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実質斤量~メロディーレーンの55キロとドンフランキーの55キロは同じなのか~

こんにちは。

メロディーレーンの55キロとドンフランキーの55キロは同じなのか、ということで。【ゆるーい競馬予想】出馬表だけでやる競馬予想法、実質斤量予想~予想するのに三分もいらない~ (youtube.com)
これが動画での説明です。

突然ですが、実質金利って皆さんご存じですか。例えば銀行に100万円を1年間預けていたら、金利1%で101万円になります。というときの金利って名目金利ですよね。でも、実際は1年間で物価が10%上昇したとすると(これはヤバいですが)、今まで100万円で買えたものが110万円出さないと買えません。つまり実質的には1%増えたけど10%減った。9%資産が目減りしたことになります。これが実質金利ですね。

斤量でもこれはあるんじゃないかと思うわけです。メロディーレーンとドンフランキーが仮に同じレースに出たとしましょう(芝ステイヤーとダートスプリントですがそこは置いといて…)。このとき両者とも55キロの斤量を課されていたとします。これはいわゆる「名目斤量」ですね。
さて、メロディーレーンは350キロ、ドンフランキーは590キロとしましょう。この時って両者同じ負担重量って言えるんでしょうか。メロディーレーンは体重の約15.7%、ドンフランキーは約9.3%の斤量です。ちなみに、ドンフランキーが体重の15.7%の負担をすると、それは約92.6キロになります。

馬だけでなく、騎手によっても差があると考えることもできます。例えば、武豊騎手やルメール騎手が55キロで馬の上に跨るのと、私が55キロで馬の上に跨るの。この55キロは「名目斤量」ですが、これは馬にとって同じ負担だと言えるのでしょうか。元名ジョッキーの田原成貴さんがユーチューブでたびたび口にすることですが、斤量はジョッキーの腕次第で軽くすることができる。57キロでも56キロや55キロにできると言います。逆に、57キロを58キロにしてしまう騎乗もあるのだと。つまり、ジョッキー次第で57→55、つまり約3%くらいは実質的な斤量を減らすことができるのではないでしょうか。

こんな思いから私が考えたのが、「実質斤量」という指標です。結論から言えば、ダービーなら57キロ、ジャパンカップで三歳牝馬は54キロといった「名目斤量」から、馬体重と騎手の腕を考慮したものが「実質斤量」です。
これは今年の秋競馬からやっていまして、いろいろ成果が出ております。

初めて使ったのは2023年毎日王冠。実質斤量が一番軽かったのがエルトンバローズでした。結果は四番人気ながらG1馬二頭を蹴散らして1着。
そして、京都大賞典。実質斤量が重い順からゼーゲン→ブローザホーンでした。ゼーゲンは14番人気で13着。ブローザホーンは2番人気で競争中止でした。
それからも実質斤量の重い馬が下位を独占したり、逆に軽い馬が上位を独占したりすることが多々ありました。
先日のジャパンカップでも実質斤量が重い順の5頭、フォワードアゲン、トラストケンシン、イレジン、ウインエアフォルク、チェスナットコートはそれぞれ、14着、16着、9着、15着、17着。
逆に軽い順で6頭、インプレス、スタッドリー、スターズオンアース、ヴェラアズール、ショウナンバシット、イクイノックスはそれぞれ、14番人気13着、13番人気8着、5番人気3着、9番人気7着、12番人気11着、1番人気1着と、すべての馬が人気以上の好走をしました。
また、実質斤量ではイクイノックスは54.4キロ、リバティアイランドは54.8キロと、実質期にはイクイノックスの負担重量のほうが軽く、逆転はかなり厳しいということもここからわかります。

このように、かなり実用的な指標であると言える実質斤量。
もしよろしければ皆さんのご意見もお聞かせください。

ちなみに…実質斤量の生みの親ともいっていい、本日ステイヤーズステークスに出走するメロディーレーン。
彼女の今回の実質斤量は…


72.8キロです。

どうか全馬ご無事で。

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