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2024年4月にプレイしたゲーム

 4月にプレイしたゲームたちです。12本。


looK INside - Chapter 2

プレイ時間:3時間
 屋根裏部屋で見つけた一冊の本から家族のことを知っていくポイント&クリックADVの2作目。
 1作目からだいぶ間を開けてやってしまったので家族のことほとんど覚えてなかった……すまん……。唯一よく覚えていた黒歴史のラファエル君は今回出てこなくて残念。
 謎解きは相変わらず導線がわかりづらいけど、かわいらしい絵柄の中をゆったり探索するのは楽しかった。


Golf Club Nostalgia

プレイ時間:2.1時間
 人の住めなくなった地球でゴルフをするゲーム。
 景色と音楽がとても綺麗で、植物と有害物質に支配された建物の中で粛々とゴルフをするのがそこはかとなくシュール。そのちぐはぐさを楽しむための舞台設定なのかなって思っていたら意外にもちゃんとしたストーリーがあった。屋上のシーンすごく切なかったな。全貌を知ったときには物寂しい気持ちになっちゃった。
 ゴルフゲームとしてはマウスを引っ張って飛距離と角度の調整をするタイプのもの。距離計算ド下手なわたしはスコア+20などを連発してしまったんだけど、それでも最後のステージまでやれば絵本調の物語が読めるようになっているのでやさしい。(オマケ要素の日誌は良いスコアを出さないと取得できないので、コンプしたい時は頑張る必要がある)ハッピーな物語ではないけれど、しっとりとした気持ちになれてよかった。
 余談。自分が下手すぎてもどかしかったのでRTA見てスッキリしようって思ってちょっと検索したけど見つけられなかった……ないの?


HEARTBEAT

プレイ時間:26時間
 モグワイ(他ゲームで言うモンスター)と心を通わせる特別な職業『コンジャラー』のイブが、困っている人を助けるべく相棒と一緒に冒険する古典的なRPG。
 ストアページでわかる通りキャラ絵がとんでもなくかわいい。その上性格がみんな個性的で、キャラが増えるごとに好きなキャラも増えていってどうにかなりそうだった。サブクエストでおしゃべりするだけのキャラを含めて、みんなそれぞれ何が大事で、何のために生きているのか、というのを感じ取れるように描かれていたのがとても良かった。
 ストーリーは目的と結果だけ見れば王道なんだけど、上述の通りキャラが個性的過ぎるのでこちらも独特の味わいがあった。ちょっと難だったのが、世界観がわかるまで楽しみ方が掴みづらかったこと。中盤まで何か起こってるのはわかるけど核心に触れられないモヤッとした感覚があって、なかなかお話に入り込めなかった。具体的な数字を出すと10時間そんな感じだったので、世界観を知る前にリタイアする人も出そうだなあという感じ。キャラの可愛さで乗り切ろう。
 トゥルーエンドとても良かった。優しさとか強さとかってこういうことなのかもなって思う。何もかも投げ捨てたくなるほどの悪いことが起こったり、されたり、してしまったりしたときのどうしようもない感じに、どうにかする心の持ち方を教えてくれるようだと感じた。
 ツクール製なのでツクール特有のフリーズバグがある。解決方法を書いてくれているレビューもあるので、心配な人はやっておくと良いのかも。わたしは面倒くさがってやらずに遊んだので2回フリーズした。
 色々難もあるけれど、出会えて良かったなと思える作品。楽しかった。

 英語が読めないのでこちらの有志翻訳のお世話になりました。このボリューム、独特な世界観、個性的過ぎるキャラ達の魅力をたっぷりしっかり味わわせてくれる素晴らしい翻訳でした。深い感謝。
https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?id=2148362592


Aka

プレイ時間:3.5時間
 戦争から帰ってきたレッサーパンダが、友人の住む島で心を癒すADV。ストアページなどで農業ゲームのように見えるけどその要素は薄めに感じた。
 4つの島を巡って戦争の爪痕を片付けたり、生きている住民を手伝ったり、かつての戦友の霊を見送ったりというクエストをこなしていくのが主なゲームプレイ。
 せわしなく各地を駆け回って戦争で傷ついた人たちの声を聞くのは、癒しというより耐えられない自責の衝動みたいに感じられた。せめてクエスト後に仲良くおしゃべりしてくれたらいいんだけど、幽霊は消えてしまうし、クエスト後は話しかけられなくなるNPCばかりなので痛ましさだけが残っちゃった。
 翻訳は全体的にぎこちない。扱ってるテーマが重いのでもうちょっと丁寧な翻訳がよかったなあと思ってしまったけど、NPCが話してくれなくなる点なども鑑みるともともと言葉の少ないゲームなのかもしれない。惜しい。
 キャラの動きがかわいらしかったのは良かった。アカ、幸せになれ。


Genesis Noir

プレイ時間:5時間
 時計売りの主人公が、ジャズミュージシャンにより殺されそうな歌姫を救うべく時空を駆けるポイント&クリックADV。
 ものすごくアーティスティックな世界を探索する。幕間に宇宙論が語られる以外のセリフなどは終盤まで存在せず、パズルのヒントもないまま進むけれど、動かせるところを動かしていたら問題なく進めると思う。
 画面がずっとおしゃれで素敵。ただちょっと酔うのが難。一つ一つのステージはそんなに長くないので、酔いやすい人はステージごと休憩しながらやるのが良いと思う。
 ストーリーはつかみきれないところがあるけれど、これってああいうことかな~とふわふわ想像しながら進めるのが楽しかった。


Botany Manor

プレイ時間:3.2時間
 未完成の図鑑の完成を目指して、邸宅に残された不思議な植物たちを育てる一人称視点のパズルゲーム。
 残されたメモや新聞などの資料を見ながらその植物にあった生育環境を用意して開花させていく。難度はかんたん寄りだと思う。ただ邸宅が入り組んでいるのでめっちゃ迷った。一度見たヒントも、どこにあったかはメモされるのに詳細はその場に戻らないと再確認できないため、毎回迷いながら見にいくことになって結構大変だった。
 架空の植物たちの見た目がとてもかわいらしいし、育成方法もそれぞれ個性があって、環境を整えてあげるのが楽しかった。植物の名前からどんな植物か想像できるようになっていたのも良いところ。丁寧な翻訳でありがたい。
 会話、モノローグなどはないんだけど、邸宅に散らばる手紙とかから女研究者である主人公の環境が伺い知れて良かった。
 オプション内に3D酔いしやすい人のための項目をまとめたページがあるので、酔いやすい人も多少安心。酔いが軽かったから一気にクリアしちゃった。


午前五時にピアノを弾く

プレイ時間:1時間
 午前五時、町の人が出歩かなくなるほどの濃い霧に、なぜか強く惹かれてしまう少女を描いた短編テキストADV。無料。
 ナツノカナタと同じ開発の作品。世界の繋がりはなさそうだけれど、少し不思議な雰囲気や心にしっとりと馴染む美しい文章などは健在。今作は霧の中が舞台なので静謐な空気感が漂っていてそれもまたよかった。
 せっかくなので休日の朝イチで遊んでみた。1時間で終わる短編なので内容についてはあまり触れないようにするけれど、切なくも清涼感のあるいいお話だった。今日は背筋を伸ばして良い気分で過ごせそう。


I Am Dead

プレイ時間:5時間
 この世を去ったばかりのおじいちゃんが、愛する故郷を守るため、愛犬と共に奔走する探し物ADV。
 故郷を守ってくれる存在を求めて、かつての友たちの魂を呼び出して交渉していく。魂を呼び出す際に必要な遺品を、縁の深い場所で見つけていくのが主なゲームプレイ。
 その他、ゲーム内に導線があるオマケとして、指定されたシルエットに合致する物を見つけて島の精霊を集める要素や、ナゾの生き物がなぞなぞとして言葉で示してくるアイテムを見つけ出す要素がある。わたしのプレイ時間はここまで見つけての時間。あとは実績のみの探し物があるんだけど、多分総当たりになるのでちょっと頑張れなかった。とはいえ、探し物フィールドは遊び心満載でかわいくもしっかり作り込まれているので、見て回るのはとても楽しかった。アイテムに付いている説明書きも丁寧で良い。
 ストーリーは人の死を扱っていながらも悲壮感がなく穏やか。守護者候補はみんな何か功績を残した立派な人だけど、周りの人の心に残る姿は良いところも悪いところもある人間らしい人間、というのがなんだかよかった。


共鳴

プレイ時間:3時間(満足するまで)
 リズムゲーム的要素を加えたヴァンサバライク。絵がかわいい。
 プレイアブルキャラが複数いて、それぞれリズムの乗り方が違う。リズムに合わせて移動をするネクロダンサー的な子がいれば、普通に移動しつつリズムごとにスペースを押すことを求められる子もいる。
 ちなみにストアのカプセル画像にいる女の子達はプレイアブルキャラではなく、プレイ中に手に入れるバンドメンバーたち。メンバーを増やすごとにBGMに音が増えるので面白い。
 プレイ時間はほぼ初期から使えるキャラ達で難易度0をクリアしたあと、もう少し色々楽しんで、これ以上の難易度はちょっと厳しいな~と思ったところまでの時間。まだまだやれることはたくさん残っているからゆっくり続けていきたいな。
 メインストーリーはあるっぽいし、バンドメンバーごとにサブストーリーも用意されていて作りは丁寧なんだけど、翻訳がひどいので今のところあまり楽しめないかも。かわいい絵柄で軽くヴァンサバライクをしたいときにおすすめ。


ビビッドナイト

プレイ時間:8時間
 宝石にされた仲間を集めて戦うパーティ構築型ローグライク。
 プレイ時間はメインストーリーと思われるもののクリアまで。お姫様かわいくてよかった。
 仲間になるキャラクターがそれぞれシンボルというものを持っていて、パーティー内のシンボルが一定数に達するとバフがかかるのでそれを集めていくことになる。限られた編成枠やアイテム枠、所持金をどうにかこうにかやりくりして、容赦なく強い敵を倒せるように試行錯誤していくゲームプレイ。ポップな演出とかわいい絵柄にウキウキで始めて、思った以上の難しさに苦しめられちゃった。構築がうまくいったときミスって無になるのが怖くてドキドキしながら進めるの、大変だったけど楽しかった。これぞローグライクって感じの楽しさ。
 近々続編が出るらしい。わたしには難しいけれど間違いなく良いゲームなので、続編も良い感じに仕上がっていたらいいなという気持ち。


シチズン・スリーパー

プレイ時間:9時間
 荒廃し、派閥闘争などでごたついた宇宙ステーションに流れ着いた疑似生命体が、困難を生き抜くテキストベースのSFADV。
 1日のサイクルごとに複数のダイスを振って、どのイベントにどの出目のダイスを割り当てるか決めながら進行していく。時間制限付きのイベントもたまにある。
 シナリオがめちゃくちゃ良かった……。
 最序盤はわからないことが多すぎて、このゲームについて行けるのか不安だった。宇宙SFならではのよくわからない専門用語や、覚えきれない派閥や人の名前が押し寄せてくる。主人公の体はボロボロで日々を生きるので精一杯なのに、色んな立場のキャラクターがそれぞれ色んな事を言ってきて、もう誰を信じて良いのかもわからないよって思ったとき、ゲーム内の地の文でも「誰を信じれば良いのかわからない」って出てきた瞬間、ああ主人公も同じ状態なんだ、ってストンと落ちてきたのがすごく印象に残っている。
 進めていったら最初わからなかったことも少しずつわかるようになってきて、ボロボロの体で生きる方法も身について、同じ宇宙ステーションで生きる人々のことも助けたい気持ちが湧いてきた。
 キャラクターがみんなすごく良いんだ。それぞれ何か事情を抱えていて、ギリギリの中を生きている。
 うまく言えないんだけど、ギリギリで生きる分純粋な善意だけで人を助ける余裕はなくて、利用し、利用されるのが当たり前みたいな中で、それでも、相手のより良い次サイクルの為に少しだけ多くの心を渡してやる、みたいな、そういう人との関わりがすごく良かった。極限の中絞り出されたような善性が胸にぐっと刺さった。
 荒廃した宇宙ステーションの中で、それぞれが、自分の望む生き方を必死に考えて過ごしていて、生命のきらめきみたいなものを感じた。本当に美しい人々だった。
 この文章量をこの高品質で日本語化してくれたことに心からありがとうの気持ち。この世界で過ごせて良かった。


チックタック:二人のための物語

プレイ時間:1時間
 迷い込んだ時計仕掛けの世界から抜け出す、2人プレイ専用、協力型の謎解きゲーム。
 プレイヤーごとに別の情報が提示されるので、話し合ってお互いの情報を組み合わせながら仕掛けを解いて進めて行く。ストーリー的な文章も分断されているので、そこもお互い伝え合うとお話がわかってグッド。意外と不穏な物語にツッコミを入れながら楽しもう。
 難度はほどよくやさしい感じ。渡すべき情報を見つけられなくて焦ってしまうような時間がなかったのが、協力謎解きゲームとしてとても良いと思った。始終お互いにやることがある状態で、楽しく進められたと思う。良いゲームだった。


おわりに

 今月のすばらしい文章に溺れたゲームはシチズン・スリーパー。めちゃくちゃ良かった。宇宙SFなので取っつきづらさはあるけれど、それらを補って余りある素敵なドラマ。文章を読むのが好きならぜひやってほしい。

 連休が始まったからか色んなゲームがリリースしたりセールしたりしているけれど、わたしは現在百英雄伝をやっています。面白すぎて止まりたくないので連休中にクリアまで行きたい気持ち。でも楽しめる要素が多すぎて寄り道しちゃうから終わりが見えないんだ~~。この楽しくて仕方ないの気持ちが村山さんに届くことを祈りつつ続きをやってきます。


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