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第9話 どこかで聞いた事があるような無いような昔ばなし

-前回のあらすじ-
絶対権力者、総元締めのTAROに年貢の横領がバレてしまった領主ザル・マンキィ。開塾記念祭会場は即座に封鎖され、マンキィの一斉捜索が開始されました。

・・・ 第9話 ・・・

カニ太郎「何だ何だ? 会場を封鎖しろとかって言ってるぞ?」
カニ次郎「Uちゃん、何か見える?」
Uちゃん「なんかうっすね、何かを探してるみたいうっすね~」
カニ太郎「何を探してんだ?」

- カチャッ。 ゴトッ。 ズリズリッ…

カニ太郎「しっ。誰か入って来た。。。。。」
カニ次郎「マンキィッ!!!」
カニ太郎「!!!!!!!!」
マンキィ「し~~~~~~っ」
カニ太郎「モンキー。。。さま。。。」
カニ次郎「太郎ちゃん!もう、様はつけなくていいからっ。」
カニ太郎「あ、そうだった! Uちゃん今だっ!!」
Uちゃん「マンキィ!覚悟するうっす~っ!」
  ドス~ン!!!
マンキィ「ヘッヘェ~ッ、ハズレッキ~ッ!!」

  Uちゃんは自滅した..… が、次の瞬間!

Uちゃん「ぶえぇぇぇぇ~~~ん! 痛いよぉぉぉぉおっ~~!!」

カニ次郎「泣き声でけぇ~~っ!!」

 マンキィはUちゃんの大音量の泣き声に驚き、思わず屋外へと飛び出してしまいました。

ワンワン!ワンワン! ワンワン!ワンワン!ワンワン!
「マンキィがいたぞ~っ!!」
「そっちに行ったぞ!」
「こっちから追い込むぞ!」


金太郎「よっしゃ!コレでもくら…」 ガシッ!
 浦島太郎が大きく振りかぶる金太郎の腕をつかみました。
浦島太郎「金ちゃん、マサカリは駄目よ。さすがにね。俺がやるよ」
浦島太郎「行けっ~~!カミツキガ.…」トントン。
 金太郎が浦島太郎の肩をたたき、冷静に言い聞かせます。
金太郎「ウラちゃん、亀じゃ無理でしょ?遅いでしょ?」

その時、金太郎の傍らから大きく、黒い影が飛び出しました。
金太郎の重臣ツキノワグマでした。

走り去るマンキィの方向にどっしりと仁王立ちをして足元を固め、両手を一旦胸元に押し当て、大きく開いた次の瞬間、胸元から三日月状の激しい閃光が解き放たれました。
新技『ツキノワンカッター2024』です!

カメラの連写モードの如く、コンマ何秒にも満たない間隔で次から次へと鋭い弧を描きながら逃げるマンキィをあらゆる方向から追い詰めていきます。 ツキノワンカッター2024が発射された瞬間、すでに決着はついていました。


TARO「安心しろ、マンキィ。 ツキノワンカッター2024はスポンジ製だ。どこも痛くないだろ?」
マンキィ「ぶぃ~。。。 ぶぇぇ~んん。。。」

TARO「年貢率を80%にしたというのは事実なんだな?」
マンキィ「ぶぁぃ。」
TARO「間の20%を横領したんだな?」
マンキィ「ぶぁぃ。」
TARO「カニ母さんをクラブ嬢呼ばわりしたんだな?」
マンキィ「ぶぁぃ。」
TARO「その時にしっぽを切られたんだな?」
マンキィ「ぶぁぃ。」
TARO「それで息子のカニ太郎に因縁をつけて暴行したんだな?」
マンキィ「ぶぁぃ。」
TARO「お前はクビだ。高崎山へ行ってイチからやり直すんだ。立派なサルになれ。いいな?」
マンキィ「ぶぁぃ。」
キジキジ「すべてを認めています」

TARO「よし、これで一件落着だ! さぁ、祭りの続きをやろうじゃないか!」
キジキジ「TARO様、マンキィの後任はいかがなさいますか?」
TARO「そうだなぁ、やっぱりアイツじゃないか?」
キジキジ「異論ございません」


第9話 おわり
今回もお読みいただき、ありがとうございました。

ーあとがきー
さて、ついにマンキィがすべての罪を認めてカニカニ村を追放される事になりました。しかしながらマンキィの追放先を野生ザルの楽園「高崎山」とした所に、マンキィに対する奥深く変わらぬ愛を感じてなりません。
さりげなく美談を挟み込んだところで、いよいよ次回は最終話です。

第10話(最終話)へ続きます。
今回もお読み頂き、ありがとうございました😊


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