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古書ブースでお待ちしています

 法規書籍印刷株式会社 戦略デザイン企画室の渡辺です。

 前回、10月27日(金)・28(土)に長野市ビッグハットで開催される「産業フェア in 信州2023」に戦略デザイン企画室として出展することはご案内させていただきました。今回は「少しでも気軽に私たちのブースに足を運んでいただけるよう、ちょっとした仕掛けを準備しています」の「ちょっとした仕掛け」についてのお話です。

 実は当社の紹介とともに小さな古本屋を開きます。

 すなわち会社紹介をさせていただくところに古書ブースを併設する、ということです。

 いわゆる「街の本屋さん」が減る一方、公共の図書館や個性あるインディペンデントな書店が中心となり、「本を中心としたコミュニティづくり」の事例が多く見られるようになりました。
 また、SNSで影響力のある人物がとある本を紹介し、その場所を中心として世界中の人たちとのつながりが生まれるということも決して珍しいことではありません。
 これは本をはじめとした紙媒体が「情報を伝達するためのツール」だけでなく「人と人の関係性を構築するツール」としての役割が重要視されてきていることを示していると考えています。

 日常生活を送るなかではなかなか縁のない私たち印刷会社。そういった私たちの存在や取り組みを知っていただくために、「本が好き」というメンバーが中心となり考えたことが「人と人の関係性を構築するツール」を使うこと、すなわち「自分たちのことを知ってもらうための場所のアイコンとして『古書ブース』をつくろう」ということでした。

 「(たとえ意図的だとしても)どんな本を並べているか」でそのひととなりをある程度知ることができそうと思うことが多々あります。
 となれば私たちのような企業という形でも社内のメンバーがそれぞれ本を持ち寄って「どんな本を並べているか」を提示することで、どんなものを読み、どんなことを考え、どんなスタイルを提示したいのか、あるいはどんな印象をもってもらいたいのか、そういったものを「本好きのメンバーによる本棚」で私たちの働く場所がどういった雰囲気なのかを表現できるはずだと考えました。

 当初は自分たちがデザインや組版、印刷や製本もしていない本を持ち寄って並べることに否定的な意見もありました。しかしながらこれからも「本づくり」をしていくなかで「人と人の関係性を構築するツール」について私たちがあらためて考えるためのキッカケになるであろうこと、「人と人の関係性を構築するツール」でどれだけの出会いが生まれるか体験したいということ、そういう思いを丁寧に説明をつづけて実現に至りました。

 単純な古書ブースではないと思っています。印刷会社としてこれまでどう「本を中心としたカルチャー」に貢献してきたのか、そしてこれからどうそこに貢献していけるのか、その一端をご紹介する場所にしたいと考えています。そして私たちにできそうなことがあれば、お気軽に声をおかけください。
 私たちと一緒に新しい「本を中心としたカルチャー」をこの長野から作っていけたらと考えています。