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コロナワクチン2回目接種と母の入院と

1回目の時より
精神的な抵抗感と
病院での待ち時間が少なく
あっけなく接種終了。

医師からは
前回どうでしたかー?
と聞かれ

腕がとても痛かったことと

首なのか、喉なのか、アゴの奥なのか
よく分からない場所が
痛かったことを伝えた。

ああ、時々ある症状ですねー
また出るかも知れないし
違う症状が出るかも知れないよ

今日も左でいいー?

といった感じで、サクッと終了。

針を刺した時
前回よりも痛かった。

どこかで見かけた情報で
上手い人が打つと
筋肉注射のあとあまり痛くないとか。
ほんとかどうかは知らないけど。

前回は緊張して
力を入れてしまっていたかもしれない。

今回は、できる限り精一杯
脱力してみた。

打った後に触れてみても
痛みはない。


数日前から
母が腸閉塞で入院していて

私の気持ちが
とても不安定になっている。

だから、ワクチンだとか
副反応だとか

そんなことはどうでもよくて

ただ

母の痛みが早く取れて

母がまた家に帰れることを

願い

胸がいっぱいで

何をしていても

私は母と元気に過ごした日のことを

思い出して

涙が出てくる。

母は、3年半ほど前から

卵巣がんの治療をしている。

手術したところが

もしかしたら

癒着してしまったのかもしれない。

ずっと抗がん剤をしていて

体がだんだん弱ってきている。

コロナで面会も出来なくて

顔を見たり

体に触れることができない。

着替えや、気晴らしの本を持って

病棟のインターホンを押し

看護師さんに渡す。

しばらくして

看護師さんから

母の洗い物を預かる。

今日私は

ワクチン接種があったから

もしかして副反応があるかも知れない。


だから

明日は行けるかわからない。

人は誰でもかならず

いつか死んでいく。

そんな分かりきったことが

受け入れられないでいる。

母はまだ65歳で

まだまだ

一緒にたくさんの

楽しい時間を過ごせると

思っていた。

母はとても強い人で

辛い治療も

きつい副作用も

弱音なんて

ほとんどはかずに

耐えている。

少しでも元気な日は

働き

孫と遊び

旅行にも行き

明るく

たくさんの人に

愛されている。


私は

寂しくてさみしくて

行っても会えないけれど

せめて

せめて

生きている母との時間を

なんとか紡ぎたくて


わずかな時間

病院で洗濯物のやり取りをして

ガラス張りのエレベーターの

隙間から見える

病室の窓から

少し回復した母の姿を確認し

電話ごしに話して

すぐ帰る。

切ない

夏の日。


泣いてばかりいられないし

母は元気になって

また帰ってきてくれると

信じて

願って

祈って

母も
私も
辛いきもちを

今はただ

こらえるとき。

母が

どんな思いでいるのか。

自分の体のことを

どう感じているのか。

私は

聞けないでいる。

誰でも

命には限りがあることを

分かっていても

それが

迫っているかもしれない

そんな事は

つらくて

目をそらしたくなる。

なんでもない毎日の

くだらない話を


いつまでも続けていることが

ほんとうに母を

元気づけているのか。

私が泣いたら

母も辛かろうと

笑顔で

子どもたちのいつもの日常を

LINEで伝え

写真を送り


どうか

元気出してね

祈ることで

私は

やり場のない気持ちを

なだめている。




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