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ACE HOTELの今後をぼんやり考える

もう、少し前の話になってしまったけど、ACE HOTELが会社としてSortis Holdingsに買収された。一応、そのお値段も85百万ドルとされているけど、負債の金額にもよるし、中身分からないと何とも言えないので、ここではそこには触れない。

1. ACE HOTEL

いわずと知れたライフスタイルホテルの代名詞。Portland自体が「都市再生の見本!」的な文脈で流行っていたタイミングを背景として、こういうホテルを作らなきゃ地方再生はない!みたいなイメージで捉えられていた気がする。

イメージではなく、より具体的な話をすると、ACE HOTELの強さはその料飲にあって、Portland自体の人気が高まり、それなりにお金を持った住民が増えたという背景がある中、その食の受け皿として機能していたことは大きい。日本だと、どこの都市でもランチは地元の奥様が使ってくれるけど、ディナーは町場に負けてさっぱり、というパターンが多いので、現実問題として町場のレストランに勝てるだけの強力なホテル内レストランが作れないとACE HOTELみたいにはなれない(なので、普通にやっても作れない)。

結局、ライフスタイルホテルはホテルなので、宿泊者は当然そこにいるわけだけど、地元の人もそこにいないとその定義上宜しくなく、地元を呼ぶにはランチタイムでもティータイムでもディナータイムでもバータイムでもいつでもいいんだけど町場の施設に勝たなきゃいけない。少なくとも京都の事例を見る限り、今今どうなっているのかは知らないけど、味のレベルも業態の珍しさでも、町場と勝負できていたと思う。

2. Sortis Holdings

さて、買収した側のSortis Holdingsだけど、日本だとこのニュースってほとんど報じられなかったので、知っている人も少ないと思うので、一応紹介したい。

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サポート→ホテルで使う→note→サポートというサイクルが回ると素敵ですね。