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光コンピュータ

■6G無線通信規格
次世代通信規格「6G」はいろいろ問題が多い
6Gでは、5G以上にアンテナ設置、通信安定化技術の開発が課題となります。
また、周波数の上昇で消費電力も高くなり、機器の発熱の問題も出てきます。
毎秒数テラビットを超える高速通信になれば、それを処理できるだけの高動作が可能な半導体素子も必要です。
それらを動作させ続けられるバッテリーの開発も必要になるでしょう。

■次世代の通信インフラは光通信
Innovative Optical and Wireless Network

光を中心とした革新的技術を活用した高速大容量通信、膨大な計算リソースを提供可能な、端末を含むネットワーク・情報処理基盤の構想がNTTが中心となって開発が進められている「IOWN」です。

IOWNとスマホ通信「5G」の違いは、前者がインフラ構想であるのに対し、後者は通信規格である。
IOWNの端末では、内部チップも光処理になり超高速なのに消費電力も発熱も小さくなる。

具体的にはネットワークの遅延が200分の1にまで短縮され非常に遠隔地の通信レスポンスが良くなる。

■デバイス
日本がリード 光量子コンピュータとは何か
動線で結ばれた電子回路に取って代わる光通信技術がコンピュータやスマホなどのデバイスに使われる日が近いかも知れない。
メリットは、消費電力を低く抑えられる事と、データ伝送速度が速いことにある。
電話線(メタル回線)を使用していたブロードバンド時代が終わって、光ファイバー通信時代に移行したようなものですね。
プリント基板の次は電子部品単位で光通信に移行するようです。

光ピン実用化 光I/Oの実現
光インターコネクション
三上修(東海大学 工学部 光・画像工学科、マレーシア日本国際工科院(MJIIT) 客員教授)
藤川知栄美(東海大学 工学部 光・画像工学科 教授)

柏﨑 貴大(かしわざき たかひろ)/井上 飛鳥(いのうえ あすか)
梅木 毅伺(うめき たけし)

NTT先端集積デバイス研究所 

ゲーム機の電気代
日本を代表する「PS5」の1時間あたりの電気代は 9.45円です。
PS5を使用したゲーム大会で、USBポートが溶け落ちたという話もあるくらい、筐体が高音になるようです。

もっと凄いのは、日本のスーパーコンピュータ『富嶽』の消費電力で、1時間で30メガワットだそうです。
平均的な家族の消費電力に換算すると、75ヵ月分~80ヵ月分くらいになるでしょうか。

ちなみに、火力発電の発電機1基あたりの出力は105万kW(1050MW)級が日本国内で最大です。建設費1500億円だとか。
橘湾火力発電所(徳島県阿南市)1号機、2号機 合わせて210万kW

1kWhあたりの火力発電のコストは、石炭を使った場合が12.3円だそうです。
100万kW火力発電所では、石油にして年間155万トンの燃料が必要です。
100万kW原子力発電所では、年間21トンのウランを燃料にします。
仮にメガソーラーで100万kW級を建設するとなると、2000億円以上かかる計算です。
ソーラーパネルを敷き詰める約58平方キロメートル(山手線の内側面積ほど)もの場所を確保できませんね。

超伝導量子コンピュータ
超電導状態で動作する量子コンピューターは、電気抵抗がゼロになるため電流が熱に変換されず、ほとんど電力を消費しません。
超伝導方式の主な課題は、シリコンバルク誘電損失の問題、準粒子発生の問題、熱損失の問題の3つです。
現状開発が最も進んでいる超伝導量子コンピュータを動作させるためには、絶対温度零度(-273℃)近くの極低温環境を実現する特殊な冷凍機「希釈冷凍機」が必要になります。
超伝導やシリコンの弱点は素子が平面配置のため問題を解く際に近接の量子ビット同士でしか計算ができない。

swapゲートは実行コストが高いので結果としてエラーが蓄積してしまうため実質的には利用できない。

量子コンピュータでは、量子ビットの性質により、非常に高度な並列処理が可能です。
重ね合わせは、量子ビットが同時に複数の状態に存在できる能力を指します。 これが量子コンピュータの驚異的な計算速度を可能にしています。
量子ビットは0と1の中間状態を含む無数の状態を同時に持つことができます。
速度は従来のコンピュータの実に約1億倍ともいわれる。

量子力学的な重ね合わせの状態は、非常にデリケートで保つのが難しい
量子を使うので計算速度は上がるがエラーも生じてしまい正確性に欠ける欠点が量子コンピュータにはある。

本当の意味で使える量子コンピュータが実用化するのは2030年末頃ではないかとも言われています。
量子超越性とは、1万年かかる計算が200秒でできる(Google)
1億年かかる暗号解読が1年で出来る?現在の暗号化システムが破られる日が近いですね。

政府、企業、研究機関、インフラ、金融機関など、「耐量子コンピュータ アルゴリズム」への移行を準備していない場合、データの盗難に繋がってしまう可能性があります。

本当の量子コンピュータがまだ実現できていない問題点は、外部からのノイズに弱く量子ビットが不安定である点。

万能量子コンピュータとは、量子ビットの数が十分に多く、万能な量子計算が可能な量子コンピュータです。 「任意の量子状態から、別の任意の量子状態へ十分な精度で変換できる」ものを指します。 量子ビットの数が増え、計算が複雑化すると、ノイズの影響も大きくなりやすい点が課題です。

NTTの光量子コンピュータ
NTTでは現在の光通信技術と同じように、伝搬する光の振幅・位相に情報を重畳させる光量子コンピュータの研究開発を進めています。この光量子コンピュータにおいてもっとも重要となるのが、量子性の源となるスクィーズド光源です。

高速・大規模・汎用量子コンピュータの実現に向けて、PPLN導波路からなる光パラメトリック増幅器を用いた連続波・広帯域スクィーズド光生成

スクィーズド光をさらに光パラメトリック増幅することでテラヘルツ級の広帯域な成分までの量子ノイズ強度測定手法を考案しました。これは、これまでの手法では量子情報を電気信号に変換していたのに対し、強度の高い光信号に直接変換することを意味します。図3に各側帯波成分でのノイズ強度レベル測定結果を示します。実験結果よりテラヘルツオーダの側帯波成分に関してもショットノイズレベルに比べて6dB以上スクィーズド光のノイズが抑制されていることが観測されました。これは二次元的な量子もつれ構造を持つ大規模量子もつれを生成するのに必要な4.5dBを超える値であり、導波路型光パラメトリック増幅器を用いたスクィージングの世界最高水準の値となっています。

ノイズ圧縮率=量子コンピュータ‐の宿命であるエラーの削減に繋がる
2020年、6THzという広帯域で、かつ6dB以上のスクィージングに成功

柏﨑 貴大(かしわざき たかひろ)
井上 飛鳥(いのうえ あすか)
梅木 毅伺(うめき たけし)
NTT先端集積デバイス研究所

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それに気付かない日本の政治家

武田俊太郎|量子コンピュータ研究者
東京大学大学工学系研究科准教授。専門は量子光学・量子情報科学・原子物理学。
東京大学大学院で博士号(工学)を取得。分子科学研究所などを経て現職。
著書に『量子コンピュータが本当にわかる!』


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