。また、情景から入るパターンなどと比べても「どんな言葉を使ったらいいだろう」とあまり悩まずに済むのも嬉しいです。
例1)
窮屈そうな様子で視線を彷徨わせるAに目をやり、Bは嘆息した。居心地の悪さはお互い様なのだが、相手ばかりが委縮しているように見えるのは少しばかり納得がいかない。

動作の後に感情を描写することでシンプルに身体と心の動きを表現しているパターンです。動作、視線、気持ちを流れで描けるので、読みやすくて伝わりやすい。自然に作品に入り込める書き方だと思います。

例2)
気がつけば、大学の正門前まで歩いてきていた。淡い冬の日差しが葉の落ちた街路樹の間から降り注ぎ、枝並の影を舗道に落としている。

動作の後に季節や天気の描写を加えることで、動作・情景・感情や状況の隠喩を表現しているパターンです。いきなり比喩的な表現で入るよりも書きやすいのが特徴です。動作に続けて「どんな景色か」「どんな季節や時間帯なのか」を描くことで、キャラの感情を暗に伝えることができます。

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