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ほんのひととき編集部が気になった記事

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ここでは、旅と本のウェブマガジン「ほんのひととき」の編集部が気になったnoteをまとめています。おもに、旅や文化歴史にまつわるもの、本や書店を紹介したもの、ほんのひとときの記事を… もっと読む
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#日記

文フリギリギリ出店記(と今後の販売予定)

5/19に行われた文学フリマ東京に初出店しました。準備がすべてギリギリだったことを前回書いたのですが、 なんとか出店できたものの、当日も全部ギリギリだったのでその記録を残します。また今回つくった本『はこんでころぶ』の今後の販売予定についても最後に書いています! ギリギリ出店記当日朝 朝早く起床し、時間の余裕を持って出発。準備がギリギリだった僕はもういない。失敗を次に活かせるかどうか、人の在り方はそこで決まる。 それにしても本が重い。重すぎる。32kgある。南極に3週間

たんぽぽの綿毛が飛ぶように

 深夜、居間に一人でテレビを観ていると、祖母が入ってきた。 「親方は? ねぇ、親方は?」  祖母の口から親方なんて聞いたことがなかった。思い当たる人もいない。何のことを言っているのかわからない。  こんなとき、どうすればいいのだろうか。  返答に窮する間に、祖母の注意は切り替わる。少しバランスの悪い歩き方で、暗い廊下を歩き、玄関の方へ向かっていった。   「親方はここにいないよ」  慌てて祖父母の寝室へ連れて行く。  深夜に居間にいると、しばしばこのようなやりとりをしな

屋久島日記 20代最後の一人旅

一日目 日記をつけようと思った。  はじめから決めていたわけではない。  宿について、檜の浴槽があると、さっき知った。  お湯がたまるまでの間、座敷の上に大の字に寝転んだ瞬間、思いついたのだ。  タイトルも、ひとりでに指が動いた。  「あ、そうか。これが20代最後の一人旅になるかもしれない」と自覚し、そのままタイトルにした。  屋久島は、肌に触れる、あらゆるものが吸いつくような湿気を帯びている。  風は強く、雨が降ったり止んだりする。引っ越したばかりの鹿児島の町

辺境にて 【アイスランド - リングロード一周キャンプ旅】

Day0: 僕が旅に出る理由 僕が旅に出る理由はだいたい百個くらいあって、ひとつめは新婚旅行、コロナで行けてなかった、なんて思っていること。くるりの歌詞になぞらえながら、レイキャヴィク行きの航空券を予約したのは半年近く前のことだ。 2年ほど前、コロナ禍のさなかに僕は結婚した。当時はまだ海外への自由な渡航が難しいとされていた時期。それで仕方なく、いわゆる新婚旅行というものをずっと先延ばしにしたままだった。 新婚旅行の行き先をアイスランドにした理由は、それこそ3つくらい

摩訶不思議。2000年の時を超えて日本中で蘇る「古代米おむすび」たち

【1000のおむすびを食す男 特別編】 ここ1~2年、巷にはおむすびブームが来ているらしい。 都内の人気店では、平日でも2時間待ちの行列ができていたりもするし、今年の流行ランキングでおむすび関連がランクインしていたりもする。 でもよくよく考えると、おむすびって昔からあるもの。 米文化が伝来していた頃から存在していて「日本で最も古い和食」でもある。横浜市歴史博物館監修の書籍「おにぎりの文化史」では、全国各地の遺跡から、おむすびの化石が見つかっていることなども書かれている。

郡上八幡日帰り写真旅

先日、同僚とその旦那さんと3人で写真旅に行ってきました。 滋賀に行く予定でしたが、同僚がめちゃくちゃ雨女で滋賀県の天気が雨予報のため、行き先を郡上八幡に変更しました。 行き先を変更したものの、案の定曇りでした。笑 しかし、雲の切れ間から時々陽が顔を出したので、その瞬間を狙って写真を撮っていきました。 古い街並み 昼食を探しつつ、フォトスポットを探して散策しました。 郡上八幡城 坂道を登ること約10分。 到着したは良いものの、紅葉は全て散ってしまっていました。 ロケーシ

何回か死にかけたけどまた行きたいあの場所

死にかけるというのは実際のところ死んでいないのだから、その程度というものがあると思う。それに、「死」とは生物的死と社会的死の2種類が存在するものだ。心臓が一時は止まったけれど再び動き出すという限りなく死に近い生物的死にかけがあれば、飲み会であやうく吐瀉物を撒き散らしそうになるという社会的死にかけも存在するだろう。 では、僕がスリランカの滞在中に何度か死にかけた経験というのはどこに分類されるのか。それは生物的死にかけであり、はっきり言って程度は他の事例と比べれば死に近いもので

【国宝 松本城】|信州松本の名城と美ヶ原温泉

全国各地にある百名城の中でも、常に上位に位置する信州長野の国宝・松本城。 優美な天守の姿と素晴らしい景観を同時に楽しめる唯一無二の城です。 その美しさは、お城好きの方でなくとも魅了されるに違いありません。 松本城の城下町には蔵街が広がり、少し脚を伸ばせば美ヶ原温泉も。 今回は私が訪れたお城の中でも1、2位を争う松本城の魅力を解説していきます。 松本城へ行くには私は東京在住なので、新宿駅から特急スーパーあずさでおよそ2時間40分。 松本駅から松本城までは徒歩15〜2

初夏のこと

ほんの一時間の出来事だった。私は、知人の紹介でとある街に来ていた。街といっても大都市ではなく、新幹線の停まる駅の隣の、小さな港町だ。三ヶ月もの長旅を続け、自分自身が何者なのかを見つけたくて、東京から飛び出した旅行。三十歳を超えて起こしたその行動は、端から見たら奇行だったかもしれない。でも、どうしても、信じているものを確かめたかった。 その街を教えてくれた人は、よく私の話を聞いてくれる人で、どんなにまとまりがなかったり唐突でも、受け止めてくれる人だった。この閉塞感の強かったコ

旅日記 in石川

日記漫画まとめ

あのパンが東京へ

今朝、こちらの記事を拝見し飛び起きた。 東京で開催されている展覧会、「モネ 連作の情景」の展示の中に、フランクフルトのシュテーデル美術館所蔵の「昼食 (Le Déjeuner)」(1868)が! なんと日本では初公開という。 昨年、この絵のことを書いた。いや、大好きな「この絵のパンのこと」だった。 そうか、いまはドイツを離れ、日本なのだな……勝手に感慨に浸っている。 機会があれば、この パン 展覧会をぜひ! 展覧会のサイトはこちら。 来年2月からは大阪でも開催さ

富士山と菜の花の共演|【吾妻山公園】猫もうっとりする絶景

各地にある富士山絶景スポットの中で、菜の花との共演が見られるのはほんのひと握り。 中でも神奈川県中郡二宮町の「吾妻山公園」は絶景スポットとして、見頃の1月〜2月中は多くの方が訪れます。 晴天の日は黄色に輝く菜の花の奥に、雄大な富士山が望める素晴らしい眺望は国土交通省「関東の富士見100景」に選出されるほど。 今回は以前日帰りで訪れた「吾妻山公園」の魅力を解説していきますので、訪れる際の参考にしていただけたら嬉しいです。 吾妻山公園の山頂展望台は360°の大パノラマ吾妻

南禅寺-No.2

今回の南禅寺もそうだけど、今まで気づかなかった風景-何回も見てるんだけど、今まで絵には出来なかった風景がたくさんあった。 でわ、ご覧ください〜! 南禅寺、子どもたちがまだ幼いころに出かけた記憶がある。もう日が暮れかけた時間帯で、南禅寺を出た頃は真っ暗。びっくりすれほどの渋滞でバスがなかなか来なかった思い出。 その後、哲学の道を歩くたびに南禅寺を訪れた。 今回は何度目だろうか? また、新しい思い出ができた。 南禅寺の次は永観堂。 今年の哲学の道も、南禅寺からもみじ🍁のメ

息をのむ紅葉絶景|「滋賀」3泊4日琵琶湖一周旅③

今回の記事は【「滋賀」3泊4日琵琶湖一周旅 3日目】となり、「比叡山延暦寺」、「西教寺」と「旧竹林院」のご紹介です。 前夜に体験した石山寺での紅葉ライトアップの絶景があまりに素晴らしく、その名残をとどめる中、比叡山に向け車を走らせます。 この日は「日本仏教の母山」に圧倒され、ふたたび紅葉絶景とライトアップにも魅了された1日となりました。 見所満載の内容なので、ぜひご一読ください。 【1日目&2日目の記事は↓からどうぞ】 【夢見が丘展望台】琵琶湖の絶景スポット大津方面