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2月・春は足元からやってくる

冬は長い。

外は相変わらずの寒さなのに、厚手のニットや毎日着ているアウターに少し飽き、そろそろ春の新鮮さを求めたくなる季節。
でもね、2月ってめっちゃ寒いんだよ。

まだまだ暖かい洋服がかかせないけれど、気持ち的には春を感じたい。
そんな時に、まず先頭をきって登場させたいのが春らしい生地や色柄の靴下!

足元って目に入るから気分が上がるのだ。

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靴下が好き。

面積が小さいから様々な色に挑戦できるし、バリエーションも豊富。
洋服よりもずっと安価で冒険できる。
なにより形がかわいらしい。
靴下がズラリと並ぶ様子にうっとりとしてしまう。

最初に買った「ちょっと良い靴下」は記憶している。

レース編みの淡い黄色地、たまご色と言ったほうがいいかもしれない、そこに小さな花の刺繍がほどこされていた。
どこかクラフト感のある、おばあちゃんちにありそうな雰囲気のレトロかわいい一足。
駅前にあった靴下屋で購入した。
700円くらいだったかな。
当時中学生のわたしには高いと感じたけれど満足度も高く、それを履けばウキウキと、履かなくても部屋で眺めては、なんてかわいいのだろうとホクホクとした気持ちになった。

その後、駅前のセレクトショップで運命の出会いを果たす。(ここも洋服は高くてなかなか手が届かなかった)
白のまたまたレース地、なんだけど、上の靴下屋のものはざっくりほっこりとした厚手コットンのレース編みで、こちらは透け感のある、はかなげで繊細な生地だった。
かかとの少し上に白い光沢のある細いリボンがついている。
バレリーナのようにくるくると足首に巻いて自分で好きなように結べるという芸術品。
2000円前後だったと思われるその一足を清水の舞台からとび降りる気持ちで購入。
コンバースなどスニーカーに合わせると、華奢な靴下が際立つように思えた。

ただ、この頃部活少女で、年中真っ黒に日焼けしていた当時のわたし。
この繊細で美しい靴下が似合っていたかどうかは…ご想像にお任せするとしよう。

まあまあ、大切なのは似合うか似合わないかよりも好きなものを身につけ気分が良くなることだから。
わたしはこの靴下を履けば簡単に上機嫌になれた。

春の初めに買った2足の靴下は休日にガンガン履き、(かわいいから履くのもったいないみたいな感覚は全くなかった)靴下は消耗品であるということに気づかぬまま。
ある日、かかと部分が薄くなっていることに気づき、靴下は永遠の命ではないということをあらためて理解する。

母に買い与えられていた頃は気づかなかった。
自分で買うようになったから分かったこと。


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靴下のいい所。

面積が小さいから冒険できるし、洋服より安価。
好きな足元は自分の目にも入り、テンションが上がる。

プラスもう1個。
消耗品で比較的短命である。

だからこそ全力で好きなものを選びたい。
気分に合ったその日の一足を身につけたい。

洋服ダンスの一番下には春色の靴下達が今か今かと出番を待っている。

黄色、ピンク、ギンガムチェック、ストライプ。

今日はどれにしようかな。


小さな毛玉はご愛嬌。





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