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推し面

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私の推し面⑩【宝生和英 先生】

私の推し面⑩【宝生和英 先生】

宝生能楽師が憧れているあの面、
思い入れのあるあの面…
そんな「推し面(めん)」を月に1回ご紹介していきます。

第10回目は12月、日本全国能楽キャラバン!宝生流東京公演で「復活のキリスト」を勤める
シテ方宝生流第二十代宗家、
宝生和英 (ほうしょう かずふさ) 先生。

――ご宗家にとっての「推し面」を教えてください。
私の推し面は「木汁怪士(きしるあやかし)」という面です。
面は本面・写し

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私の推し面⑨【武田孝史 先生】

私の推し面⑨【武田孝史 先生】

宝生能楽師が憧れているあの面、
思い入れのあるあの面…
そんな「推し面(めん)」を月に1回ご紹介していきます。

第9回目は11月、月浪能で「江口」を勤める
武田孝史 (たけだ たかし) 先生。

――武田先生にとっての「推し面」を教えてください。
この面は「木賊尉(とくさじょう)」という、憂いを帯びた表情がとってもよく出た面なんですよね。尉面には、わりと憂いのないものが多いのですが、これはとて

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私の推し面⑧【柏山聡子 先生】

私の推し面⑧【柏山聡子 先生】

宝生能楽師が憧れているあの面、
思い入れのあるあの面…
そんな「推し面(めん)」を月に1回ご紹介していきます。

第8回目は10月、秋の女流能で「龍田」を勤める
柏山聡子(かしわやま さとこ)先生。

――柏山先生にとっての「推し面」を教えてください。
私がお稽古を始めたときからご指導くださった渡邊三郎先生が、ご自身のお宅でずっと大切にしていらした「中将」という面です。
渡邊先生が亡くなられたあ

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私の推し面⑦【金野泰大 先生】

私の推し面⑦【金野泰大 先生】

宝生能楽師が憧れているあの面、
思い入れのあるあの面…
そんな「推し面(めん)」を月に1回ご紹介していきます。

第7回目は9月、月浪能特別会で「石橋」を披く
金野泰大 (こんの よしまさ)先生。

――金野先生にとっての「推し面」を教えてください。
私は岩手県の盛岡市出身で、昔は南部藩と呼ばれていた地域で育ったのですが、宝生会の内弟子を出たころに、なぜ自分の故郷が「南部宝生」(宝生流の盛んな土

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私の推し面⑥【葛野りさ 先生】

私の推し面⑥【葛野りさ 先生】

宝生能楽師が憧れているあの面、
思い入れのあるあの面…
そんな「推し面(めん)」を月に1回ご紹介していきます。

第6回目は7月、夏の女流能で「箙」を勤める
葛野りさ(かどのりさ)先生。

――りさ先生にとっての「推し面」を教えてください。
面は男性も使いますし、私のように身長の低い女性でも使いますよね。サイズがそれぞれ1つしかないので、私の場合、面をつけるときに使う「あて」(面の位置を調節する

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私の推し面⑤【當山淳司 先生】

私の推し面⑤【當山淳司 先生】

宝生能楽師が憧れているあの面、
思い入れのあるあの面…
そんな「推し面(めん)」を月に1回ご紹介していきます。

第5回目は6月の五雲能で「氷室」を勤める
當山淳司(とうやまじゅんじ)先生。

――淳司先生にとっての「推し面」を教えてください。
「景清(かげきよ)」と「弱法師(よろぼし)」という曲の専用面で、どちらも盲目の面です。人間の目は自由に動かせるので視界が広いですが、面をかけると小さい穴

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私の推し面④【澤田宏司 先生】

私の推し面④【澤田宏司 先生】

宝生能楽師が憧れているあの面、
思い入れのあるあの面…
そんな「推し面(めん)」を月に1回ご紹介していきます。

第4回目は5月の夜能で「小鍛冶 白頭」を勤める
澤田宏司(さわだこうじ)先生。

――澤田宏司先生にとっての「推し面」を教えてください。
今回「推し面」を選んでください、とのことでインタビューのお話をいただきましたが、多くの中から選べませんでした。私の場合、どの面にも違った個性があっ

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私の推し面③【山内崇生 先生】

私の推し面③【山内崇生 先生】

宝生能楽師が憧れているあの面、
思い入れのあるあの面…
そんな「推し面(めん)」を月に1回ご紹介していきます。

第3回目は4月の五雲能で「藤戸」を勤める
山内崇生(やまうちたかお)先生。

――山内崇生先生にとっての「推し面」を教えてください。
竜右衛門(室町時代の能面作者)作の「十六(じゅうろく)」という面ですね。能「敦盛」という曲がありまして、敦盛は戦で命を落とすのですが、そのときの年齢が

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私の推し面②【藪克徳 先生】

私の推し面②【藪克徳 先生】

宝生能楽師が憧れているあの面、
思い入れのあるあの面…
そんな「推し面(めん)」を月に1回ご紹介していきます。

第2回目は3月の五雲能で「葵上」を勤める藪克徳(やぶ かつのり)先生。

――藪克徳先生にとっての「推し面」を教えてください。
「泣増(なきぞう)」は、少し愁いを持った女の神様に使う面でして、美しくもあり、厳しくもあり、憂いがある。数ある面の中でも美しい面だなと思いました。

美人な

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私の推し面 ①【佐野弘宜 先生】

私の推し面 ①【佐野弘宜 先生】

今回から新企画がスタート!!

宝生流能楽師が憧れているあの面、
思い入れのあるあの面…
そんな「推し面(めん)」を月に1回ご紹介していきます。
ぜひ読者の皆様も「推し面」探しを。
このインタビュー記事を通して、少しでも能を身近に感じていただけましたら幸いです。

第1回目は2月の五雲能で「東北」を勤める佐野弘宜先生。

――弘宜先生にとっての「推し面」を教えてください。
私は思い入れのある面とし

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