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文・写真…武田康男『不思議で美しい「空の色彩」図鑑』

 見上げると、そこには美しい空がある。

 地球ってなんて素晴らしい惑星なのだろう。

 …と改めて気づかせてくれる本。

 空は、見る度に変化します。

 人の目には「真っ青」「真っ赤」「白っぽい」としか捉えられなくても、実は紫、青、緑といった複雑な色のグラデーションがあります。

 同じ空にはもう一生出会えないと言っても過言ではないでしょう。

 閃光。

 太陽が水面を照らす、光の道。

 雲間から漏れる「天使の梯子」。

 そして「月の彩雲」…。

 濃紺の月夜すらも、地球上のあらゆるものを優しく包んでくれている感じがするから不思議。

 巻末に紹介されている、

 わたしたちは、
 氷砂糖をほしいくらゐ
 もたないでも、
 きれいにすきとほつた風をたべ、
 桃いろのうつくしい朝の日光を
 のむことができます。


 宮沢賢治
 『注文の多い料理店』序より

(文・写真…武田康男『不思議で美しい空の色彩図鑑』P143から引用)


 という言葉も素敵。

 …それなのに、地上では醜いことばかり。

 どうせいつかはみんな必ず死んでしまうのに、殺し合ってばかり。

 見上げればこんなに美しい世界があるのに。


 〈こういう方におすすめ〉
 空の微かな変化を見つめるのが好きな方。

 〈読書所要時間の目安〉
 1時間くらい。

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