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春に読みたい!おすすめ青春小説3選

気候はいいけど花粉やコロナで外出は控えめにしたい。

そんな時はゆっくり読書でもいかがでしょうか。

出会いと別れの季節である春に読みたい、キラキラとした青春小説を3冊選んでみました。

夜のピクニック  恩田陸

高校生活最後を飾る「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという行事だ。主人公、甲田貴子はこの歩行祭で小さな賭けをする。

学校のイベント時の高揚感。

なんか懐かしいなーと思います。

ちょっとテンションがいつもと変わりますよね。

夜になると更に本音が出てきたり、普段なら恥ずかしいような事も言えてしまえたり。

歩行祭を通して見えてくる友情や恋愛、ある秘密に関してもラストは爽やかに描かれています。

「みんなで夜歩く。ただそれだけの事がどうしてこんなに特別なんだろうね。」というセリフが印象的でした。

王道の青春小説です。


島はぼくらと  辻村深月

瀬戸内海の小さな島。地元の人とIターンの人の距離感や周りの大人達の葛藤。故郷を巣立つ前に知った大切な事。島の子はいつか本土に渡る。17歳は一緒にいられる最後の季節だ。幼なじみの男女4人を描いた作品。

幼なじみ4人の恋や友情。

それだけではないんです。

地方の自治体の在り方や、シングルマザーについて。

都会からの移住者と地元の人の壁。

今の社会問題も描かれていてとても考えさせられました。

ただの青春ものでは終わらない。

さすが辻村深月さんです。

閉鎖的な島の中で4人はどう成長していくのか。

ラストはとてもキラキラしており、素敵なお話でした!


ミュージックブレスユー  津村記久子

「音楽について考える事は、将来について考える事よりずっと大事。」主人公のオケタニアザミは高校3年生。進路は何一つ決まらない。グダグダの生活を支えるのはパンクロックだった。

津村記久子さんといえばお仕事小説のイメージが強いですが、これはかなり面白いです。

個性的でロックな主人公アザミのぱっとしない高校生活。

そんなどうしようもない時間も振り返ってみると愛おしい。

気の強い親友チユキとの友情の描写もすごく良いです。

津村さんらしいユーモアが詰まっていて、読後はスッキリと明るい気分になれる。

ちょっと変化球の青春小説です。


以上、春に読みたい青春小説3選でした。

どれも読後感が爽やかなものばかりです。

ぜひお試しください!


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