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プレミア アクセス「ムーラン」 by Disney+

3回くらい劇場公開映画の日程が変更になったかしら…実写版のディズニー映画「ムーラン」。月額オンデマンドサービス「Disney+」で、プレミアアクセスとして、9月4日独占公開…ですって。

「ムーラン」…残念ながら、日本ではなかなか難しい作品なんですよね。日本はアジアに位置するのに、「ディズニープリンセス」という響きはシンデレラや白雪姫…といった白人キャラクタだけを想像するそうで…。アメリカのディズニープリンセスの一員であるムーランは、日本のディズニープリセスにはいないのです…。これ以上解説すると、人種的にセンシティブな話題になりそうなので、また別途書きましょう。でも、アナハイムのディズニーランドで見たパレードの中のムーランは、格好良かったなぁ。バク転したり、剣舞したりするのさ。

私はそもそも、アニメーションの「ムーラン(1998)」好きだったんですよ。DTVとして発売された「ムーラン2(2004)」も。クリスティーナ・アギレラが歌う「リフレクション」は、映画エンディングテーマソングのマイベスト5に入ります。

さてさて、聞きなれない「プレミア アクセス」…。コロナ禍のアメリカで発表されたディズニーの新たな配信方式であります。Disney+に加入している間は、見放題。つまり、2980円(税抜)で「購入」なんだけれども、Disney+に加入し続けている間ね…って事のようです。私が加入しているDisney+からのお知らせにも、下記のように注意書きがありました。

ディズニープラス会員の方が、2,980円(税抜)でプレミアアクセス料金を追加でお支払いいただくことで、いち早く映画『ムーラン』をお楽しみいただけます。一度お支払いいただければ、ディズニープラス会員期間中*、いつでもどこでも何度でもご視聴頂けます。※ディズニープラスを退会されるとご視聴いただけません。再入会後は再びご視聴頂けます。

興味深いのは、劇場公開のスケジュールが日本でも数回変わったにも関わらず、結局映画公開はキャンセル。Disney+での独別独占配信となった。つまり、アメリカで出来た方針をそのまま日本でも、という事なのでしょう。

前に書いた通り、コロナで映画館が閉鎖されたことにより、アメリカではスタジオがこぞってデジタルを早期・高額販売できるチャンスとばかりに、デジタルレンタル(TVOD)配信開始しました。ただ、今回のDisneyの実写ムーランの施策で引っかかるのが、Disney+「独占」なのに、高額でEST(デジタルにおける購入)のような売り方をすること。パラマウントがNetflixに独占的に売ったのは、SVOD(月額見放題)の範疇。でも、今回は、EST方式。先日「アナ雪」も「アナ雪2」もかなり早いタイミングでDisney+のSVODに編成されたけど、この実写ムーランは、Disney+ではSVODにはならないってこと?いやいや、Disney+の戦略として、そんなことないでしょう。あれ、でも、そしたら今回3000円近く払った人は、どうなるの?それとも、ムーランは、ここでもSVOD人気編成コンテンツからは除外されて、ずっとプレミアアクセスという名称の高額追加料金コンテンツのままってこと??

ディズニーのことだから「誰よりも早く見たかったら、3000円でお届けします!!」という事だけ、なんだと思う。そのうち、しれっと見放題SVODラインナップに入ってそう。

アメリカの他のスタジオが行っている、劇場公開からのリリースタイミングによって、TVOD価格が変わる方式は分かりやすい。劇場と同時など、早ければTVOD代金は高い。遅ければ安い。そして、そのうち追加料金のない見放題という方式。

さて、どの国も、Disney+は月額700円程度。

カナダは月額 C$9, 年額 C$90 
ヨーロッパでは 月額7 ユーロ, 年額70ユーロ 
イギリスでは月額£6 、年額 £60 
オーストラリアは月額AU$9、年額AU$90…などなど。

見放題になるまで、月額料金を払って待つのか、それともいち早く見る為に3000円払うのか。それは、加入者の「ディズニー愛」次第ということか。ん…そもそも「ムーラン」に関して、こんなに心震えるのは、俺くらいか?「アナ雪2」や「スターウォーズ」が劇場公開から早くもDisney+のSVODに編成されていることがプロモーションされているし。「プレミアムアクセス」というあいまいなブランド付けて3000円で、いつSVODになるかは神のみぞ知る…どうなんだろうなぁ。実写「ムーラン」が不憫です。「いち早く見られる」以外の特典もなさそうだしね。

私は吹替を演じるのが、退団直後の明日海りお様なので、やはり劇場公開は予定通り開催して欲しかったなぁ、と心から思ってしまうのです。3000円払うか…。ん…。払わないなぁ。待望の作品だったけれども、プレミアムアクセス代金を払う欲望は…ないかなぁ。はぁ~、ため息。

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