9月潜学講座     担当:八木正典

此の心光明亦復た何をか言わん(王陽明)
 
 
先日、9月の潜学講座に参加してきました。
今回の講座は、大橋講師による「安岡正篤『王陽明』に学ぶ」と佐々木講師による「中村天風~運命を拓く~③」の二本立てでした。
 
第一講では、王陽明の生涯を振り返ったうえで、安岡正篤先生の略歴、その著書「王陽明」から主要なポイントを教えていただきました。
 
身心の学については、王陽明の師である婁一斎の言葉である「学問するものは細務も自らできねばならん」を紹介いただき、生活そのものが修行であり、「足を地につけ腰をしっかり据えることが大事」と教えていただきました。肝腎要という言葉からで足腰の重要性を感じることが出来ました。
 
陽明の五溺では、「独の生活」の説明に気づきがありました。世の中がどうであろうと他人がどうであろうが何ものにも頼らずに自分自身に徹して生きていく。これが「独」=「絶対」である。
その強さと潔さに清々しさを感じるとともに、自分の在り方について省みる必要性を感じました。
 
六然と茶の項目では、六然の内容を解説いただくのと合わせて「芽茶苦茶」の語源を教えていただき、新たな知識を得ました。
 
聖人への道を追求し続けた王陽明。その魅力を改めて感じることの出来るありがたい講義でした。
 
第二講では、運命を拓く③で第五章と第六章を佐々木講師の名演で学びました。
 
前回の潜学講座で、池田先生から元々「運命を拓く」という書物は天風先生が話した内容を記載しているので、目で追うのではなく耳から聞くという意識で読むのが重要だと教えていただきましたが、佐々木さんの迫力ある話を耳から聞き、新鮮な気持ちで「運命を拓く」の内容を受け取りました。
 
「造物主と自分の生命との結び目を堅固に確保する」、「自分の中に造物主の無限我が入っていることを夢にも忘れてはならない」という言葉から自分の意識を正していきたいと感じております。
 
今月も互師互弟のありがたみを感じる素晴らしい講座でした。講座で得た気づきをしっかりと実践に活かしていきたいと思います。

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