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『世界は贈与でできている』を読んで、歴史を勉強する大切さを学んだ

ふと立ち止まって、今ある自分を見つめてみると
たくさんの「贈り物」に
支えられていることに気づきます。

目に見える形のものだけでなく、
目に見えない愛情や経験、知識も、
誰かがくれた大切な贈り物。

そして、今の世界もまた、じつは
たくさんの贈り主によって支えられています。

本書『世界は贈与でできている』は、
そんな贈与の本質について、
平易で優しい言葉で解説した一冊。

健全な資本主義社会とはなにかを考える
よいきっかけになります。


世界は贈与でできている

贈与とは、過去から受け継がれた贈り物に
気づくことから始まります。

ぼくたちは、生まれた時からたくさんの贈り物を
受け取っています。

それは、両親からの愛情や、家族や友人の優しさ
先生からの教え、社会のインフラなどです。

ぼくたちが当たり前のように使っている
インターネットも、過去の多くの人々の努力と
発明の積み重ねによってもたらされた贈り物。

本書では、そういった贈与の流れを「贈与の連鎖」
と呼び、その重要性を説いています。

ぼくたちは、受け取った贈り物を自分なりの形で
次の世代に繋げていくことで、
世界をより良い場所にしていくことができるのです。

仕事のやりがいや生きがいを得ることは、
あくまでも贈与の結果にすぎません。

贈与のルール

そんな贈与ですが、
大切なルールがあります。

それは
「贈与だと知られてはいけない」
というもの。

つまり、贈り物をする人は
名前を明かしてはならず、
見返りを求めてはいけません。

贈与とは、相手に何かを与え、
相手の自由を尊重することです。

贈与する者が「これは贈り物だ」と
言ってしまうと、
受け取り手の自由を奪ってしまいます。

そして、自分が贈与者であることを名乗ったり、
見返りを求めたり、強制的に贈与をおこなえば
それはもはや贈与ではなく、繰り返すことのない
単なる「取引・交換」になります。

ただ、贈与が気づかれないままだと、
贈与としての意味を失うことに。

ですので、いつかは
「あれは贈り物だったのだ」と
気づかれる必要があります。

これがもう一つのルールです。

贈与を受けていると知るための歴史の勉強

つまり、贈与を受けている人は、
「自分は贈与を受けている」と知ることから、
贈与をはじめることができます。

じつは本書には
「贈与を受けとらずに、
贈与することはじめると
悲劇が待っている」
という恐ろしい考察もあります。

ここでは詳しく触れませんが、
贈与をはじめるには、まず贈与を
受け取っていると気づく必要があります。

では、どのようにすれば、自分が受け取っている
贈り物に気づくことができるのでしょうか?

著者は「歴史」を学ぶことを勧めています。

歴史は、ぼくたちとは違う時代を生きた
人々の記録であり、
そこにはたくさんの贈与が隠されています。

日本史、世界史、経済史、政治思想史、科学、
数学、技術の歴史、医療の歴史など、
さまざまな分野の歴史を学ぶことで、
ぼくたちは自分たちの世界を
多角的に理解することが可能。

そして、もし自分がその時代に生まれていたら、
どのような世界を見ていたのか、
どのようなことに気づいていたのかを
意識的に考えることが大切です。

そのように想像力をはたらかせることで、
自分が受け取っている
贈り物に気づくことができ、
スムーズに贈与を始める準備が整います。

まとめ

世界は贈与でできている』は、
ぼくたちが生きている世界の本質を
わかりやすく教えてくれる一冊。

本書を読むことで、ぼくたちは自分たちが
受け取っているたくさんの贈り物に気付き
感謝することができるようになります。

また、贈与のルールを理解することで、
ぼくたち自身も、
周りの人に贈り物をすることができるようになります。

ぼくは本書を読み、
自分がいかにたくさんの贈り物を
受け取っているのかを改めて実感しました。

そしてぼくたちの役割は、
これらの贈り物に感謝し、
さらにそれを次の世代につなげていくこと。

noteにて、毎日無料でアイディアをとどけるのも
贈与の一種だと感じ、noteをつづけていく
理由がまた一つできました。

(贈与者は名乗ってはいけないという
ルールがありますが、本名はあかしていません。
それに、すべての記事が無料ですので、
贈与に入るかと思います)

贈与のパスをわたすという使命を果たすことで
価値交換という資本主義の枠にとらわれず、
真の豊かさと持続可能な社会を実現できる
かもしれないと思える一冊でした。

自分の生き方に悩んでいる人や、
世界をもっと良い場所にしたいと思っている人
贈与の本質を知りたい人に
ぜひ読んでいただきたいです。

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