「ゆっくり休める」新風邪薬の提案

新型コロナの影響で、体調が悪いときは無理せずに休む意識が高まっています。そのようなニーズに応えるべく、アリナミン製薬が開発したのが、「ベンザブロック YASUMO」です。

これまでの風邪薬は眠気を抑えるカフェインが配合されていましたが、「ベンザブロック YASUMO」は逆の発想をしています。眠りを妨げる症状を抑えて、しっかり休めるよう設計されているのが特徴です。すなわち、「良い風邪薬とは、ゆっくりと休むことができるもの」という新しい価値イメージを提案しているのです。

従来の「早くゴールを目指すすごろく」のような風邪薬から、「波乱万丈の人生を体験するようなゲーム」のような風邪薬へと、お客様の価値観が変わったのです。これにより、カテゴリーにおける「良い商品」の定義が変わり、選ばれる理由や競争ルールが書き換えられました。

マーケティングとは、商品そのものよりも、お客様から見た商品の価値イメージをめぐる戦いです。単なる機能説明ではなく、お客様目線で商品の意味や価値を提案することが重要です。
「良い商品とはこういうもの」という認識を変えることで、従来にない新しい商品が選ばれるようになるのです。

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