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古墳って鍵穴のやつやんな

「古墳=鍵穴」というイメージが強いと思いますが、129柱の天皇の陵墓のうち、いわゆる「鍵穴」の形である「前方後円墳」は20基なんですよね。
多いか少ないか絶妙なライン…

ただ円丘(緩やかな丘みたいな陵墓)は42基あったり、他にも方丘(四角形な陵墓)や山形墳(山自体が古墳)だけでなく、塔とかお堂の類の陵墓もありまして、みなさんが思っているよりも陵墓の形は多種多様です。
これだけでも面白いですよね? ね?(威圧)

そんな様々な形のある天皇陵の内、前方後円墳から1基、ご紹介しますね。

開化天皇陵

近鉄奈良駅から徒歩2分ほどにある前方後円墳です。

開化天皇は9代目の天皇でして、紀元前200-紀元前100年の間に存在していたとされています。弥生時代ですね。

そんな開化天皇の日本書紀での没年齢がなんと、

115歳

であることから、「本当に」紀元前200-紀元前100年の間生きていた方だそうです。しかし在位中の具体的なエピソードはないに等しいんですよね…。深刻な話題不足…。
2代天皇からこの開化天皇までの8柱は情報らしい情報が皆無です。しかし没年齢だけが異常に高いので、辻褄を合わせるために創作された方々、

「欠史八代」

と言われています。開化天皇は欠史八代の8人目で、実在性の高い10代天皇の父にあたりますので、神話と史実の中間地点にいる方とも考えられます。
存在したのかしてないのかは当然私にはわかりませんが、それもまたロマンですよね。(ごまかし)

ただ、太古の日本では「春秋二倍暦説」や「4倍年暦説」と言った、現在の1年を2分割、4分割した期間を1年として扱っていた説がありますし、日本書紀や古事記以外の歴史書が失われていることから、没年齢の高さや情報の乏しさについてフォローできる部分もあるのではないかと思います。

でも正直、陵墓巡りはそこまで深く考えていく必要もないと思いますので、「おるんかおらんのか微妙な天皇なんやなぁ」って考えるだけでも十分だと思います。どんなジャンルでも「少しだけ知ってる状態」が一番楽しめると思います。知らんけど。

ちなみに通り沿いに入り口がありまして、陵墓へ向かう一本道の両側には普通に建物があります。このような立地の天皇陵は奈良県内にしては珍しい気がします。大阪府はこんなんけっこう多いです。

上述の通り、駅からめちゃくちゃ近いですし、通り沿いなので辿り着きやすい。周辺には奈良公園ありますので奈良観光の計画に捻じ込んでも全く支障ないです。

そして何より観光地で建物に囲まれているのにも関わらず、鳥居の前まで行くと周囲の喧騒が一切聞こえなくなります。(個人の感想です)
これこそが陵墓巡り一番の醍醐味だと思います。他の天皇陵でも基本的に同様の体験ができると思いますので、是非体験してみてください。

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