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いけてますって✨ ~生け花芸術論争の巻~ その③

#花人 #いけばな #ほりべえ


#いけばなが芸術であるか否か

いけばなの芸術論争についてのシリーズ。その③

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 前回は、

 戦後直ぐの頃、焼け野原になってしまった東京で『花の展覧会』を
草月流の創設者、勅使河原蒼風と小原流の創設者、小原豊雲が行った。

 そして、

部分抜粋

昭和二十年十一月五日 月曜日 快晴

(途中略)

 展覧会場のアメリカ人は実にいろんなことを質問した。

 ことに花器に沈めてある剣山を不思議がった。

 また、この枝をどうやって美しく曲げるのかを知りたがった。

 欧米の女性達は花を花瓶一杯に挿すことはあっても、木の枝を花瓶に挿すことは絶対になかった。

『華日記』ー昭和生け花戦国史 早坂暁

という所で終わりました。


詳しくは、コチラ ⇓

いけてますって✨ ~生け花芸術論争の巻~ その②|ほりべえ (note.com)


では、では、つづきに参ります。

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いけばなが芸術であるか否か


 この時代に語らねばならない華道家の中に勅使河原蒼風、小原豊雲、安達潮花、中川幸夫がおります。

 今回は、椿と云えばこの方安達潮花の話です。


~安達式挿花の巻~

部分抜粋


昭和二十一年二月十一日 月曜日 晴のち曇


 去年までは紀元節の日であったが、今年からはなんの日でもなくなった。
(途中略)
 思えば蒼風は十八年前にこのNHKから生まれて初めてのラジオ放送を行っている。

(途中略)
「生け花をラジオで放送するのですか」
「そうです、全国の家庭の奥さん達がラジオの放送を聞きながら、生けられるようにするのです」
 蒼風はまたとない機会に喜んで応じた。放送は十一月二日、御大典奉祝記念番組で「御大典奉祝の生け花」であった。
(途中略)
 放送は大成功で、続いて蒼風は「誰にでも出来る投入、盛花」をテキストつきで放送した。三十分の放送時間の中で、聞く者はテキストを見ながら、ゆっくり花を生けられるようになっている。十二日間にわたる放送は大成功で、一ぺんに草月流の名前は全国にひろまった。

(途中略)

 当時、関東にあって盛花投入は安達潮花の全盛時代であった。安達潮花が池坊から離脱し、新しい花型を求めて「安達式挿花」の流派をたてたのが大正六年である。
 潮花は個人指導的な教授を捨て、百数十の花型を定めて、合理的に、また大量の一斉教授が出来る方法をとった。しかも「主婦の友」「婦人倶楽部」などジャーナリズムとも結びついて宣伝したので、関東では池坊や古流を圧する流派となっていった。しかし蒼風が出て、安達式は草月流にとって代わられた。
 なにしろ安達式は百数十の花型があって、花の自由さを唱えながら、逆にこれを拘束する面がつよかった。これにくらべ蒼風は基本花型を少なくし、それから先は人それぞれの個性によって自由に生ける方向をとったので、潮花を上まわる新鮮さがあった。
 じりじりと安達式は後退し昭和十年代になると、関東の生け花の第一人者は勅使河原蒼風と目されるようになった。
 ――考えてみれば、草月流の隆盛の第一歩はNHKのスタジオから始まったといっていいい。

『華日記』ー昭和生け花戦国史 早坂暁

 
数え上げられない程いけばなの流派がございますが、大正時代初期に安達潮花は池坊を学んだ後に「安達式挿花」という流派をを立ち上げたのですね。

 そして、ほりべえも大好きな華道家安達瞳子は安達潮花の次女。後継者と目されておりましたが、ある時考え方の違いから独立。1973年「花芸安達流」を創設しましたが、潮花の死後「安達式挿花」に統合し現在に至るわけです。

 

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今年は「椿」を沢山生けさせて頂きました。
安達瞳子さん♥
生きていらっしゃるうちにお会いしたかったなぁ。

「惜春」という名の椿
椿の季節の終わり頃に咲くのでこの名がつきました。

春を惜しむ

 
安達潮花の実家は呉市のお寺です。

ほりべえのいる所と呉市はちょっと遠いけれど、花を通して繋がっている。🛐😌🌸💕

いつもお参りに行く場所
ニホンズイセンが咲き終わる頃に咲く
房咲き。花言葉は「自尊」「唯我主義」


ここまでお読み下さいまして、誠にありがとうございます。m(__)m

心はいつも #花とともに

                     to be continued

(毎度のおまけ)


ほりべえが頑張って左手で描きました🎵


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