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宝生流、アゼルバイジャンへ Vol.4 「公演を終えて、交流のよろこび」 The Hosho School of Noh Theater in Azerbaijan Vol.4 “Post-Performance: The Joy Of Getting to Know the Audience”
「パーティでアゼルバイジャンの方に『福の神を観て、両国にお酒を楽しむという共通点を感じ、私たちはとてもうれしいです』と笑顔で声をかけていただきました。普段は公演後にお客さまと言葉を交わすことはなかなかないので、とても印象的なできごとでした」と、旅を振り返って話してくれたのは、狂言方の野村拳之介師です。 「こんなにあたたかく歓迎していただけるとは思ってもいませんでした。みんな、歓迎を受けて驚いたんじゃないでしょうか」 After the Hoshos returned to J
宝生流、アゼルバイジャンへ Vol.3 「舞台の上から見えた風景」 The Hosho School of Noh Theater in Azerbaijan Vol.3 “On Stage and Post Performance”
2月1日。本番当日。開演は午後7時に予定されていましたが、夕方5時半にはすでにヘイダル・アリエフ・センターに人が集まり、会場には期待にあふれるざわめきが広がっていました。その数時間前、一同は滞りなくリハーサルを終えていました。 The performance was set for 7PM but by 5:30 people were already filing into the theater and the buzz of expectancy was in the
宝生流、アゼルバイジャンへ Vol.2 「近未来的なヘイダル・アリエフ・センターに能舞台を作る」 The Hosho School of Noh Theater in Azerbaijan Vol.2 “Setting the Stage at the Heydar Aliev Center”
鉄骨とガラスでできた3本の高層ビルからなりアゼルバイジャンの象徴である炎を表すフレイムタワーは、世界遺産にもなっているバクーの旧市街とは対照的です。旧市街は石造りの建物と石畳の道が古代の様を彷彿とさせますが、フレイムタワーは石油と天然ガスによる今のアゼルバイジャンの豊かさを象徴しています。ヘイダル・アリエフ・センターが位置しているのは、その2つを介するような場所。その神秘的な佇まいは、能に通じるところがあるようにも思われます。 The city's triple Flame
宝生流、アゼルバイジャンへ Vol.1 「宝生流が初めてその土を踏むアゼルバイジャンという国のこと」 The Hosho School of Noh Theater in Azerbaijan Vol.1 “Interview with Kazufusa Hosho; What Azerbaijan is all about”
能は、世界最古の舞台芸術です。 日本国内で現在も定期的に上演されていますが、私たち宝生流は、今後、海外でのファンを獲得していくこともできると考えています。 これまで何度も海外公演を経験してきた宝生流の第20代宗家・宝生和英家元は、海外公演にひとつの手応えを感じていると言います。 「能は日本の文化ではありますが、日本人には堅苦しくて難しいものだと思われがちです。なんだかハードルが高くて能楽堂には足を踏み入れにくい、と思っている人も多いかもしれません。でもそんなことはないんです。