流れの上へ

どうしても滝を見たくなった

何度か訪れたことのある場所


その日はいつも見る滝のその上の
景色も見たいと思った

ひとり思い立って車を運転し
2時間くらいかけてその場所へ

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その滝は
静かに私を迎えてくれた

水の音と鳥の声だけが響き

ふわっと涼しい風が吹いていた

少し登った

エメラルドのような水の溜まり

もっと登った

自然の中では高い所も
なぜかこわくない

目が離せず
しばらくそこにいた

水の流れとともに
下流に降りてゆく

先ほどまでの強さや激しさは
しだいになくなり

流れは穏やかさを
取り戻していくようだった

自然の中にいると

深く深く
息ができるような感覚になる