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BOSS BR-8という名機

みなさまおはようございます、今日は、今晩は。
今回は私が20数年前に使用していた録音機材のMTR(Multi Track Recorder)、「BOSS BR-8」について少し書いてみたいと思います。

※厳密に言いますとこのBR-8は「デジタル・レコーデイング・スタジオ」という括りであり、MTRより少し進化した製品なのですが、ここでは便宜上えてMTRとして扱う事にいたします。

私がバンドをやっていた頃、作曲したものを宅録で多重録音するのにはこの「MTR」という機材が必須でした。

MTRという機材はその機材によってトラック数は違いますが、例えばこのBR-8ですと8トラックありますので、8つのパート(ギター、ボーカル、ドラム、ベースなど)をそれぞれ独立した形で録音していく事が可能です。
※同時録音は2トラックまで、

しかも1トラックにつき8つの仮想チャンネルがありますので、例えばボーカルのテイクを8パターン録っておいてミックスダウンの時に自由に選択出来るという感じだったと思います。
つまり8トラック×8チャンネルなので実質64トラック収録出来る計算になりますよね。

今では自宅で1人でDAWを使ってDTMをするのが当たり前ですが、当時はまだDTMを始めるのにかかる最初の資金面でのハードルが高いのと機材の扱いが難解であったため、私みたいに機材等に詳しくないアマチュアの人達はみんなこのMTRを使用して録音していたと思います。

この「BOSS BR-8」は私の記憶が正しければ、確かデジタル録音出来てさらに価格もリーズナブルという触れ込みで売り出していた様な気がします。
私は当時発売された初日に楽器屋に並んで購入しました

スペック

資料によりますと定価は73,000円だったみたいですが、確かもう少し安く購入したような記憶があります。

記憶媒体はカセットテープでもなくMDでもなくCD-RでもなくHDDでもない、「Zipディスク」という現代では耳馴染みの無いソフトなのですが、ディスク容量で言うと100MBです。
そうです、たったの100MBなのですw

しかもそのZipディスク自体も数千円ぐらいはしたような記憶がありますが、一応私は3枚ぐらい持っていた様な気がします。

スペックをざっと説明致しますと、まず音質ですがこれはデジタル録音ですのでCDと同じサンプリング・レートの44.1kHzです。

そしてこの機材はRoland社が100%出資しているギターエフェクターでお馴染みの「BOSS」からの発売ですので、ギタリスト向けの仕様になっておりまして、ギタリストには嬉しいマルチエフェクター機能が充実しており、サウンド作りにはかなり助けられましたし、楽曲の幅も拡がりました。

他にもギタリストには嬉しいチューニング機能のクロマチック・チューナーが内蔵しておりますし、リズム・ガイド(簡易リズム・マシン機能)が内蔵されておりますので、曲作りの際にリズム・ガイドを鳴らしながらそれに合わせてギターをなんとなく弾いて作曲するなんて事も可能です。

とはいえリズム・ガイドのビートは簡易的な物で、作曲の時にバックで鳴らしておくぐらいにはちょうどいいですが、本番のミックスでは全く使い物になりません。

ですので私は別でリズムマシンを使って、デモの段階でドラムパートを録音する時はリズムマシンで打ち込んでミックスダウンしておりました。

BR-8の画像はサムネイルにあるやつがそれなのですが、発売当時(1999年10月14日)の機材についての説明が書かれてあるRoland社の記事がございましたので⬇️に貼っておきます。

この機材を使って私は1人でギター、ベース、ボーカル、ドラムと4つのパートを1人で自宅でコツコツ作曲・録音し、ミックスダウンしたものをバンドメンバーに渡して聴いてもらい、練習してきてもらってスタジオに入りある程度音合わせをして、最後は本番を各パート1つずつトラックに録音していくというスタイルでした。

当時の私には曲が作れる夢のような機材でしたので今でも忘れられない思い出の機材です。
楽器が弾けないとそもそも録音は出来ませんので、現代のDAWに比べたら機能性で勝てる所はほぼありませんが、曲を作り上げるというアナログ的な手法でのレコーデイング作業を、バンドのみんなで協力してやる楽しさは当時の若い私にとってかけがえのない素敵な時間でした。

サンレコの機材紹介記事がGoogleのキャッシュに残っておりましたので一応⬇️に貼っておきます。

という事で今回はここまでで終わりです。

ここまでお読みくださって誠にありがとうございます。
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それではまた次の記事でお会いしましょう。

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