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高口里純『紅のメリーポピンズ』

 「自分も子どもの頃にフタバさんと出会いたかった!」と心の底から思わせる漫画です。

 フタバさんは育児・教育の専門知識を持つ女性。

 子どもと同じ目線になって話します。

 上下関係がありません。

 偉そうに命令したりしないし、逆にペコペコして子どもの家来に成り下がることも無いし、いつもビシッと筋が通っています。

 フタバさんの言動には矛盾が無いから、子どもは戸惑うことがありません。

 フタバさんは子どもの顔をちゃんと見て、名前を呼んで、美しい言葉を使い、挨拶やお片付けといった大切なことを、順序立てて子どもに説明をしながら躾を行っていきます。

 「躾だから」と言い訳して体罰を加えることは絶対にありません。

 また、中学生になった子でも、20歳の大学生であっても、子育てに手遅れということは無い、とフタバさんは考えています。

 ダメな子ではない。

 甘え方が分からず、戸惑い、反発しているだけ。

 そう解釈し、丁寧に接します。

 更に、フタバさんは子どもだけでなく、その親のこともサポートします。

 子どもが泣いていたら、なぜ泣いているのか子どもに尋ねて、話をじっくり聞くよう、親にアドバイスしてくれるのです。

 責めるのではなく「アドバイス」してくれるというのがポイント。

 フタバさんは親に子どもは大人の様子をよく分かっている周りの人が幸せであることが子どもにとっても良いことだ、ということを教えてくれます。

「お子様は意外と何もかもよくご存じですわ。お子様は親の気分を察して行動致します。親が幸せなら明るく、悲しければぐずり、怒っていれば泣く」
(3巻第10話から引用)

 と。

 とても勉強になります。

 わたしにはまだ子どもは居ませんし、実際に子育てをする立場になったら理想通りにはいかないことが沢山あると思いますが、その時はフタバさんの教えを思い出したいですし、今からでも親戚・近所・仕事で出会う子どもたちに対するわたしの態度を見直していきたいです。

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