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『失敗だらけのホテル投資』

割引あり

記憶にあるホテル投資における失敗…

・リノベ予算がUWを大幅超過…
・オペレーターが倒産して賃料が途切れる…
・空のホテル買って再生しようとしたら事業計画が承認されず…

きっと記憶にない失敗も含めたらもっと山ほどあるんだろうけど、少なくとも自分が買ったホテル投資案件においては結果として負けたことがないんだよね。さて、それはなぜか?

答えは簡単で、安く買っているから。投資パフォーマンスへのアクイジションとAMの寄与度のバランスは個人的な体感としてはザックリ9 : 1程度だと思っている。もちろん、買った瞬間には投資として勝ったかどうかは分からないんだけど、後で振り返ってみると買った瞬間に9割がた勝敗は決している。そんな印象。

もう少しちゃんと考えてみよう。アクイジションの場合、割安で買う、相場並みで買う、割高で買う(無理して買う)、の3パターンがあり、AMの場合、バリューアップできた、持っていただけで特にバリュー変わらず、(予期せぬマーケットの変調含めて)バリューダウンしてしまった、の3パターンがある。この中で割安で買っておけば、よっぽどバリューダウンするような、例えばGFCやコロナ禍のようなタイミングに遭遇しない限り、まず勝てる。一方で、相場並みや割高で買った場合は基本的にはバリューアップの成功が必須となる。綱渡りだ。

ホテルのバリューアップで最もよくあるのが改装投資によるアップサイドを享受するというもの。すなわち、王道としてはベッドをツイン化してDOR→ADR→RevPAR→GOR→GOPまで全部上げる(かなり説明端折ってますが)のような話で、このツイン化は比較的実現可能性が高い、もはや確立されたバリューアップ手法だから別にいいとして、眉唾なのは「外資系オペレーターを連れてきてぇ~」のような漠然としたものや「客室の表装更新して一人当たり単価500円アップ」のようなホントか嘘かよく分からないもの。たまにオペレーターに運営指導できるレベルのバッキバキのホテルAMもいるけど、大半は毎月の定例会議で(予算を上回っている)このコスト何ですか?って質問してレンダー投資家にオペレーターのレポートからコピペでレポート作って定期的に鑑定取ってDSCR計算したり日々レンダー承諾取ったり信託指図しているだけの量産型なので、そういう人たちが路頭に迷わずに済むように割安に買ってあげるのがアクイジに課せられた使命なのだ。

「肌の白さは七難隠す」と言いますが、ホテル投資においては「買値の安さは七難隠す」という格言があるとかないとかこの世の中2種類の人間がいるとか言う君たちが標的買ってるヤツと買えてないヤツとか(AM)ちゃんとやるヤツとかヤッてないヤツとか…

おまけ
冒頭に記載した3つの実例の顛末だけ記載しておきます。

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サポート→ホテルで使う→note→サポートというサイクルが回ると素敵ですね。