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使われなくなった単位、計量法

子供の頃、木製のメートル法じゃない定規を婆さんから貰って持っていました。尺貫法でも無いようで、謎のままでした。
それと金属製の天秤と分銅も貰って持ってました。

奈良時代の計量単位には、長さの単位である「天平尺」一目盛の長さが、約0.3cmの木製の尺が使われていたようです。

大尺と小尺
天平尺は奈良時代に常用された尺で、唐の大尺に等しく、曲尺の9寸7分8厘(約29.6センチ)にあたります。また、古代では一つの単位に複数の分量が定義されることがあり、長さの単位である尺には通常の尺の1.2倍とされた大尺もあります。律令には土地などの大きいものに限定して用いるよう定められていましたが、天平年間(729―749)頃には、長さは大尺を用いることが一般的になっていたようです

重さの単位には「斤(きん)」「両(りょう)」「銖(しゅ)」が使われていました。
藤原京の時代に日本全国共通の重さの単位として定められたものです。

重さの単位である「斤」「両」「銖」は、奈良時代の少し前、藤原京の時代国家が日本全国共通の単位として用いるよう命じたものです。1斤は16両で今の670グラムほど、1両は24銖で今の42グラムほどにあたります。

また、量をはかるのに使われた「枡」の単位である「升」は、時代と地域によって大きさが異なりました。年貢として穀物を求めた領主が、少しでも多くの年貢を獲得するため、少しずつ大きくしたためと言われています。現在の計量法において、升や合という基準は非法定計量単位に位置付けられ、取引や証明に使用することが原則として禁止されています。

鎌倉時代には、キビ100粒の重さを1銖と規定し、24銖を1両、16両を1斤(小斤)と定めました。さらに、3両を大両1両とする大斤も定められ、金や銀、穀物などを計る場合に大斤を用いました。
両は、近世まで用いられた重さの単位のほか、江戸時代の通貨単位や薬の重さの単位としても使われていました。江戸時代の通貨単位としての両は、金1両が慶長小判1枚(約17.8グラム)に相当し、その4分の1を分、分の4分の1を朱としました。薬の重さの単位としての両は、1両が4匁です。

一升枡(いっしょうます)
今から約400年前、織田信長、豊臣秀吉によって枡の大きさの統一が図られたますが、地域によって大きさがまちまちな状態が続きました。

1669年、徳川幕府が 一升枡のサイズを全国統一で定めた。
サイズは、4寸9分 四方、深さ2寸7分、容積は64,827立方分(1.804リットル)です。

一升の10倍が 一斗(いっと)、18L入の缶を一斗缶と言いますね。
一斗の10倍が 一石(いっこく) 一升X100
一升の10分の1が 一合(いちごう) 一升の1/10
一合の10分の1が 一勺(いっしゃく) 一升の1/100

1寸(すん)は3.03cm
分(ぶ)は1寸の10分の1
昔話の一寸法師は3センチ位のヒーローですね。
一寸の虫にも五分の魂:侮ってはならない例えですね。

「尺貫法」がメートル法と全く異なる要素は、全てが一律の十進法ではないという点である。
十倍を繰り返さない十の単位が用いられたり、六十進法の単位が用いられたり、六で割り切れて
十で割り切れない単位が用いられたりするのが特徴である。

長さの単位は、尺を基本の単位とする。
一里(り) = 三十六町(ちょう) ≒ 3927.2723927メートル
一町 = 六十間(けん) = 三百六十尺 ≒ 109.090109メートル
一間 (歩:ぽ) = 6尺 ≒ 1.818182メートル
一丈(じょう) = 10尺 ≒ 3.030303メートル
一尺 = 十寸 = 10/33メートル ≒ 0.3030303メートル

度量衡制度の「度」は長さ、「量」は体積、「衡」は質量
大正10年(1921年)4月11日に改正度量衡法が公布され、計量単位をメートル法に統一されました。
総ての計量測定ができるように、1951(昭和26)年に計量法と改められました。

1 km = 0.54 海里(n.mile)
1000 海里(n.mile) = 1852 km
1 cm = 0.033 尺
1 間 = 1.818 m = 1818 mm
1 尋 = 1.829 m = 1829 mm

容量を重量に換算する
米180ミリリットル(1カップ)は150gから160g(米の種類や水分量による)
1升は1.5~1.6キログラム、1斗は15~16キログラム、1石は150~160キログラムです。

10万石大名の領地内では、1年に1.5~1.6万トンの米の収穫が見込めたという事になります。

米俵(こめだわら)
俵型の藁に入れて米を大八車で運んでいましたね。
米一俵(いっぴょう)は、四斗入りです。昔の力自慢の人はこれを軽々と担ぎましたが、メートル法に換算すると60キログラムあまりの重さだったのです。


石油のガロンやバレルとは?

ガワール油田(アラビア語: حقل الغوار Haql al-Ghawār、英語: Ghawar Field)
サウジアラビアにある世界最大の埋蔵量を誇る油田。
南北280km弱、東西50km弱という広大な面積に広がる。
1948年に初めて発見され、1951年に生産開始しした。
日量平均約500万バレルの原油を産出し、その累計は550億バレルに達する。
推定の可採埋蔵量は800億バレル前後とする資料が多い。
サウジアラビアでは究極的には1200億バレル程度の生産が可能としているようだ。

バレル(barrel)とは、ヤードポンド法による液体の体積を表す単位
原油の場合、一般的に用いられる単位は約158.987リットル(42米ガロン)相当です。

ガロン
ガロンの定義は国や用途によって異なり、飛行機の燃料切れ墜落事故が起きたりしています。
日本の計量法では「米液量ガロン(3.785411784 L)」を丸めた値の3.785412 Lを1ガロンとしています。一方、イギリスでは1ガロンは4.54609 L この差の大きさが原因で燃料を入れ間違えるヒューマンエラーが発生しています。
また、ヤードポンド法とメートル法の間違いで燃料切れになり滑空不時着したのはエア・カナダ143便の旅客機(ボーイング767-200)で、のちに、ギムリー・グライダーと呼ばれます。


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