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《過剰適応》なぜ私が40年近く発達障害を疑われなかったのか。

最近、家から少し離れたところにあるこども園が「発達障害児専門」に変わったことを知った。
正直複雑な気持ちである。
40歳近くになるまで発達障害だと疑われもせず、「みんな頑張ってるんだから、私も頑張らなくちゃ」とオヤから虐待されながらも無理をしてきた自分と、優しくケアをされている子供たちには環境の違いがありすぎるからだ。

しかし、何故15歳から心療内科に通っていたのに疑われなかったのだろう?

しかも、オヤの罵詈雑言の内容から察するに幼児期にはすでに他の子よりゆっくりさんだったことは推測できる。

おそらくは発達障害が幼児期から表面化していたのだ。
私はうろたえながら必死に生きていた。



なぜ発達障害を疑われなかったのか。

◎まだ発達障害という概念がない時代だったから◎
これは大きい。
だが、私が二十歳になる頃には自閉症スペクトラム障害などの書籍が店頭に置かれるようになっていたため、発達面の課題に気付ける医師がいてもおかしくなかったはずだ。

◎おとなしかったから◎
3歳の頃から病院の待合でおとなしくあやとりをしているような静かな子供だったから。

◎虐待されていたから、アダルトチルドレンだったから◎
基本的に会話は聞き役で、相槌を打つのが上手い。
相手が気持ちよく話せてしまうため、おしゃべりさんに目をつけられやすい(またあの人に吐き出したい、と思うみたい)。
慎重に言葉を選ぶ癖がついているので失言もなく、相手の話を遮って話したりしない。

◎ヤングケアラーだったから◎
ハハが精神疾患でチチがアルコール依存。
10歳で家事デビューした私は日々家事をこなし発達障害特有の段取りの悪さが徐々に薄れていった。
発達障害には料理が良い訓練になると聞くが、子供の頃から自然と訓練をしていた形になる。

◎身なりがきちんとしているから◎
服の手入れが行き届き、靴の先までキレイに磨いている。
靴紐がほどけているなどあり得ない。
TPOをわきまえた清潔感ある出で立ちである。
お化粧も上手く、髪もきちんと結上げているため、だらしなさが微塵もない。
そもそも私は元美容部員である。


◎時間に正確だから◎
私はADHDだったが、遅刻はせず時間に正確である。
自分がゆっくりさんだと子供の頃から自覚しているため、間に合うように前日から入念に準備をしている。
部屋もキレイに片付いていて、物の場所が分かりやすくラベリングしてありタイムロスをなるべくなくしている。
無くしものをしないように徹底的に管理している。
毎晩、翌日のTO DOリストを作り計画的に動いている。


これくらいだろうか。
実際、私の発達検査結果を知った方々からは「〇〇さんはピシッとした普通のお姉さんにしか見えないから不利だよね」と言われた。
発達障害っぽさが微塵もないのだ。

過剰適応してしまったということだろう。
だから、PTSDも相まって一気に体調を崩したのだ。

私を健常者だと思っている人からは、私が上手く物事をこなせなかったり、物音に驚いてフリーズしたりするたび怪訝な顔をされてしまう。


発達障害だとカミングアウトすれば馬鹿にされ、カミングアウトしなければ「なんでこんなミスするの!!」と怒鳴られる。

どっちがマシなんでしょうね…😓

最近本気で考えてます。




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