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海外移住するための3つの方法

「海外移住したい」と思ったらまず考えること

世の中には、2通りの海外移住したひとがたどったパターンがある。

ひとつは、たとえば「方言学を学びたい。方言が豊かで、面白そうなのはカタルーニャ語だから、カタルーニャ地方に留学して学びたい」と、目的から入る場合だ。

私が、イタリアの震災の影響で被災したひとたちを支援したいと思って、被災者を中長期的に支援するために必要になることはこころの復興だと考えて、それを手助けできるのは心理学だから、その心理学を学ぶなら災害を経験している(2009年に地震で被災している)ラクイラ市にあるラクイラ大学に行ったほうが良いと考え、私が実際に渡航した話はこれに当たる。

もうひとつは、「海外移住したい」という目的が先にあって、そのために「じゃあどこに行こうか」となる場合だ。

なんらかの理由で日本が嫌になったとか、日本にいることに未来が見えないとか、新しい世界を見たいとか、なんとなく面白そうだからとか、稼げるからとか、外国人と結婚したいとか、比較的漠然とした理由での海外移住はこれに当たる。

私は後者を責めたいわけではない。行ってみてわかることだってたくさんある。思ったより日本っていい国だったなとか、あるいは日本ってほんとクソだなとか、行ってみることでその意見がより強固で信頼できるものになることが多い。そういった複眼的でない見方がだんだん変わってくることがいちばん期待されることだ。

海外移住に貴賎はない

よく「ワーホリなんて将来の役にも立たないようなことを…」とか、「留学なんてお金があるからできることでしょう」とか、「現地採用のほうが駐在より頭良いひとが多い」とか、なんとも不毛な疑問が行われることがTwitterではたまにある。

その原因の10割を占めるのが、ポジショントークとよばれるものだ。わかりやすいのは、たとえば英会話教室を開いているひとがいて、彼が「英語が話せるようになったら人生が広がる」と言うと、すこしは彼の教室に利益が行く、といった場合だ。このようなものをポジショントークと呼ぶ。自分の地位に利益があるようなことを言う宣伝文句のようなものだ。

どんな目的であれ、そしてその表の目的の裏にどんな汚い目的があろうと、それが犯罪にならない限り、誰かが何かを言うことはできないと思っている。「日本人の女の子は従順だから性犯罪しやすい」なんて考えているひとは論外だし、「日本人は金持ちだからむし取ってやろう」なんて考えているひとも論外だが、大概のひとはそんな理由で海外移住を求めない。

海外移住には、いくつものことが絡まっている。どのくらいの期間行くのか、どのくらいの年齢で行くのか、どのくらいの生活水準や知名度のある国に行くのか、そこでなにをするのか…。ただ、それには貴賎はない。どんな海外移住も、目的があれば輝くし、なければ無駄になることだってある。大事なのはどこに行くのかではなく、何歳で行くのかでもなく、あくまでそこで何をして、何を得たいのかということだ。だから誰がなんと言おうと、あなたが海外移住から何を得たいのかを言われたたびに考えていると、きっとあなたはこころを折ることなく、目的を達成できるだろう。

海外移住の3つの方法

海外移住するには、3つの方法がある。留学、就職、そして結婚だ。

海外移住するには、ビザや滞在許可書が必要になる。外国人として、正規のルートで国に入り、滞在する理由が必要になる。観光目的で入国する場合はビザや滞在許可証がいらないことが大多数だが、それには入国できる日数に制限があり、大概の場合は90日までしかいられない。だから、長期滞在する場合には、目的が必要になり、その目的を証明する理由が必要になる。

留学は、現地の学校に直接入ってそこを卒業する正規留学と、日本の大学に籍を置いてそこに入学し卒業する交換留学とがある。交換留学は学内選考があるし、正規留学は入試がある。留学の中には、たとえばイタリアでイタリア語を学ぶという語学留学だけでなく、大学の講義を聞くような学位留学もある。正規留学の場合、得られるのは現地の大学の学位であり、交換留学の場合、ダブルディグリーでない限り、得られるのは日本の大学の学位のみとなることが多い。

就職は、日本企業に入ってそこから出張する駐在と、現地で就活する現地採用とがある。最近はLinkedInなどで海外の仕事に気軽に応募できる。また、ワーキングホリデーや語学留学など、比較的はじめやすい手段で滞在して、住所や携帯電話番号やマイナンバーカードに相当するものををその国に持って、そこから就職するケースも多い。留学してから就職するケースも多い。そうすると、大概の国は「何年以上いると永住権が貰える」といった規定があることから、国やそのひとの環境によっては、永住権を比較的早く手に入れられる場合もある。そうすると仕事に有利になる。

結婚は、その国のひとと結婚する方法があるほかに、日本人やほかの国のひとと結婚して第三国に住む方法がある。たとえば日本人がイタリア人と結婚してイタリアに住む場合、あなたは配偶者ビザを持ってイタリアに行くことになり、配偶者としてイタリアに滞在することになる。厄介なのは後者のケースで、たとえば日本人と中国人が結婚して韓国に住みたいといった場合、ビザの手続きが煩雑になり、韓国の市民権や国籍を得にくいことが多い。また、その場合にはたとえば日本人のほうが現地で留学なり就職なりして、その配偶者として韓国人を呼び寄せるという方法もある。

思い切って海外に飛び出そう!

人生はあっという間に終わってしまうもの。あしたあなたが生きてる保証なんてどこにもない。やったことを後悔することもあるかもしれないけど、それはやったからこそ後悔できることで、やってみなかったら知らない世界に出会えたことの証拠だから、誇らしく思いたい。思い切って海外に行ってみよう。毎日が大変やけど、意外とどうにでもなるで。もっとバイタリティに満ちたひとになりゃ、もっといろんなもんが降ってくるんよ。怖いこと、不安なこともあると思うけど、それは案外面白いかもしれんって、その雨を通り過ぎたら笑い話になることも多いもんなんよ。思い切って新しい世界を見に行かへん?

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