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サッカークラブでもドラフトがしたい!~水戸2023新体制発表会・後編~

1月15日に行われた水戸の2023年新体制発表会ちついて。後編です。
ここまでのいきさつは前編でまとめています。↓

さて、ようやくですが、当日の会場の様子をまとめてみたいと思います。

さすが大ホール。スクリーンがでかい

会場は、水戸市千波湖畔にある県民文化センター・大ホールです。(注:2023年現在はネーミングライツで「ザ・ヒロサワ・シティ会館」となっていますが、ここではいまだ通称として使われる「県民文化センター」に統一します。)

新体制発表会

まずは、新体制発表会から。
宇宙まおMAOと明秀日立高校吹奏楽部のコラボレーションで華々しく開幕。

アリーナで発表会をやる醍醐味は、この音響をフルに生かせることにあります。いきなり期待感が高まります。

このパートの司会である藤枝さんの声で、新加入選手が一人ずつ呼び込まれます。


新加入選手の皆さん。


全員で

いざ勢ぞろいすると迫力がありますね。

ここまでは普通。

と。ここで小島社長が乱入。


なんでここに引退したばかりの細川さんがいるの????

細川さん????二代目CRCですと???
お昼に引退のリリースがあって、予想はしてたけど本当に来るとは。びっくり。

今日の日のために、サポーターに向けてサプライズをちゃんと用意するところがうちの社長らしい。


おまちかね、PR大使ドラフト会議

この日一番気になっていたのが、PR大使ドラフト会議


司会は水戸スタッフである我らがカトケンさん。
間違いない。

ロゴが何となく、見たことあるような形なのは内緒にしときます。。。(笑)

ドラフト、とはいえ15市町村もありますので、時間の都合上(というかオペレーションの都合も含むか)事前に31人を15グループに振り分け、PRタイムを設けた後、選手個人ではなくグループを入札する形式で進行します。

つまり、抽選外れを含めて1順ですべてを終える流れになります。
(会場では1巡目重複で外れた後の指名を「2巡目」と言っていましたが厳密には1巡目です、余談まで)


選手PRタイム。グループでアピールする。
後ろにはグループ分け。


このグループ分けをしたことによって、単純に個人の実力やアピールだけでなく、コンビとしてどのような魅力があるのか?PRの役割を担ってくれるのか?が指名の大きなポイントだったように思います。

1巡目。市町村ごとの指名がパンチョ中山中山開帆選手によって読み上げられていきます。


開帆選手、2年連続のナレーション。
なんとなく、それっぽい。


この読み上げられる瞬間が、結構ドキドキするのです。住民ならもちろん、うちの市の担当がどのグループを指名するのか、そして選手個人のサポーターなら、推しがどこの市町村に行くのか、、それぞれ気になりますよね。。。


だいぶ重複しました。


水戸市。鉄壁の布陣。


やっぱりバンジージャンプ飛ばされちゃうのかなぁ、、、、見たいけど

わが故郷常陸太田市は、すんなりくじなしで決まりました。

そしてドラフトの華といえば、抽選です。
指名重複の場合は、公正なくじ引きによって指名グループを決定します。
これが本当にドキドキするわけ。


ちゃんとハサミで開封

そして、スタッフ鈴木さんが持つハサミを見てください。
式典らしく、リボンがちゃんとついてる。。。凝ってる。。。

4市町村競合となった本間選手&後藤田選手のグループは東海村が交渉権を獲得しました。

新しいご当地ホーリーくんのお披露目も。

はずれ1位の市町村も続々と決まっていき、、、

無事15市町村のグループ分けが決まりました。

ウルスポさんのダイジェスト↓

そして、さっそくいろんな動きが始まっています。

ひたちなか市さんは仕事がお早い。。。

個人的には、高岸憲伸選手が小美玉市のPR大使になったのがよかったですね。
これをモチーフに今年の応援ボードを作る予定だったので。↓

けんしん(背番号6)のためのけんしん。
※県信小川支店

ドラフト会議の率直な感想

去年はオンラインでやったけれど、いざリアルの場に移った時、いったいこのドラフト会議という時間がどう流れるのか。正直まったく読めなかったのですが。

はっきり言ってこの90分間、とにかく楽しかった。

選手がどこに振り分けられるかがわからないドキドキ感って、こんなに楽しいものなんだなというのを実感しました。サッカーがの勝敗がどちらに転ぶか分からないのと同じようなドキドキ感で。
前編の最初にも書きましたが、ドラフトはサッカーにとって縁遠い制度。それをなんとかやろうとするチャレンジはいろんな場所で行われていたと思うのですが、水戸がついにその最適解を見つけ出したなという気がしました。『サッカークラブでもドラフトがしたい!』という想いを全力で実現する姿勢。スポーツ好きの鏡です。

グループ分けが逆に市町村にとっての戦略を生み、ひたちなか市さんに至っては終始PRタイム中メモを取って吟味するも、抽選に外れ、、、といったドラマ性もありました。面白かった分、新体制発表会の印象が薄れてしまうのが実は弱点だったりして。(まあいいか)

ですが、普通にトークセッションするより、PRタイムで選手の特徴や人となりが見えたりして、これからサッカーを見るうえでもいい時間になったのではないでしょうか。
前年度推しメン総選挙1位と10番を背負う選手のいるグループが最後まで残ったのは何とも、、、ですが、PRタイムの中身がどうだったかを反省してプレーにPRに生かしてもらえればいいのでは。

ぜひ来年はこの新体制発表&ドラフトを、PR大使「運命の1日」としてドキュメンタリー特番にしてほしい。

ウルスポさんよろしくです(勝手な戯言)←

まとめ:今回のイベントは成功か失敗か

珍しく社長の事前アンケートもあった今回のイベント。それだけ手探りで準備を進めていたのは想像に難くありません。ではそれだけの労力をかけて、今回のイベントは「成功」といえるのかどうか。

実際、このホールの集合写真だけを見ると、「スカスカじゃん。。。」って、思ってしまいます。実際、現地の熱量と人数のギャップは大きかったようにも思えました。

でも、実数を知るとその印象が180度変わりました。

瀬田さんのnoteから。(こちらの記事も前後編あるので通して読んでくださいね、裏側視点で当日の苦労がすっごく伝わってくる良記事です)

「有料イベントとして1000人集めよう!」という目標を立てて取り組んできた以上、約500人という来場者数は正直悔しい結果です。

新しい景色作り(後編)Gengo Seta


500人も集めたんですか。


アツマーレでやったときは確かに無料イベントです。

もともと中学校だった体育館で。

学校の体育館って、規模の大小はあれど、フルサイズのバスケコート1面しか取れない規模の体育館だと

300人入れるのがやっと

です。

ということは。

プレシーズンのイベントの集客としては、これまでの1.5倍以上のサポーターを集めたことになる。

しかも、有料イベントとして、クラブに収入もしっかり入るようにした。

これは、決して小さくない、大きな一歩と言えるでしょう。

これを興行として成功と言わずしてなんと言うんですか。

ちなみに、隣接する県民文化センター小ホールでもいいじゃん、という意見もあったようですが、こちらのキャパは約400人。圧倒的に足りないんです。

水戸市民会館は現在建設中ですから、水戸市内でこのような発表会をやるなら、この県民文化センター大ホール(収容1500人)以外には、選択肢がない状態だったのです。

前編でチケットが売れなかった、と書いてしまいましたが、実態は逆でしたね。
でもまだ伸びていかなければいけない。
そう敢えて意識させられる仕掛けだったのかもしれません。

ここで、瀬田さんのnoteから、レジェンド本間選手の言葉を引用します。

「水戸ホーリーホックがこれだけのホールで新体制発表会をできるなんて、俺は成長を感じるし、ここを満員にできるように頑張ろうぜ。」

本間幸司選手(ステージ裏にて)

なんて沁みるんでしょう。。。

新体制発表会は、何度も書くように他クラブへのちょっとしたあこがれを抱きつつ、横目で見ているしかないものでした。

それが今、当事者として体験してみて、こんなにクラブのカラーをはっきりと打ち出せる場だったんだなということを強く感じました。

つまり水戸の場合は、
とにかく(いい意味で)徹底的にふざける。
面白いことをとにかく能動的に仕掛けてみる。
そして、仕掛け合うことを通じて、地域と共に成長しようとするクラブ。

それが部外者にもしっかり伝わるイベントだったと思います。

もちろん、こういった新体制発表の類は、サポーターという特定のクラブを応援するコアな人向けのイベントなのかもしれません。

実際、この日の翌日の一般向けの報道は少なかった。鹿島さんの新体制発表会と被ったのもあるのかもしれませんが、特にドラフト会議について言及する活字メディアがゼロだったのは、正直寂しかった。さっきかいたように、どうなるか、盛り上がるかもこの先の意味づけも、事前の段階では価値が分からなかった、というのが取材する側の本音だったのかもしれない。

でも時間がたつにつれて、この場で決まった選手たちがこういうことを仕掛けてくれた、この選手たちのおかげで興味を持てた、応援が楽しくなった、という流れになっていけば、おのずとこのプレシーズンイベントへの注目度は、年を追うごとに上がっていくと思います。そうなれば、メディアにも今日のようなイベントをもっと取り上げてもらえるようになるはず。

前編で言及した小美玉市のような成功事例を積み重ねていけば、なおさらです。

実際、来れなかったor行かなかった度思われる方のSNSでも、「やっぱり行けばよかった」という投稿も終わってから数多く見受けられました。

仕事で当日は来れなかった、という人も、来年はぜひシフトを、日程を空けていただければと。そのくらいの価値はあるイベントです。

来年の今頃。新体制発表会はどのような景色になっているでしょうか。

今年空いていた席に、この記事を読んだあなたと、あなたが誘った何人ものサポーターが座り、より良い景色がみられることを期待しています。


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