『馬鹿ブス貧乏な私たちを待つ ろくでもない近未来を迎え撃つために書いたので読んでください。』レビュー
こんにちは!
最近気になる言葉があります。
それが「リバタリアニズム」。
「それぞれの人が望む行動は、他の人の体や所有物を侵害しないかぎり、基本的には自由である」、と主張する考えです。
「リバタリアニズム」を知るために、「リバタリアン」である藤森かよこ さんの本を手にとりました。
それが『馬鹿ブス貧乏な私たちを待つ ろくでもない近未来を迎え撃つために書いたので読んでください。』です。
なんといってもタイトルが強烈!
この記事では、本書から学んだことや、本書を読んで考えたことをまとめます。
AIとロボットに仕事を奪われるのは不可避
資本主義社会では、「利潤の拡大」こそが至上命題。
利潤の拡大のためには、「売上の上昇」と「コスト削減」が必要です。
「コスト削減」について、1番のコストは何かというと、じつは「人件費」。
そして、AIやロボットのほうが、人間よりもコストがかかりません。
よって、企業は積極的にAIやロボットを採用します。
その流れは、資本主義的に不可避といえるでしょう。
本書を読んでおもしろいと思ったのが、「賃金労働は、もっとも合理的なヒマつぶし」であるという点。
賃金労働は、給料をもらいながら、効率的に学習ができる機会ともいえるからです。
ここで疑問になるのは、AIやロボットの活躍によって賃金労働が消えた場合、人はどうやって「暇つぶし」をすればいいのか?ということです。
しかも、毎日食べるのに困らないように。
(本書では、一人遊び、情報発信、食料生産といった対策が提案されおり、以下の「やるべきこと」にまとめました。)
人の数はあり余っている
「少子化対策など、日本政府は本気でしていない。」と藤森さんは語っています。
たしかにいままでの政府の少子化対策は的外れだよな~と思っていたので、腑におちました。
政府が本腰をいれない理由は、人の数がすでに多すぎるから。
しかも近未来では、仕事がAIとロボットにどんどん奪われます。
人口が減るスピードよりも、多くの人が仕事にあぶれることになれば、国が支えなければいけない人も増えてしまいます。
論理的に考えて、政府が国民の数を増やす必要性がありません。
また本書では、いわゆる「陰謀論」といわれるものも取り上げられています。
この本を読み、ディープステート(DS)という言葉をはじめて知りました。
ディープステートとは、ユダヤ人国際金融家たちからなる「世界を陰から支配してきた勢力」のこと。
これを信じるかどうかは別として、このような陰謀論とよばれているものを真剣に考えている人もいるんだ~と、自分の知識を広めることができました。
本書で提案されている「やるべきこと」
本書には、これからの激動の時代を迎え撃つために、いろいろなアドバイスが掲載されています。
それらをまとめてみると、以下のようになります。
子供は作らないでおこう
最悪の未来を想定して行動しよう
最悪の未来を知るために、悲観的な未来予測本を読もう
プログラミングでなくてもいいので、デジタルスキルを身につけよう
自由でいるために、表現力と論理力を身につけよう
1人遊びを楽しみ、その内容をおもしろく表現できるようになろう
『できる大人のモノの言い方大全』を読み、人に信頼される言葉遣いを身につけよう
自分で食料を生み出そう(農家で働かせてもらうか、地方に菜園付きの中古住宅を確保)
政府に「幸せにしてくれ」と頼むはやめよう。「自分を政府のペットにして」と要求していることと同じだから
経済産業省のサイトで「公費助成制度」を調べよう
政府が出している支援金のようなものは、自分から積極的に情報を取りに行かなければ、見つけられないというは、確かになと思いました。
ほかにも本書では、さまざまな推薦図書があげられており、気になるトピックがあれば、それらの図書をつうじて深掘りできます。
まとめ
ディストピアに向かう近未来。
絶望的な気持ちになるかもしれませんが、現実を直視することで、自分の人生を切り開く覚悟がうまれます。
結構長い本ですが、興味あるトピックについて拾い読みするだけでも、こんな考え方もあるんだ~と学びが多いです。
本書を読み、著者が一番オススメしていた『余剰の時代』を、さっそく読みはじめました。
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