黒部ダムルート

今秋から欅平から黒部ダムに行ける新ルートが「黒部宇奈月キャニオンルート」として、旅行商品として一般開放されるらしい。
夜、テレビ番組でその紹介をしていた。

そのルートは今までも、関西電力が主催して「黒部ルート公募見学会」として、ハガキで申し込んで抽選で当たった人は行けていた。(現在、その見学会は終了しているらしい。)
数年前にそれに当選して行ったことがある。

勿論、そのツアーでなくても、宇奈月温泉駅から欅平駅までの黒部峡谷トロッコ電車で、様々なダムや景色を楽しむことが出来る。
富山出身の室井滋さんが録音した車内放送のナレーションを聞きながら移動した。
この電車も前以ての予約が必要だが。

新ルートとなるのはその先だ。(見学したルートと同じだと思われる)
欅平駅から竪杭エレベーターで200メートルの高さを上がり、蓄電池機関車に乗る。途中、光熱隧道を通り、仙人谷ダムへ。その先が黒部第四ダム建設のためのルートになる。インクライン(特殊ケーブルカー)で、更に上に。34度の角度を20分かけて登る。実際にそれぐらい時間がかかっていたことは、今回番組を見るまで、憶えていなかった。
その先はバスで10キロの道のりを進む。
この道も造られた時は、山の両サイドから掘り進め、貫通点まで進むにあたって、測量技術と、掘削技術の精度が高く、縦横で2·3センチの誤差しか無かったそうだ。

そのバスの降り場から、展望台へは220段の階段。途中には破砕帯からの湧き水が飲める場所もある。
ここまでが新ルートとなる。

この展望台から見る黒部ダムは、やはりテレビではなく、実際に行くことで、その大きさを知ることが出来ると思う。その大きさを直接知ることで、それを今よりも道具や環境の厳しい中で建設した先人の不断の努力と信念に本当に頭が下がる思いがする。
そして、それを継続して管理し続けている現場の人々にも。

今回、そのルートを番組で見て、再度、黒部ダムが建設された時の大変さをしみじみ感じた事を思い出した。そのツアーに参加した時は、何だか色んな事にその都度、心が揺れて涙ぐんでしまった。ダムの建設に当たって説明されている以上の大変さを想像して。
蛇足だけど途中、中島みゆきさんが紅白で歌った場所の前などを通ったりもした。

黒部ダムは以前、「ブラタモリ」でも紹介されていた。その時も懐かしく番組を見た。黒部ダムのスケールの大きさや圧巻の景色は素晴らしい。その場所でしか味わえない風や匂い·光を、是非とも、実際に感じる機会を持つべきだと思う。
※このルートでなくても、ダムへは扇沢から関電トンネル電気バスでも行けます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?