星沢てらす商店ミニ

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Twitterで「星沢てらす商店」という名前で呟いてます! noteにはエッセイやミニ小説を書いていく予定です!

最近の記事

ウマ娘の映画を見てきました!(ネタバレなし)

 ウマ娘の映画を見てきました!  ちょっと長くなったので3幕構成です。 1.   めちゃくちゃ面白かった!!!  ポッケちゃん、タキオンちゃん、みんなとにかくかわいい! 動きめちゃくちゃ細かい。声も非常にキュート! 熱くて爽やかで走り出したくなる映画なんです!  一番かわいかったところは、冒頭のレース前の部分。ポッケちゃんが頼れるフジの姐さんに褒められて、表情がふにゃっと崩れたところ。荒々しいキービジュアルが頭にあったから、そのギャップにやられてしまいました。  そ

    • 虫、遥か彼方を走る

       香川の虫を、神戸まで連れてきてしまった。約100キロの大移動である。  車の窓ガラスにくっついてきた。ハエのように小さい。アリに似ているが、羽アリではない。見たことのない虫だ。  これは生態系を崩してしまったのだろうか。いや、窓を何回開けても息を吹きかけても出て行かない虫がわるいのだ! と虫に責任転嫁してみる。  これからこの小虫はどうなるのだろう。香川と神戸の気候の違いに混乱するのだろうか。あるいは、見たことはなくても、どこにでもいそうな虫だから、その辺のものを何で

      • 薫る風に吹かれながら

         5月は体調が良い。  暑くもなく寒くもない季節。ここを過ぎるとしばらく快適な気温はなくなり、湿度と熱波だけが支配する季節になる。  その前に、やりたいことがある。  小説でもエッセイでもいいから、めいっぱい書いておきたい。6月になったら心体ともに動かなくなるので、その時までに。  だから、ほとんど一日中、A4サイズの裏紙か、PCに向かって文字を書いていた。ちょっと疲れやすいけれど、常にこれが書けるのは今回が最後、という心意気で書いている。  今書いているミステリ風

        • 報告:ティアズマガジンかんさいに載りました!

           なんと! 自作「佐藤君のけだるげな冒険」が、ティアズマガジンかんさいに! 載りました!  改めて昨日は出店していれば良かった!  でもカタログが来たのは1ヶ月前だし、まさか載っているとは思わなかったし……。  今回紹介された「佐藤君のけだるげな冒険」。佐藤君はとても天然クールな男子に書けたと思うので、いつか出会うことがあったら、立ち読みだけでもしていって下さい。もちろん買って下さると大変喜びます! ◆◇◆  この機会なので、ペンネームの由来を公開します!  柚木

        ウマ娘の映画を見てきました!(ネタバレなし)

          黄金の光の中で

           朝の5時。  ふと目が覚めた。  普段は灰色のはずの天井が、なぜか色がついている。どこからだろうと見回すと、カーテンの隙間からの光ということに気がついた。  カーテンから、金色の光がもれている。  それがうすぼんやりと、部屋中を金色に染めていたのだ。普段見る、昇り終わった際の白い光ではなく、昇った直後の黄金の光。  朝早くに目が覚めるとちょっとテンションが下がるけれど、今日は起きて良かった。ゴールドの光なんて、すごくご利益がありそうだ。  もう一度寝直して起きた

          お手頃ラーメンが食べたい

           近所にある、十字路の坂。  ここを通ると、妙にお手頃価格のラーメンが恋しくなる。袋に入った、スーパーで120円くらいのラーメン。あれを、キャベツとベーコンで煮込むのがおいしいのだ。  お金がなかった頃。いつもお昼はラーメンだった。ドラッグストアで5食入り550円くらいのを買ってくる。その時決まって通るのが、この十字路だった。  味は決まってしょうゆ味。たまに塩。しろくまのパッケージが特徴的な、旭ラーメンをよく買っていた。  水を500cc入れて、好みの固さにゆでる。

          お手頃ラーメンが食べたい

          ちょっとおしゃれな光景

           昨晩から降り続いていた雨が止んだ日。  お昼は、朝の悪天候が夢に思えるほど、きれいに晴れた。ここまで晴れたのなら、取るべき行動は一つ。散歩に出よう。  歩いてすぐ、不思議な光景に出会った。  道路全体に、うすーく色がついていたのだ。アクアブルーというか、濃いめの色。  なぜだろう。  道には、雨上がりだから、いくつもの水たまりが出来ていた。そこが青くなって、道路全体に色がついているように見えたのだ。  なぜ青く見えたんだろう。水に色はないはずなのに。  水たま

          ちょっとおしゃれな光景

          noteを始めたきっかけ

           早いもので、このnote投稿も1周年になります。  ずっとブログをしたい、自分の書いたものを外に見せたいという気持ちがあったのですが、とある二次小説に出会ったのが一番大きな理由です。  出会ったのは本当に偶然で、朝なんとなくSNSをスクロールしていたら見つけました。それは私が大好きな作品。本編の困難にも負けず、登場人物みんながとってもしあわせそうで、楽しそうで。  こんなふうに、私も表現してみたい。誰かを感動させてみたい。  そんな気持ちが、記事投稿のボタンを押させ

          noteを始めたきっかけ

          お花見の真髄

           お花見の真髄は、きれいな景色を写真に残すことではない。目で見て、思い出に焼き付けるものだ、と誰かが言っていた。確かに、写真で見る景色と目に映るものは違う。  そう思って、できる限り写真は撮らないつもりでいた。  それが覆されたのは、神社の枝垂れ桜を見に行った時だ。勝負の神様を祀っている小さな神社で、大きな枝垂れ桜が特徴だ。  せっかく遠めの場所まで来たので、ゆっくり楽しもう、と桜を見上げたとき。  あまりにもパワフルな桃色に圧倒された。桜色という単色とは絶対違う。濃

          春の風に押されて

           背中に迫る春の熱い風。  寒さに慣れた身には、春の暖かい風も暑く感じる。どこか「春が来たんだぞ、ちゃんと春の準備をしろよ」と風に背中を突っつかれているようで、ちょっと戸惑ってしまう。  ずっと冬でいたかった。というか夏が苦手すぎて、この春の陽気ですら、いずれ来る灼熱を連想してしまってちょっと凹む。  でも、凹んでいるばかりではいけない。なんとか今年も生きて乗り切らねば。  まずは夏用のシャツを、タンスから引っ張りだそう。春用のシャツはすぐに季節に負けてしまうから。そ

          私の本棚、その楽しみ方

           私の本棚は、20年前から変わっていない箇所が多い。 「この本、再入手がむつかしいレア本かも……」そう思うと、5年に1回くらいしか読まないものも手放せないのだ。  私の本棚には、こういう本がたくさんある。  何度も手放して本棚にスペースを作ろうと思うけれど、表紙を見る度に、買ったときの思い出が思い出される。  もう閉店してしまった本屋で選んだこと。  夢だった小説家になるために、この本を読んで勉強しよう! と意気込んで思ったこと。  当時好きだったキャラクターに似

          私の本棚、その楽しみ方

          石の夢を見る

           天然石ショップでワンコインくらいで売られている、加工前みたいな石。ついつい集めてしまうコレクションアイテムだ。  イミテーションということは分かりきっている。見ていると、それだけで心の泥が浄化されていくのだ。  色とりどりの、キャンデーみたいな丸い石。手のひらにそっと乗せる。ころころとしてなめらかで、それでいて複雑な模様。魔法のアイテムを思わせる。  紫、赤、ピンク。星空のように細かい模様が入った黒色。夢みたいに透明感のあるアクアブルー。  値段がそう高くないことも

          愉快でドタバタなバカンス行き! 映画の思い出

          『ワリーワールド行きは諦めたのかい?』  なんとなく、今は無きTSUTAYAで借りたDVD。  それが、『お!バカんす家族』だった。  内容は見ての通りのスラップスティックコメディ。マイナーと思われるので、あらすじを紹介しよう。  舞台はアメリカ。主人公は4人家族のお父さん。しかし家族仲は冷え切っていて、子供達の仲は最悪、離婚話すら持ち上がりそうな始末。お父さんは頑張るが、空回りするばかり。  そんな中、再生の一手として「家族全員でアメリカ大陸を横断すること」を思いつ

          愉快でドタバタなバカンス行き! 映画の思い出

          チョコレート食べたい

           チョコレートが食べたい。この前のバレンタインの名残である。  ダイエットで晩ご飯前だが、チョコレートが食べたい。  正確には何かが食べたい。  自制に自制を重ねて、チョコレートひとつぶなら良いということになった。そう自分会議で決まった。チョコレートひとつぶでお腹は満たされないが、心が満たされたい。  リビングに取りに行く。  お腹が空いているとき、この茶色いお菓子がとてつもなく魅力的に見える。普段はワッフルやアイスクリームに圧されてしまうのに。  真四角の包装紙

          チョコレート食べたい

          ショートショート:プレゼントはあのスイッチ

           狭い六畳間。五分ごとに電車の音が部屋を揺らす、ボロ屋。元は艶やかな黒だったはずのテーブルの色は剥がれ、脚はささくれていて、たまに膝に刺さって痛い。だが、昭夫の料理が乗れば最高の食堂へと早変わりする。  栗ご飯。サンマ。ケーキ。見た目は質素だが、普段とは一味違う料理に、秋子の目はキラキラと輝く。 「秋子、誕生日おめでとう!」 「ありがとう、昭夫! ・・・・・・いい香り」  大きく息を吸い込み、秋子は目尻を下げた。  昭夫の料理は口に合うというか、どこのレストランより

          ショートショート:プレゼントはあのスイッチ

          お高めチョコレートの秘密

           自分用のごほうびとして一箱約5000円/9個入りのチョコレートを買った。  きっとすっごくすっごくおいしいに違いない! 口にした瞬間、至高の美味さがのうみそを貫くに違いない!  わくわくドキドキ、ちょっぴり緊張しながら一口。これからお手頃価格チョコレートを食べられなくなっちゃったらどうしよう。  一つ目。  ユズの香りが良い。微かな塩味がアクセント。……思ったより、脳髄に来るおいしさはない。こんなものかな、と思いつつ。  二つ目。  三つ目。  四つ目。  

          お高めチョコレートの秘密