K5とイワシビル

CONFORTという雑誌を見ながらK5についていくつか呟いていたら、ふとイワシビルの存在を思い出して、去年の商店建築を引っ張り出して読んでみた。

この前チラ見したK5だけど、やはり建物が美しくて、平和不動産がよくバックパッカーズとかちゃんと選べたよなとつくづく感心してたら、今読んでるCONFORTに担当者が一本釣りした的な記述があり、デベ側担当者のインタビューが読んでみたくなった。マイクロコンプレックスの名の通り、凝縮感がすごい。 pic.twitter.com/jnunFPja3p

— お館様🏨 (@oyakata20191112) April 4, 2020

「曖昧」と「メリハリ」なデザインだそうだけど、確かに空間の使い方が曖昧で、コンプレックスを構成する多彩な要素がより混じり易く、一方で天高4.5mの客室とか、赤い内装の青淵とか、インパクトの強い部分を持たせて個々の要素を強調してもいる。ちゃんと施設のコンセプトを実現するためのデザイン。

— お館様🏨 (@oyakata20191112) April 4, 2020

外側から見ると赤い内装が目立ってつい引き込まれる青淵はあの新宿ゴールデン街の激混み店オープンブックの人がやってるらしいし、個々の店も知れば知るほどストーリーに満ちている。これらが延床面積わずか2,081.33㎡にギュッと詰まってるんだから、不動産の新しい可能性を感じずにはいられないよね。

— お館様🏨 (@oyakata20191112) April 4, 2020

K5 - Hotel / Restaurant / Coffee Stand / Bar / Beer Hall

この商店建築で特集されているのは「スモールホテル」だけど、ここに出てくるのは100~300㎡というホントにスモールな施設が多いので、水産加工工場、物販店、カフェ、ホステルの複合施設で416.18㎡あるイワシビルはちょっと異色だったので記憶に残っていた。そして、おそらくK5の「マイクロコンプレックス」というフレーズにその記憶が刺激されたのだろう。

商店建築 / 商店建築2019年7月号

K5に比べると、圧倒的にイワシビルの知名度は低いと思うので、簡単に概要だけまとめておく。

イワシビル概要
所在地：鹿児島県阿久根市鶴見町76
構造：RC造3階建　延床面積：416.18㎡
リノベ前：1968年築の保険会社のオフィスビル
客室数：7室（個室ベースホステル）
付帯施設：水産加工工場、物販店、カフェ

イワシビル｜鹿児島県阿久根市 たい焼き・お土産・ホステル

実物を見たことがないイワシビルが、K5の比較対象として面白そうだと思ったのは、やはりそのコンセプトが具象か、抽象か、という点に尽きる。