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【#夢追が生まれた日】感想 夢追いかけた男の舞台に泣いた話

大きな出来事が続いた2021年の6月末。それからあっという間に一週間が経ってしまった事に改めて驚いている。
そんな激動の少し前にあったのがこの「#夢追翔が生まれた日」の誕生日ライブだ。このライブに揺れ動かされた感情が6月末の変動に揺れ動かされた感情にかき消される前にまとめておきたいと思う。


1 弱きに寄り添う

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いきなり泣いた。

暗転から赤いライトに照らされたステージのゆめおと普段お披露目で使用されるような広々としたアリーナのようなステージではなく光り輝く派手なステージ演出もない、決して広くはないライブハウスのステージがあまりにも彼らしくて泣いたし一曲目にこの曲がきたという事でも泣いた。

今までのゆめおのライブパフォーマンス以上に素人目にもわかる高い音程や全身を揺らして歌い上げる迫力が力強い。

「無理に笑わなくてもいいんだ」と言いながらステージから体を乗り出して腕を差し出すところで泣いた。

2 僕のあたまから出ていけ

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ヘッドセットを付けてのライブパフォーマンス。先程よりも力強く全身を使った振り付けに驚いた。ライブならではの新しい魅力を知った。膝から崩れ落ちるところで変な声が出た。

余談になるが、この翌日に投稿された「弱きに寄り添う」のMVでも膝から崩れ落ちるシーンがあり、このグラリと崩れ落ちるパフォーマンスはそのMVで得た成果もあるのだろうか、と感じた。

「ようこそ自己顕示欲モンスター」という歌詞からリスナー達から募ったラララ…のコールが「そ、そうなるか~!」と思わず唸ってしまった。迫力のあるかっこよさもありつつどこか悲しげに聴こえた事は新しい発見だった。

そのまま息を切らしながらも自己紹介のMCへ。「夢追いかけて29歳!」という自己紹介を聞き、気がつけば2年もゆめおの姿を追いかけていたんだなと感慨深くなった。

3 空に歌えば

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「行けるはずだ」と自分へ言い聞かせるように入ったカバー曲一曲目。ゆめおがamazarashiを歌って似合わないわけがない。モニターが映す青空も相まって一瞬で力強くて爽快な雰囲気へ。カメラをまっすぐに見据えての語りから「雨は上がっていた!」と空を見据えるパフォーマンスの美しさに思わずモニターの前で拍手してしまった。

4 青空を睨む

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青空で繋げてきた。夏空のように美しいモニターとライトの青色と観客が振るサイリウムの赤色の対比の演出が美しい。

楽曲の発表当初にこの曲を聴いた時にはあまりゆめおらしくない爽快な曲だと思った曲だったけれど、こうして聴いてみるとやっぱりゆめおらしい後ろ向きだけれどもゆっくりと前を向き歩き出すような曲なんだなぁと再認識できた。
「はみ出しものの戦い」と歌ったその声にリスナーのコールが応える姿は彼の力強い宣誓のようにも聴こえた。

「弱きに寄り添う」のMVを告知するCMを挟んでMCへ。CMで新情報を出してリスナーを殺すんじゃない。

5 ドライフラワー

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椅子に座ってのバラードタイムへ。座っているのにも関わらず立ってパフォーマンスをしていた時と同じ、それ以上に力強く聴こえる歌声と感情を伝えてくる表現力に驚く。全身を使った振り付けでの感情表現も素晴らしかったが、軽く背中を曲げながら腕を振り上げて歌う姿から伝わってくる感情が素晴らしく、初めて聴いた曲なのに涙ぐんでしまった。

6 大嫌いだ

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ゆめおのバラード、そして失恋の曲といえばこれ。ドライフラワーのアウトロでこちらをまっすぐ見据えながら不意に下を向いた瞬間に流れ始めたこの曲のイントロが流れ出した途端に演出があまりにも素晴らしく思わず拍手してしまった。
曲に合わせて体を揺らしリズムをとっている姿が好き。
声を震わせて歌い上げる「大嫌いだ」が切なくてもの悲しくて、より夢追翔が大好きになる。

7 人より上手に

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バラード曲を2曲歌い上げた後にこの曲は完全にリスナーの涙腺を破壊しにきていた。新しく撮られたMVではなく楽曲発表当時のMVを背に力強く歌う姿があまりにも良い。

3Dライブの舞台で「ここまで来た」と歌うその姿に感動し、「気づけばそこにはるかな轍」と観客に背中を向けて歌い上げたその後にCMで「絵空事への入り口」のクロスフェードを流すのはあまりにもズルい。道を歩き続けた先で入り口へたどり着いたのだなと実感ができたし入り口の先の道はどこまで道は続いて行くのだろうか。

8 青と夏

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ライブの後半戦、「盛り上がって生きましょう!」と勢いよく始まったこの曲。ゆめおのMsGreenAppleと言えば先日公開された「僕のこと」の印象が強かったけれどもこの曲はこれから始まる夏にピッタリな爽やかで熱い曲。ライブを観ながら夏祭りのステージで花火が輝く夜に浴衣を着て力強く歌い上げるゆめおを幻視した。
夢追翔という男が「主役はあなただ!」とこちらに向かって力強く歌い上げるところが最高にかっこいい。この夜の主役は間違いなくこの男だった。

9 天才ロック

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先程までよりも少しだけ長い暗転を挟んで始まったこの曲。「よし…」と覚悟を決めたような一声と合図を出してイントロが流れた途端にゆめおの緊張感が伝わってくるようだった。ゆめおのオリジナルソングともこれまで歌ったカバー曲とも違う激しい迫力と勢いに震えた。
ゆめおの歌い方の特徴と言えばしっかりと芯の通った高音だと自分は解釈しているのだけれど、ラストの「あいしてる」の叫びにその良さが全て詰め込まれていたようだった。

歌い上げた後に今にも倒れ込みそうな声で「水」と1言つぶやいたところはこのパートに注ぎ込んだ彼の全力を物語っていた。

10 死にたくないから生きている

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この男といえばこの曲。デビュー曲を自身の誕生ライブの最後に持ってくるというセットリストに拍手。にじFesの舞台という大きなステージで歌い上げた時にも思ったが、歌う度にこの曲の迫力が増しているように感じる。全身を使い歌い上げるその姿に想いが力強く伝わってくる。

Vtuber界隈全体に大きな出来事が多かった6月末に「タイムリミットなんてない」と歌い上げてくれた事に少し感傷的になってしまうが、その感傷も「これからも沢山わくわくしたものを皆さんに届けるので、しっかり付いてきてください!」というあまりにも前向きで力強いその宣言に吹き飛ばされた。



昨年の誕生日から早一年。復帰配信で「音楽に力を入れていく」と宣言した通りに彼は傍から観ていても愚直に歌に力を入れてくれた。一ヶ月に一度は課題曲の練習配信を行い、その成果を披露してくれた。オリジナル曲を復帰から一年未満の間に3曲とこれまでにないペースで制作してくれた。3Dの体を手に入れてからは既存楽曲の3DMVも製作し、その度に上がるクオリティに驚いた。

実は、私はゆめおの配信を普段からしっかりと追いかけているわけではない。コラボ配信はほとんど観れていないしゲーム配信は私が長時間見続ける事が苦手なのもあり精々30分から一時間もするとふらっと別の配信を見に行ってしまう。彼の配信を一から十まで追いかけている熱心なリスナーからすれば私の書き殴ったこの感想は随分と薄っぺらなものに感じるかもしれない。

だから、彼がライブへのコールアンドレスポンスのボイスを募った時にも彼の誕生日ライブという記念すべき大舞台にこんな薄っぺらなファンが声を載せていいのだそうかという不安(今となっては杞憂にも程がある)がよぎり結局躊躇ったまま声を届ける事ができなかった。

ただ、彼の歌が本当に大好きで、だからこそこんな感想をまとめている。
これからもきっと彼の音楽のクオリティは上がり続けるのだろう。その度に夢追翔の努力に驚かされたいなと思う。
願わくば、彼が夢を追いかける姿に置いていかれないように、どうか自分も足をもつれさせながらもその姿を追いかけていきたいと思わずにはいられない、そんな素敵なアーティストの力強いライブを見せてもらえた。




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