本屋フォッグ

東京・高円寺のシェア型書店「本の長屋」で2024年1月から本を売り始めた。 ただの&q…

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東京・高円寺のシェア型書店「本の長屋」で2024年1月から本を売り始めた。 ただの"本屋の客"が、紙の本を売る本屋になることを目指す記録を『ペーパー・ペーパーセラー』というマガジンに執筆中。

マガジン

  • ペーパー・ペーパーセラー 本屋の客が本屋になるまで

    出版業界や書店での就業経験がない「本屋の客」が、都内でイチから本屋になることを目指す記録。 ペーパードライバーならぬ、「ペーパー・紙の本を売る人」。 毎週、本屋になるためにしたこと、考えたことを書きます。 プロとして本に関わっている方、本屋通の方々が読んだら呆れるかもしれない素朴な発見も、正直に白状します。 現状:2024年1月に東京・高円寺のシェア型書店「本の長屋」の棚の区画を借りて棚書店開業。

最近の記事

本屋フォッグの活動報告:2024年5月

こんにちは。小さな書店「本屋フォッグ」の店主・イイムラです。 私が何者かについてはこちらの記事を読んでいただけたら嬉しいです。 この記事の内容:5月にやったこと 書店、シェア型書店のイベントに行く「みっつの本屋 at 神保町」へ ハリ書房、間借り書房いりえ、ごーすと書房の3つの本屋が集まったイベント「みっつの本屋」の最終日5/27に行った。東大前にある書店の店主さんに、書店開業志望なのだと話したら教えてくれたイベント。 ハリ書房は、車で出向いた色々な場所で本を売ってい

    • 新刊入荷案内(2024年5月②)

      「本屋フォッグ」で新しく仕入れた新刊を紹介します。 ①親切で世界を救えるか ぼんやり者のケア・カルチャー入門(太田出版)堀越英美さんの著作。 テーマ選びの切り口がとにかく面白い堀越さんの、ケア・カルチャー入門。映画や小説などの中で描かれる「ケア」への言及が盛り上がる昨今ですが、これからの生き方として提案してくれるような、そんな本。 様々な作品を取り上げた連載の書籍化です。参考のために目次を載せます。 《目次》 はじめに 第1章 ケアの復権 『鬼滅の刃』にみるケアの倫理

      • 新刊入荷案内(2024年5月①)

        「本屋フォッグ」で新しく仕入れた新刊を紹介します。 これまで古本をメインで扱っていましたが、今月から新刊に力を入れることにしました。 ①「知らない」からはじまる 10代の娘に聞く韓国文学のこと(サウダージ・ブックス)【内容紹介】 「未知の世界を発見する喜びは、いつも知らないものたちの冒険心からはじまる」。サウダージ・ブックスの編集人で韓国文学ファンである父親が、K - POPが好きな10代の娘に話を聞いてみた。憧れのソウルを旅行したこと、韓国の小説を読んだこと。韓国カルチャ

        • 創業相談をしてみた(2024年5月14日)

          こんにちは。小さな書店「本屋フォッグ」の店主・イイムラです。 私が何者かについてはこちらの記事を読んでいただけたら嬉しいです。 この記事の内容:創業相談窓口で話したこと 自分の店を持ったらやりたいことができた店舗を持った書店を開く場合、本を売る以外に何をしたいだろうかと考え続けて、いったんの答えが出た。それは勉強のサポート。 僕は中高の教員として働いていた頃、「授業で知識を得て、効率よく問題を解くことが勉強だ」という考え方に違和感を持っていた。同じことを感じている教員は

        本屋フォッグの活動報告:2024年5月

        マガジン

        • ペーパー・ペーパーセラー 本屋の客が本屋になるまで
          21本

        記事

          本屋フォッグの活動報告:2024年4月

          こんにちは。小さな書店「本屋フォッグ」の店主・イイムラです。 私が何者かについてはこちらの記事を読んでいただけたら嬉しいです。 この記事の内容:4月にやったこと 古本は「売りつづけている」段階に入った先月の活動報告にも書いたように、こまめに棚の本を入れ替えたり補充するサイクルを今月も回した。 古本の中でも出版年が比較的古いもの(本の経年ヤケが目立つもの)がなかなか売れなかったりするので、並べ方を変えてみた。これまでは見た目が新しい本と一緒に並べていたところを、一カ所に固

          本屋フォッグの活動報告:2024年4月

          値段は価値をほのめかす(2024年4月22日)

          こんにちは。「本屋フォッグ」店主のイイムラです。 現在は東京・高円寺の「本の長屋」というシェア型書店で、本棚の区画を借りて本を売っています。 本の長屋では、4月~GWにかけて「春の長屋フェス」と題してイベントをやっています。イベントカレンダーはこちら。 今回の記事の内容:本の値段が語るものについて 大量の在庫から選ぶ経験を通して自分が「疑似お客さん」になれる 本を売っていると話したら大量の蔵書を譲ってくれた友人がいて、いま自宅には大きな段ボールに入ったたっぷりの「在庫

          値段は価値をほのめかす(2024年4月22日)

          著者イベントに登壇(2024年4月16日)

          こんにちは。「本屋フォッグ」店主のイイムラです。 一連のnoteはこちらから。 現在は東京・高円寺の「本の長屋」というシェア型書店で、本棚の区画を借りて本を売っていて、週に2回くらい店番にも入っています。 最近は、「本の長屋」の管理にも少しずつ関わり始めています。ぜひいらしてください。 今回の記事の内容:初めての著者登壇イベントの振り返り 本屋でのイベントにまさかの”登壇”ノンフィクションライター・井上理津子さんの著書『絶滅危惧個人商店』文庫化を記念して、イベントが行われ

          著者イベントに登壇(2024年4月16日)

          本屋フォッグの活動報告:2024年3月後半

          こんにちは。小さな書店「本屋フォッグ」の店主・イイムラです。 noteには、店舗を持つ本屋になるまでにしたこと、考えたことを書いています。 私が何者かについてはこちらの記事を読んでいただけたら嬉しいです。 この記事の内容:3月後半にやったこと 本の補充サイクルを確立借りているすべての棚が埋まってから、ちょうど1カ月。 週に2、3回棚を見に行って、売れて空きがあったら補充する。 売れていなくても棚の見え方を変えるために数冊入れ替える。 補充するのは家に置いた在庫から。古本

          本屋フォッグの活動報告:2024年3月後半

          本屋を〈色んな意味で〉維持していく(2024年3月28日)

          こんにちは。「本屋フォッグ」店主のイイムラです。 一連のnoteはこちらから。 現在は東京・高円寺の「本の長屋」というシェア型書店で、本棚の区画を借りて本を売っていて、週に2回くらい店番にも入っています。 最近は、「本の長屋」の管理にも少しずつ関わり始めています。ぜひいらしてください。 今回の記事の内容:本屋を始めて、続けていく場合の自分のビジョン 心配性のせいで狭量になりたくないずば抜けた商才を持っていたり、とてつもない楽観主義者ならいざ知らず、僕の場合には、自分の店で

          本屋を〈色んな意味で〉維持していく(2024年3月28日)

          履歴書上の空白へ(2024年3月22日)

          こんにちは。「本屋フォッグ」店主のイイムラです。 現在は東京・高円寺の「本の長屋」というシェア型書店で、本棚の区画を借りて本を売っています。 「本の長屋」の管理にも少しずつ関わり始めています。週に2回くらい店番もしてます。ぜひいらしてください。 今回の記事の内容:個人的な節目を迎えたことについて 2度目の学生生活の終わりこのマガジンの一番目の記事にも書いたように、本屋を目指しているものの僕は書店・出版業界経験者ではなく、 ・大学卒業後、中高一貫校の教員(理科)として勤務

          履歴書上の空白へ(2024年3月22日)

          本屋フォッグの活動報告:2024年3月前半

          こんにちは。小さな書店「本屋フォッグ」の店主・イイムラです。 noteには、店舗を持つ本屋になるまでにしたこと、考えたことを書いています。 私が何者かについてはこちらの記事を読んでいただけたら嬉しいです。 この記事の内容:3月前半にやったこと 「売れた分だけ補充する」の代わりに前回の活動報告(2月後半)に、1カ月半かけて棚がようやく埋まったこと、これからは本が売れた分だけ補充していくステージに入ったことを書いた。 それはつまり、本が売れていかない限りは、変化が起こらない

          本屋フォッグの活動報告:2024年3月前半

          「その本、ありますよ」の日(2024年3月9日)

          こんにちは。「本屋フォッグ」店主のイイムラです。 現在は東京・高円寺の「本の長屋」というシェア型書店で、本棚の区画を借りて本を売っています。 週に2回くらい店番もしてます。ぜひいらしてください。 今回の記事の内容:最近の店番での出来事について お客さんの多い日(理由はわからない)店番に入ったら、たまたまお客さんの多い日だった。その理由は分からない。 土日だったら人が来るかというと、必ずしもそうではない。 「本の長屋」がある北中通り自体に人が多い日もあれば、少ない日もある。

          「その本、ありますよ」の日(2024年3月9日)

          本と目が合う棚(2024年3月3日)

          こんにちは。「本屋フォッグ」店主のイイムラです。 現在は東京・高円寺の「本の長屋」というシェア型書店で、本棚の区画を借りて本を売っています。 週に2回くらい店番もしてます。ぜひいらしてください。 今回の記事の内容:魅力ある本棚について考えたこと(第2弾) 棚のことばかり考えて暮らした1カ月くらい前の記事で「本はどんな棚から買われるのか?」という、僕にとっての大きなテーマについて書いた。 それからもずっと考えている。 僕が1カ月前に考えたことは、 お客さんが意識的/無意識

          本と目が合う棚(2024年3月3日)

          本屋フォッグの活動報告:2024年2月後半

          こんにちは。小さな書店「本屋フォッグ」の店主・イイムラです。 noteには、店舗を持つ本屋になるまでにしたこと、考えたことを書いています。 私が何者かについてはこちらの記事を読んでいただけたら嬉しいです。 この記事の内容:2月後半にやったこと 本棚がちゃんと埋まる自分が借りている棚が、最初はスカスカだったものが埋まってきた。 本を売り始めて1か月。ようやく棚の8割が埋まった。 「高円寺・本の長屋について」というこの記事で書いたように、僕の本屋生活は、今年1月の古本市のア

          本屋フォッグの活動報告:2024年2月後半

          お店とコミュニティのSNS(2024年2月22日)

          こんにちは。「本屋フォッグ」店主のイイムラです。 現在は東京・高円寺の「本の長屋」というシェア型書店で、本棚の区画を借りて本を売っています。 自己紹介代わりのnoteの記事はこちら。 この記事の内容:お店のSNS運用を始めて考えたこと SNSでコミュニティを育てる……新参者なのに偉そうな見出しだけど、読んでほしい。炎上商法ではない。 前回の記事で、自分の店(本屋フォッグ)と店のある場所(本の長屋)の2つのSNSから発信していることを書いた。「本の長屋」のXは僕だけではなく

          お店とコミュニティのSNS(2024年2月22日)

          本屋フォッグの活動報告:2024年2月前半

          こんにちは。小さな書店「本屋フォッグ」の店主・イイムラです。 noteには、店舗を持つ本屋になるまでにしたこと、考えたことを書いています。 私が何者かについてはこちらの記事を読んでいただけたら嬉しいです。 この記事の内容:2月前半にやったこと 週2日、店番に入る木曜・土曜を中心に、週2日ほど店番に入ることが定番になった。 店番を通して、他の函店主のかたと知り合いになる。 「本の長屋」のクラウドファンディングから参加している人たちは、長屋の歴史を知っている。それを漏れ聞く

          本屋フォッグの活動報告:2024年2月前半