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陽気なモブ

とても共感できるエントリーがあったので、便乗する。


#旅と写真と文章と でクルー仲間である池田こーきさん(@ikepon_ism)のnote。クルー仲間と言っても先日はじめてお会いしただけなのだが。
とてもいい人です。しっかり物事が見れてる感じの人(えらそうですみません)。そすて素敵な写真を撮られます。

で、このエントリーは非常にしっくりくるものがあった。

ぼくはヒーローや物語の主役になりたいわけじゃなくて、その主役を引き立てる名脇役でいたいという想いが強いからだ。

遠からず、私もこういう思いがある。

理由はなんだろうか。
スポットライトを浴びるわけでもなくサポートにまわること、その喜びをこれまで何度となく感じているからかもしれない。
あるいは、天井を感じたからかもしれない。

幸いなことに、私はこれまでの人生で「主演級」のタレントと、「助演賞モノ」のタレント、どちらにも数多く出会ってきた。
彼ら彼女らは突き抜けており、底抜けだ。主演級の人たちは星でいえば恒星。ほとばしるエネルギーが内面から噴き出し続けていて、その輝きは彼らのパワーに感化され集まってきた周囲を明るく照らすほどだ。

助演賞モノの人たちも凄い。彼らは主演級がつくる世界観を見事に引き立てる。そこには経験と、役割への理解と、スペシャリストな腕がある。星のたとえでいえば彼らは惑星や小惑星帯など。惑星が恒星になることはないからこのたとえは苦しいんだけど。
それでも主演級がつくりだす銀河=舞台をより完璧なものにする。

突然飛び出して海外に行ってしまう人。
いきなり起業する人。
気付いたらでっかいコミュニティを回してる人。
とにかく笑顔を感染させる人。

そのでっかい動きの触媒になってる人。
色んなアラをそっと後始末してる人。

主演級の彼らが持つもの、とくに輝きほとばしるエネルギーという点で私はまったく及ばない。
もしかしたらその光をキラキラ反射させる助演の立場もあやうい。

ただ、主演を立てるポジション。その面白さはいくらか経験してきた。
常々、私はそのポジションで物語を、舞台を、世の中を眺め、関与していたいと思っていきた。

私は英雄というか、お話の主人公よりもむしろ、変なたとえだけど陽気なモブでいたいと思う。主人公のちょっとしたピンチの時にたまたま現場に居合わせて、その場にいたみんなでなんやかんやして主人公を助けて、再び敵に立ち向かうべく飛び立つその背中に声援を送る。よく黒人がやってるモブだ。そういうモブが多い方が、生きやすいと思うのだけど。

そりゃ主人公なら最高。でも陽気なモブでもいいじゃない。

今回の池田さんがいうポジションとは文脈が違うエントリーだけど、私の目指すスタンスは変わらない。
ガヤとは違って主役をサポートして立てる。だけどヒロインや主役の父ほどがっちりフルコミットするわけでもない。

陽気なモブ。あるいは「椅子の男」くらいのポジションか。
そんなかんじでいたいのだ。
そうやって彼らが回す世界を味わいたい。

まあ、黒人のノリと程遠いんだけど、私。

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