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第63回イベントレポート『そぼ降る雨の沢は、岩々が神々の如く美しかった』

2023年5月13日、土曜日。

今週の天気予報は数日前から日を追う毎に下り坂になった上に、当日は本降りにもなりそうだった予想も見事に外れ、終日さしたる雨に会うこともなく沢筋の手入れを進めることが出来ました。

生き生きと濡れて輝く沢の情景写真をメインにして、活動の様子をレポート致します。

一日の作業の様子

朝のチェックインの様子、本日は参加者2名
濃い雨雲は、かなり遠くを通過している
山全体は濡れているが沢の入り口付近に水は流れていない
沢を少し登ると流れる水が見え始めた
澄み切ってる、、水清ければ魚棲まず⁈
周囲の地形から湧出し口を推測
手を入れた分だけ、どんどん水の湧き出す勢いが増す

水の湧出し口が詰まっていそうな場所に手を入れながら沢を登りました。
雨の日だからこそ、そうした場所も見つけやすいし、手を入れれば即、湧き出して来るのが目に見えるんです。

遠目に見ると地下水脈が通っていそうな場所を掘ってみる
アッとゅうまに水が湧き出て来る
斜面の途中からの染み出している水を下まで誘導した
大きな岩の隙間からも湧き出て来た

7〜8箇所の手入れをしながら沢を登り詰め、源頭部にも手を入れました。

ビフォー(左側斜面)
ビフォー(右側斜面)
苔を剥がさぬよう足の置き場に気を使いながらの作業
片手鍬が重宝しました
ドライバーを刺すだけで水が出て来る
散乱してた落枝を取り除きスッキリ
滝壺のような池も出現
どんどん水が溜まってく
アフター(右側斜面)
アフター(左側斜面)

あまり大人数だと入りづらいエリアなので、今日はタイムリーな二人作業になりました。

作業後、谷全体が輝きを増したように見えた

参加者ふりかえり

作業を終えて一日を振り返り、今日の感想を分かち合いました。

♡ てっちゃん

「お楽しみさまでした。今日は潤いの優しい雨の中、まさにこの瞬間しか出逢えない空間でした。そして、作業してる間はずっと降らなくって、森が応援して雨を止めてくれてるのが分かった。愛を込めて手入れするとそうなるのはこの森だからこそ起こっている。雨だからこそ見える空間の楽しさやワクワクする発見が見つけられる。

今日のテーマは【岩(ストーン】でした。
上流に進みながら、シャベルでホンのちょっと手を入れただけでスグに岩肌の隙間から、水が染み出して流れ始めたり、流れる方向も湧き出す場所も目で見ながら出来たので、今日の作業は雨でホントに良かったです。
今日はしげちゃんと二人で水が溢れる場所、道筋が不思議なくらい見えててここ掘れワンワンみたいに掘り進め溢れでてきたときの喜びとワクワク楽しいはたまらなかった。この先二日間の雨という自然界があとはやってくれ、次見たときどうなってるか楽しみ。その最初の一歩をほんの少しでも今の森も沢も人が手を加えてあげるかあげないかで全然違う。それは結果として出ているし、目の前で見てるので間違いない

とにかく、めっちゃ楽しかった!、雨の森に来ないなんてスゴくもったいない。あの岩場パワーストーン、ほんのちょっとの詰まりをとり、流れの道筋をつくってあげたことで、見違えるくらいの強力なパワースポットに変わったなぁというか呼び覚ましたのほうが正しいかも(^.^)、新たな誕生かも(^.^)
今日もあっという間の1日ありがとうございました」

主催者ふりかえり

「実を言うと数日前に、今日の曇り予報に雨マークが付いた頃と時を同じくして、腰にギックリとした痛みが訪れ、昨日の天気予報では本降りの雨(と腰痛)も予想されたため、中止か決行かの最終判断をギリギリまで悩んだ。参加希望者は1名で、しかも気心の知れた木こり仲間のてっちゃん、、、。第1回のイベントから4年目も終わろうとしているが、中止は一昨年の大雪で現地まで行くことが無理だと思った時の一度っきりで、今まで雨だけを理由に中止にしたことは無い。〝晴耕雨読〟の言葉通り、雨の日ほど、普段は気づかずに見過ごしている森の様子も読むことが出来るからだ。実際、過去に雨天決行したイベントのどれもが、晴れの日以上に得るとこも多く、また楽しく、そして参加者の方々は皆んな口を揃えて「雨だけど来てみて本当に良かった」と言って下さっていた。お年寄りの方やお子さま、あるいは初参加の方の参加申し込みがされていれば、自分の体調も判断材料とし、安全を考慮して中止を検討したのだが、てっちゃんと二人作業であれば何とでもなる!、と思って森に向かった。

結果、予想以上に素晴らしい一日となった。こんなにも雨が嬉しいと感じたのは初めてかも知れない。ホント、てっちゃんが言ってた通り、〝雨の日に森に来ないのはモッタイナイ!〟と痛感したイベントでした。
ただ、もう一つ痛感したのは、自分の写真撮影の技術不足です。しっとりと濡れて神々しく光る苔むした岩肌の存在感も、たったひと掻き素手で詰まった土砂を退かすだけで山肌から噴き出す澄んだ水を目の当たりにした瞬間の躍動感も、その片鱗すら私の拙い写真で伝えられないもどかしさと、逆に伝わったが故に、その擬似体験に満足してしまって森には足を運んで貰えなくなるのではというジレンマを感じた雨の沢でした」

水底の落ち葉の中に生きものを探したが、、、、

参加していただいた皆さま、本当に一日お楽しみ様でした。
ホタルさん、そして活動に興味を持たれた方は、是非一度、森に来てくださいネ!!

今後の活動予定

今年の年間活動期間は2022年7月から2023年6月末です。年度内で最初に参加する際に、年会費(または単日参加日)をお納め下さいますよう、お願い致します。

◎ 5月〜6月のホタルの会イベント予定は以下の通りです。

5/24(水)
6/10(土)※
6/28(水)

※ 6/10土曜日は、通常イベント終了後、希望される方は日暮れ後まで残って、北浅川からホタルが飛んで来るかどうか待ってみようと計画しています。
https://note.com/hotaruotobasukai/n/nc52a89ea245b
一人でも多くの方のご参加を心よりお待ちしております。

協力感謝

『枯れ沢復活&ホタルを飛ばす会』は、任意団体です。

公益社団法人 国土緑化推進機構様による緑の募金事業の支援を受けています。

一般財団法人セブンーイレブン記念財団様の〝環境市民活動助成〟を受けています。

支援ありがとうございます。

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