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常連のすすめ_よい顧客とは?

ひとり飲みに目覚めたのが25歳のころ。
当時からおもっているのは、"お店にとってよい顧客になる"ということです。カモられるお客ではなく、よいお客さんになるという意味です。

自分的に心がけているいるのは、
①お店の方をプロとしてリスペクトする
②自分勝手なペースをお店に押し付けず、空気を読む
③おいしいときにはおいしいと言う
④よく食べ、よく飲む
⑤支払い時にクレジットカードを使わない
⑥常連面して無理やわがままを言わない
⑦お店のひとに聞かれない限りほかのお店の話をしない
というところかな。

①お金を払っているので、お客として飲食店のひとには偉そうな態度をとってもよいとおもっているひとをみかけます。しかし、わたしは同等だとおもっています。そのためお店側にもある程度配慮するよう心がけています。加えて、おいしいものを作れる人は神様に選ばれた人だと思っていますので、リスペクトの気持ちを持ってお店の方に接しています。シェフがいなかったら、目の前にあるおいしいお料理に出会えなかったと考えると自然とリスペクトしますよね。
②①にも通じますが、お店のかたが忙しいときに何度も「すいませーん」と呼ぶのは苦手です。大体目があったときに追加の注文などをお願いします。
③これは意外と大切。おいしいものは"おいしい!"と言って食べる。お客においしいと言われて嫌な気持ちになるシェフは少ないと思います。
④女性にありがちな、ものすごい少量をものすごく時間をかけてディナー食べて、単価2,000円で"ちょーやすい!"と言う、みたいなのはよくないお客です。そういうひとはおしゃれなカフェにでも行って紅茶1杯で何時間でもしゃべってなさい。
⑤これも日本では重要だとおもっています。多店舗展開しているチェーンではない個人経営系のお店の場合はとくに。資金繰りと手数料など考えるとお店にとってカードはあまりよい支払手段ではありません。たかだか数ポイントのポイントやマイルを貯めるという自分だけの小さなメリットのために、大切なお店への負担を増やしたくないというのが私の考えです。この件はお店の経営者の方とも話したことがあるので、一般的な考え方だと思います。
⑥ありがちなのですが、常連だからこそ静かにお店を見守る存在でありたいなとおもいます。なお、常連認定は自分で宣言するものではなく、お店からなんとなく匂わせてくれるものです。大体、"常連さんだけの会があるけど来ないか?"とか"○○さんは常連さんなので、スペシャルディッシュです"みたいな話がお店からあります。そういわれるまではただの客です。
⑦お店側から聞かれない限りは語るべからず。ちなみに、常連になった暁にはお店側にどこかおすすめありますか?と聞くのはありだと思います。おいしいおみせはおいしいお店に聞け!

と、つらつら書きましたが、まずはお客だからなにをしても良いわけではない!ということさえ頭にいれておけば大丈夫な気がします。私たちもお店を選びますが、お店側もお客を選ぶ資格があります。選び選ばれる客でありたいな、と思います。

失敗談というか、嫌な想いをしたことが一度あります。ミシュランビブグルマンに選ばれたらしい新宿区のとあるお店での出来事です。なんどかお店に行き、お店の方と顔見知りになりました。味はおいしいのですが、お店を訪問する度に支払金額が増えていき違和感を感じました。初回訪問時7,000円/人→最終訪問時23,000円/人です。内訳もはっきりせず、食べたくないものまですすめられてほぼむりやり注文させられたこともありました。友人がこのお店を気に入っていたので、何度か行きましたが、もう行くことはありません。おかみさんはとてもよいかたで親切にしてくださいましたが、店主からは私たちからはいくらでもお金をとれるし、どんな扱いをしても良いと思われていたのでしょう。お店にとって私たちは大切にすべきお客ではなかったのかもしれません。いま書いていても悲しくなる記憶です。さすがにわたしもバカではないので、そのような意図には気づきますし、もう近づきません。
わたしは転勤族で各地を転々としていたこともあり、東京、横浜、千葉、埼玉、シンガポールそれぞれに顔見知りのお店がありました。お店も私のことを大切にしてくれていましたし、わたしもお店を大切にしてきたつもりです。お互いの気持ちが通じ合って信頼関係が築けるかどうかなのかなともおもいます。非常に残念ですが、荒木町のお店にはそれがなかったと感じています。

そんなこんなで常連のすすめ。なにかサービスがよくなったり得をするというよりは、自分にとって居心地の良い空間ができるというのが常連の一番のメリットだとわたくしはおもいます。みなさんもenjoyしてみてください!


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