最近の円安について:為替レートの決定理論
議論の前提為替レートの決定理論の導入について、お手近で手にはいるものとして、クルーグマンらの『国際経済学 下:金融編』(丸善出版)を参照。
16章「物価水準と長期的な為替レート」では国際的な一物一価、購買力平価、PPPが説明されているが、クルーグマンらが認めるように、一般的なPPPの議論は貿易財と非貿易財の違いを無視している。その問題を修正するために、貿易財のみに着目した研究もあり(c.f Yoshiawa, 1990)、「長期的には」国際的な一物一価が成立しているとされ