ドラマ『アンメット』第2話感想

「人生を諦めない」がテーマの一つとなるのかな、と前回の感想で書いた。

高校サッカー強豪校のエースである鎌田亮介が、試合中倒れて「左半側無視」の後遺症が出てしまう。身体の左側に麻痺が残る、ということではなく、脳が左側を無視している状態。リハビリを頑張ることで日常に支障のない(全くではないが)程度にはなれるが、サッカー選手として、復帰することは難しい。

これまでの日常を、『努力と、知識を得てそれを分析力として使うこと』でエースとしての自分を作り上げてきた亮介にとって、努力だけではどうにもならない現実は重く、受け止めきれない。

「生き方は本人が決めるものだと思う」
「後遺症で苦しんでいるこの時間も亮介君の人生」
の言葉が主人公のミヤビ先生の口から出てくる。
本人が受け入れるかどうか、その結果だけでなく、過程にも寄り添う覚悟を決めたように。

現実を受け入れられない亮介は、病院を抜け出し、以前、自主練習でよく行っていた高架下に。ところどころ泥濘になっている高架下で、ままならない身体を使い、ボールを蹴る。転んでしまい、顔にも泥が。

亮介との以前の会話から高架下を探しにきたミヤビ先生は、ここでもボールを蹴る練習に付き合い、寄り添う。ミヤビ先生も滑ったりして泥だらけになる。

ミヤビ先生自身の後遺症の話を聞き、「自分の可能性は自分で決めたいよね」「サッカーを好きでいることまで、諦める必要はない」という言葉で、亮介の中の何かが変化する。

退院時、「まだサッカー諦められないし、練習続けるよ。自分が納得するまで。」
「また、会いにくるよ。先生が俺のことを忘れても、俺がずっと覚えているから。」と言って亮介は病院を後にする。

これは逆に亮介がミヤビ先生の障害に寄り添ってくれた、ということではないか。

夜、三瓶先生に呼び出され、1年半前に自分が事故に遭った場所にやってくるミヤビ先生。
三瓶医師から「僕達は婚約していました」の言葉が。

◇◇◇◇◇

「えっ!?ほんとかな?」が私の第一印象。二人が写真ではそういう雰囲気があるけれど。この2話でも三瓶先生に「僕がそばにいますから」、「笑いましたね」と言われて、ミヤビ先生が何かを感じとる、思い出すような瞬間がある。それって、恋人ではない関係性での、別のタイミングのデジャブのようなものではないのか。

前回に続き、後遺症が出てしまう患者にはミヤビ先生以外にも寄り添ってくれる人がいる。前回は夫であり、今回は友人。
脳の後遺症という辛い現実には、医師以外にも寄り添ってくれる人が必要、ということなのかな。

今回のとりとめのない感想でした。


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