誰でも文武両道を目指せる考えはおかしい

つい2ヶ月前、大谷翔平さんが結婚した。
お相手は、早稲田大学卒の元バスケ選手。
文武両道な方です。

ここ15年ほど、スポーツも出来て高学歴な若者を沢山見かける。
東大・京大卒のプロ野球選手も出てきた。
東大レベルではなくても、
有名大学卒のスポーツ選手が増えた。
昨年の甲子園は、慶應高校が優勝した。

これだけ文武両道を達成しているケースが多いと、
努力や我慢をすれば、誰でも達成できると勘違いさせられる。

確かに、少子化の影響で競争人数が減っているから、30-40年前と比べると達成しやすいだろう。
また、文については、最近はスポーツ推薦入試が充実しているから、有名大学に入りやすい。

しかしながら、生まれ持った才能は人によって異なる。スタートラインはみんな同じではないし、努力や我慢するにも才能が必要となる。
また、個々に合った環境も影響を与える。
決して、誰でも達成できる訳では無い。

そもそも文武両道という言葉は、
鎌倉時代の武士の文化から生まれた。
当時、武士は特権階級であり、武士のように勉学や武道を嗜める人は少なかった。
殆どの人間が農業に勤しんでいる時代だ。
いわば、文も武も達成するにあたって、ライバルは少なかった。
だから、武士にとって、文武両道は激しい競争をせずとも達成できるものだった。

今や、誰でも勉強やスポーツの競争に参入できる。
ライバルが多ければ、文武両道を達成するのは難しい。
皆が皆、努力や我慢をできる訳では無い。
簡単に、文武両道を目指せと言わないで欲しい。



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