思いを重ねる、同じでなくて #うちで踊ろう

大好きなげんちゃんこと星野源がInstagramではじめた #うちで踊ろう がよかったです。

InstagramやTwitter、Youtubeなどで、このハッシュタグ、このタイトルで検索すれば、色々な人がげんちゃんの声と歌に重ねるように、楽器の演奏をつけたり、踊ったり、ハモったり、絵を描いたり、動画を重ねたり。

例えば、仲良しの三浦大知さんがさっそくコラボしています。

歌詞がほんとよいので、少し貼りますね。

”うちで踊ろう”

たまに重なり合うよな 僕ら
扉閉じれば 明日が生まれるなら
遊ぼう 一緒に

うちで踊ろう ひとり踊ろう
変わらぬ鼓動 弾ませろよ
生きて踊ろう 僕らそれぞれの場所で
重なり合うよ

うちで歌おう 悲しみの向こう
全ての歌で 手を繋ごう
生きてまた会おう 僕らそれぞれの場所で
重なり合えそうだ

「一致する」と「重ねる」という言葉を考えることがあります。

 異なる価値観を持ち、細かなことだけでなくて大切なことにすら、なかなか合意できない人間が、それでも何かに協力できるとすれば、何を足場にすればいいだろうか、という問いに、博士論文では、「重なり合う関心」という概念で応答しました。

 何人かはご存知の通り、2018年の「子育て」をテーマにしたプリキュアを観てしまったばかりに、どっぷりプリキュアにハマったのですが、2019年のプリキュアは、私が理解する限り「当たり前の多様性」と「想像力」をテーマにしていたのが印象的でした。

 そこで印象的だったのが「思いを重ねる」というワードでした。戦闘中に必殺技を出す前に出てきます。笑

 プリキュアたちは、様々な関心と事情を抱えて、その戦闘の場に立ち、何かや誰かを守っているのですが、その瞬間に確かに、違った形の思いを部分的に重ね合うことで、苦境に取り組んでいる。
 「重なり合う関心」という概念を書きながら念頭にあったのは、この言葉でした。

 思いを「重ねる」ことは、思いを「同じくする」ことではありません。それはお互いの形を捻じ曲げずに、それぞれの暮らしの中で、束の間、協力し合うということ。その瞬間、名前を呼び合うように、言葉や思いを重ねている。

 「うちで踊ろう」をはじめとする、星野源の文章や音楽から感じるのも、「当たり前の多様性」を前提に、瞬間瞬間で何かを重ね合ったり、すれ違ったりする、その全体を「暮らし」として表現している。そこで積み重ねられる、寛容で優しい想像が、星野源作品には織り込まれていると思います。

 ぜひ、ハッシュタグでみてみてください。#うちで踊ろう
 私は文字を書いたり、目で追ったりしながら、自分なりの仕方でうちで踊ります。

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