北海道魚類映画社

北海道の川に生きる生き物たちを記録しています。主にサケ科魚類と野鳥たちの姿を動画で紹介…

北海道魚類映画社

北海道の川に生きる生き物たちを記録しています。主にサケ科魚類と野鳥たちの姿を動画で紹介します。ときどき、写真や展覧会の情報も掲載します。

最近の記事

手稲山山麓のアライグマ続報 なぜ上を目指す!?

4月上旬にアライグマの姿を確認しましたので、その後も裏庭の観察を続けています。 意外とすぐに結果が出たのと同時に、アライグマらしい?行動も確認しました。 顔の模様を漫画にかいたときに、タヌキとアライグマを描き分けることができない日本国民のなんと多いことか…。 正直、イメージは同じですが、決定的な違いは、顔の紋様もそうなんですけど、足の構造です。 アライグマは木にうまくのぼれます。 タヌキは、つまるところイヌなので、木に登るのは不得意です(登らないわけではないようです)。

    • みんな地面でエサ探し 真駒内公園のオオアカゲラ

      真駒内川に行くと、いつも野鳥を観察しているみなさんとすれ違うので、今回は野鳥を探して真駒内公園を歩いてみました。 最初に出会ったのは、シジュウカラ。2羽で飛び回っているところを見るとつがいなのでしょうか。 ちょこまかと動き回る2羽を目で追っていると、20メートルくらい離れたところにいた野鳥カメラマンの男性がレンズを地面の方に向けているのが見えました。 視線の先には、オオアカゲラ。頭がてっぺんまで赤くて、お腹のあいまいな色合いが目に止まりました。 このオオアカゲラ、落ち葉の

      • 丸亀製麺の裏の中の川でサケ稚魚が大口開けています

        ことしは3月に入ってからも雪が積もったので、降り口が限られる中の川を調べることができていませんでした。4月6日にようやく河原に降り立ち、手稲区の追分西橋から追分中央橋まで探索しました。 雪解け増水の時期のチェックポイントは、巻き返しやブッシュの下です。中の川は住宅街を流れてくる川なので、いろいろゴミが流れつきます。雪がとけてくると、ゴミがあちこちで顔を出し、巻き返しにもゴミが引っかかったりしていて、とても残念なのですが、その隙間にサケ稚魚を見つけると妙に愛おしく感じます。

        • 手稲山近辺にいるとは思っていたアライグマが裏庭に

          ニホンテンが通行していることが判明して以来、無雪期にも誰が裏庭を通り過ぎているのか調べるためカメラトラップをかけています。 その結果がさっそく出ました。アライグマが通過していることが判明しました。 冬場の足跡では、見かけたことはありませんでした。 手稲山のふもとなので、1キロ圏内には必ずいるだろうなと思っていました。ただ、裏庭を通過しているとは驚きです。 これで、裏庭を通過した哺乳類は、ネコ・キタキツネ・ノネズミ・ニホンテン・ホモサピエンスとあわせて6種類となりました。

        手稲山山麓のアライグマ続報 なぜ上を目指す!?

          大人もぜひ サケの絵本

          岩崎書店からサケの絵本が出版されました。 カメラマンの二神慎之介さんの「うまれたよ!サケ」です。 小学校低学年〜向けの「写真絵本」ですけど、大人の方にも見てほしいです。 ふだん動画でサケの様子をいろいろとご紹介していますが、大きなサイズの写真ならではの、細密さとか迫力は、すばらしく魅力的です。 岩崎書店のオフィシャルページこちら 岩崎書店が出版してきたシリーズ、「よみきかせ いきもの しゃしんえほん」の47作目とのこと。シリーズの別の作品も見てみたいです。

          大人もぜひ サケの絵本

          豊平川 氷の下にサケ稚魚を見つける

          3月になっても雪がまだたっぷりある河原をラッセルして、平和大橋上流の水路でサケ稚魚を探してきました。 この場所は、湧水があって、1月までサケの親魚がいる場所です。とはいえ、地上の寒さは変わらないわけで、流れのゆるやかなところは表面に薄氷がはっています。 この水路、水量がけっこうあるので、流心のスピードが速く、稚魚がたむろしそうな緩やかな流れは限られます。その貴重な流れの前に三脚を立てて、じっと我慢。 しばらくすると、水中の植物の脇から出てきました。 出てきたのは、サケ稚

          豊平川 氷の下にサケ稚魚を見つける

          豊平川の湧水ポイントを3月4日測って見た

          2月の中旬に投稿した豊平川の稚魚がいたのは、東橋下流左岸の水路でした。この付近には温度の高い湧き水があるため、早くもサケの稚魚が浮上しているという報告でした。その後、水路付近がどうなっているのか、3/4に現地を調べてきました。 結論から言うと、東橋直下の流れでサケ稚魚2匹を目視したほかは、サケ稚魚を見つけることができず、前回サケ稚魚が群れていた場所には、1匹もいませんでした。 群れていない稚魚は警戒心が強く、すぐに石の下に隠れてしまうので、映像はとれていません。 それだけ

          豊平川の湧水ポイントを3月4日測って見た

          手稲山のふもとでアカゲラの水分補給を目撃しました(または樹液なめ)

          札幌、手稲山のふもとの森は、太陽の光が強くなって、少し春が近づいた気分になっています。地面の雪も締まって、誰かが通ったあとならスノーシューがなくても歩けそうなほうどです。 その森で、いま一番見つけやすいのは、アカゲラです。木をつつく音を辿ればたいてい姿を見ることができます。 その姿を追っていくと、木をつつくのではなく、くちばしを滑らせている様子を発見しました。 観察すると、木の枝のまたに積もっていた雪が太陽光で溶け出して幹の表面を伝って下方向に広がっていて、この水分をすくい取

          手稲山のふもとでアカゲラの水分補給を目撃しました(または樹液なめ)

          豊平川の2月の野生サケ稚魚 湧き水に育てられ

          大都市、札幌を流れる豊平川の東橋の下流側に、湧き水が流れ込む分流があります。以前は、本流と直接つながっていたので、ある程度流れがあったのですが、去年の出水で、直接の流入口が閉塞してだいぶ水量が少なくなりました。 となると、湧き水の温度の影響が強くなったはずで、2月4日の分流の流心は5度。いい感じで「ぬるい」です。この一帯の湧き水の温度は、砂利の中では10度近くあって、夏用の胴長なら、「あ、温度違うね」と感じられるほどです。 この温度に育てられた野生のサケ稚魚たちが、そろそろ砂

          豊平川の2月の野生サケ稚魚 湧き水に育てられ

          札幌 手稲山ふもとの住宅街に 細長い もふもふ=ニホンテン(?)登場

          手稲山のふもとにある北海道魚類映画社の拠点を、闇に紛れて徘徊する細長い動物を確認しました。 魚類映画社は、カメラの性能テストをかねて拠点の裏庭に、自動撮影カメラを設置しています。2023年の最後の訪問者はキタキツネで、2024年最初の訪問者も、予想通りキタキツネでした。 ところ、そのあとやってきたのは…。 キタキツネはなぜか、ベンチの足をくぐって去っていくのは、「草むらを歩く安心感」みたいなものがあるからなのでしょうか? わざわざそこを通らなくてもいいのに。 そして1月1

          札幌 手稲山ふもとの住宅街に 細長い もふもふ=ニホンテン(?)登場

          豊平川の1月のサケを支える湧き水

          豊平川には、1月になってもサケがいるってご存知でしたか。豊平川にやってくるサケには前期群と後期群があります。後期群がくるのは11月半ば以降、水が凍るほど寒い冬に卵を産んで大丈夫なの?と思いますが、大丈夫です。温かい水が湧き出しているところなどに産んでいます。 これらの湧き水は、地下をくぐってやってくので、8度から10度くらい。温度が一定なので、水温が0度近くまで下がる冬は温かく、水温が20度を超える夏は冷たいとも言えます。 2023−2024シーズンの最後に見つけた豊平川

          豊平川の1月のサケを支える湧き水

          千歳川の2月のサケを見てきました

          千歳川は上流域で1月もサケたちが盛んに産卵しています。サケたちは、例年2月上旬までがんばっているので2月2日に現地を見てきました。 除雪でできた道路脇の雪山をなんとか乗り越えて河原に入ると、オジロワシがバサバサと飛び立ちました。雪山でバードウォッチャーの訪問も少なくなって、安心してホッチャレを貪っていたいたようです。同時に、ワシに驚いた小型のエゾシカが川の中を走って逃げて行きました。 1月には場所によってはびっしり入っていたサケたちの姿はもうありませんでした。ホッチャレはあ

          千歳川の2月のサケを見てきました

          千歳川のサケたち 真冬の戦い

          千歳川の上流ではいま子孫を残すための競い合いが続いています。 12月になって遡上を阻んでいた障害物が取り除かれ、上流の湧水が豊富なこの時期の産卵適地にたどり着いたサケたちが次にやるべきことは、産卵場所や産卵相手を巡る競い合いに勝つことです。 静かな流れの脇にたってじっとしていると、聞こえてくるのはワシの鳴き声(開始25秒くらいに収録されています)と、水面を割る勢いで争うオスたちの水しぶきの音です。 噛みつかれたら噛みつきかえすを繰り返す2匹のオスたち。少し上流には、メスのサケ

          千歳川のサケたち 真冬の戦い

          お正月の千歳川上流は冬サケのラッシュ

          ことしのお正月も千歳川上流を見てきました。千歳川の上流域は、冬、サケたちの産卵場所になっています。(前年の様子はこちら) この場所から10キロ下流にある、サケのふるさと千歳水族館によると、千歳川のサーモンウィールでの捕獲数は、12月8日に捕獲を終えるまでに、今シーズン、32万尾を超えたそうです(平年より多い)。 サケたちの遡上を止めていたサーモンウィールとウライが取り除かれて、上流は無事に"産卵最盛期"を迎えることができました。 千歳川では、人工ふ化放流とあわせて、こうした自

          お正月の千歳川上流は冬サケのラッシュ

          2023年最後の訪問者はキタキツネでした

          2024年が始まりました。北海道魚類映画社の拠点がある建物の周りで、どんな動物が行き来している調べるための自動撮影カメラを、元日にチェックしたところ、大晦日のよる10時すぎにキタキツネが来ていました。 現れたキツネは、なぜか雪原の上を歩いて、カメラの後ろ側をぐるっとまわって、雪の積もっていない砂利を歩いて去って行きました。 このあたりは、ノネズミが行き来することもあるので、気配を探っているのかも知れません。 2023年12月31日撮影

          2023年最後の訪問者はキタキツネでした

          クリスマスイブに豊平川のサケを観察

          なんだか、忙しくしているうちに、クリスマスイブの日を迎えてしまいました。しばらく生きているサケの姿を観察にいけなかったのですが、デスクワークがひと段落したので、豊平川を見てきました。 JR鉄橋のすぐ上流、左岸にある水路は、湧水につながる流れだったのが閉塞したため、人の力で流れをつなぎなおした「産卵環境回復区間」です。 ことしは11月17日に季節外れの出水があって、水路の形がだいぶ変わりました。 ただ、その分、土砂が動いたので、その後にやってきたサケにとっては、きっといい環境

          クリスマスイブに豊平川のサケを観察