マガジンのカバー画像

ほんのひととき編集部が気になった記事

542
ここでは、旅と本のウェブマガジン「ほんのひととき」の編集部が気になったnoteをまとめています。おもに、旅や文化歴史にまつわるもの、本や書店を紹介したもの、ほんのひとときの記事を… もっと読む
運営しているクリエイター

#旅

ポルトガル ポルト1泊~女子ひとり旅日記~

リスボンで2日間を過ごし、早朝にポルトに移動する。日本からの移動3日、滞在3日の時間のない旅行なので、まだ暗いうちから動き出した。 まだ夜の気配しかない朝の5時台にホテルを出るのは、なかなかに緊張する時間だった。泊まったのがリスボンの中心地で、朝からバスや電車が動いていて良かった。そわそわしながらバックパックを抱えて出て、でも人がいなくても穏やかな街の様子が変わっていないことに安心した。 この滞在中に何度も通った中央の広場から、バスでSanta Apolonia駅へ。こ

ポルトで「世界一うつくしい書店」を訪れて

ポルトガルを訪れて3日目、ポルトという街にやってきました。どこに行こうか調べているとき、真っ先に目に入った言葉がありました。「世界一美しいと言われる書店」。 リスボンからポルトに向かう特急に揺られながら、急いでチケットを予約しました。 その美しさに魅了され、ハリーポッターの作者もその執筆中に通い詰めたそうです。だからハリポタファンからの人気も高く、並ぶ覚悟でチケットを買う必要があると言います。 公式サイトから、日付と時間を選びます。30分ずつ区切られた時間から、12時を

「クラゲ水族館」へ行ってきた 日帰り弾丸山形横断旅

 先日,あまり利用する機会のない山形県内の2つの空港と,過去にニュースやSNSなどで取り上げられて「クラゲ水族館」として話題となった加茂水族館に行きたいと思い,日帰りで弾丸山形横断旅に行ってきましたので,今回はその旅の記録をお届けします. おいしい庄内空港 山形県には,県の北西の酒田市にある庄内空港と,県の東の東根市にある山形空港の,2つの空港があり,どちらも空港名に「おいしい」を冠した愛称で親しまれている.  今回は,ANAだけが就航する庄内空港行きの便に乗り,山形県の西

泊まれる本屋?体験型ホテル「TUNE STAY KYOTO」

最近、「泊まれるホニャララ」を楽しんでます。 以前、ホテルにおいて、とにかく広さに興奮してた頃は、京都や日光のリッツカールトンスイート(277㎡)や、ハレクラニ沖縄のペントハウス「オーキッドスイート」(294㎡)に宿泊したり、古さと歴史に魅了されてクラシックホテルを巡ったりしていましたが、今は、ユニークなコンセプトに萌えるんだな~♪ 先週は、泊まれる京町家「NAZUNA京都 椿通」の宿泊記の記事を書きました。 今回は、「泊まれる本屋」とも言える「TUNE STAY KYO

史上初!姫路城「西小天守特別公開」

 言わずと知れた世界遺産・姫路城。白亜の国宝天守はあまりに有名です。  姫路城の天守は、複数の建物が連なった「連立式天守」という形式です。ひときわ目立つ「大天守」の周りに、三つの小さな天守が付属しています。西小天守、東小天守、乾小天守です。  天守の建物群のうち、大天守はいつでも入場可能、東小天守や乾小天守は定期的に特別公開されていました。しかし、西小天守はこれまで公開されたことがありませんでした。  2024年2月、世界遺産登録30周年を記念し、西小天守が初めて公開さ

岡山城「月見櫓特別公開」訪問記

 私のnoteを読んでくださっている方は、城の「特別公開」に関する記事が非常に多いことに気づくと思います。  これまで、姫路城・大坂城・明石城・備中松山城の特別公開の記事を公開してきました。江戸城の一般参観の記事もこのカテゴリに入るかもしれません。各地の城の特別公開に行ってみるのが私のマイブームなのです。  昨年11月には、岡山城で重要文化財の「月見櫓」が公開されたため、訪問してきました。 奇跡的に残った櫓 岡山城は第二次世界大戦中の空襲により、天守をはじめとする多くの建

屋久島日記 20代最後の一人旅

一日目 日記をつけようと思った。  はじめから決めていたわけではない。  宿について、檜の浴槽があると、さっき知った。  お湯がたまるまでの間、座敷の上に大の字に寝転んだ瞬間、思いついたのだ。  タイトルも、ひとりでに指が動いた。  「あ、そうか。これが20代最後の一人旅になるかもしれない」と自覚し、そのままタイトルにした。  屋久島は、肌に触れる、あらゆるものが吸いつくような湿気を帯びている。  風は強く、雨が降ったり止んだりする。引っ越したばかりの鹿児島の町

辺境にて 【アイスランド - リングロード一周キャンプ旅】

Day0: 僕が旅に出る理由 僕が旅に出る理由はだいたい百個くらいあって、ひとつめは新婚旅行、コロナで行けてなかった、なんて思っていること。くるりの歌詞になぞらえながら、レイキャヴィク行きの航空券を予約したのは半年近く前のことだ。 2年ほど前、コロナ禍のさなかに僕は結婚した。当時はまだ海外への自由な渡航が難しいとされていた時期。それで仕方なく、いわゆる新婚旅行というものをずっと先延ばしにしたままだった。 新婚旅行の行き先をアイスランドにした理由は、それこそ3つくらい

20歳の夏 リュック1つで自分探しの旅に出たら、神様に出逢った話。

20歳の夏、リュック1つで自分探しの旅に出た。 そしたら、神様に出逢った。 前兆ずっと、旅に出たかった。 理由は、苦しかったから。 結構、色んなことを頑張ってきた。 大学の勉強だけじゃなくて、インターンもプロジェクトもバイトも。 でも、頑張れば頑張るほど苦しくなった。 周囲からの期待を、過度にプレッシャーとして感じたり、 自分の中に人の目を作り出して勝手に怯えたり、 大学生活が残り半分になって、自分の在り方や進むべき道に迷ったり。 4ヶ月くらい情緒不安定な期間が

鎌倉のゲストハウスに泊まった話

ゲストハウス応援プロジェクト、「ゲストハウス・旅の思い出ノート」に参加のまんがです。全6ページ #ゲストハウスを応援しよう に参加します。 鎌倉に一人旅をした時の話を描きました。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 私は北海道に暮らしています。 なかなか旅行に出る機会も少なくなりました。早くまた気兼ねなく旅ができる日々が訪れますよう願っています。 海外のゲストハウスはよく泊まっていたのですが、日本だとホテル泊が多く、唯一泊まったことのあるゲストハウスが鎌倉の亀時

桜満開の尾道は、「好き」との出会いで溢れていました。

新緑の美しい季節の訪れを感じる日々ですね。 もう遠い昔のようにも感じられてしまうのですが、今月の上旬に、桜が咲き誇る春の尾道を訪れた思い出を書き留めようと思います。 朝早い飛行機に乗るため、まだ薄暗いうちから空港に向けて出発しました。 夫が運転する車の中で、太陽が昇る瞬間を目にすることができ、良い旅になりそうな予感に胸が高鳴ります。 空港で夫と別れ、美味しい朝ごはんがいただけると評判のHitoshinayaにて、お粥御膳をいただきました。 旅行への期待感と緊張であまり眠れ

インド最古の本屋で出会った、一冊の本で繋がるメコンデルタとケラーラ州

何気なく立ち寄ったカフェとか、ふと気に入った本、あらゆる世界の旅した街で出会った人が言っていた言葉や表情が、まったく別の場所で繋がる瞬間があって、そういう瞬間に「幸せ」を感じる。 南インドのチェンナイにあるHigginbotham's。1884年に建てられた歴史ある建造物と様々なジャンルの書籍、文房具、お土産が揃う場所。 「計量経済学」の教科書にもなっている、著名書籍。日本で買うよりも、3分の1ほどの価格で購入できる。インドのあらゆる場所も、計量経済のサンプルに選ばれてい

旅とアート|藤田嗣治《秋田の行事》と竿燈まつりをいっぺんに

わたしはほんとうにラッキーでした。 秋田県を旅して秋田県立美術館に立ち寄ったのですが、そこで藤田嗣治の大壁画《秋田の行事》と、その作品で題材として描かれている「竿燈(かんとう)まつり」を、いっぺんに、ひとところで、思いがけなく観ることができたからです。 秋田県立美術館と藤田嗣治秋田県立美術館には藤田嗣治の《秋田の行事》という大壁画の常設展示があります。高さ3.65メートル、幅は20.50メートルもの圧巻の大壁画に、春夏秋冬の秋田の行事が描かれています。壁画中央の「夏」の部

一番良かった旅先は?の答えとは

いくつかの旅を重ねていると、よく聞かれる質問。 「一番良かった旅先は?」 これは正直難しいと感じる旅人は多いだろう。 「良かった旅」というのは人によって定義が違う。 景色が良かったのか、人が優しかったのか、グルメが良かったのか、素晴らしい芸術作品があったのか。 私はまだ”旅”の旅の途中だが、ひとつの答えに近いものを見つけた旅があった。 人によって様々であって然るべきだが、私は旅していて本当に良かったと思える瞬間は、美しいものが心に触れてきたときだと気付かされた。