実熊 秀史

2022年3月26日に投稿を開始してから、昨日(2023年9月26日)までで550日の…

実熊 秀史

2022年3月26日に投稿を開始してから、昨日(2023年9月26日)までで550日の連続投稿となりました。飽きっぽい性格なので、1年半も続いているものだと、我ながら、驚いています。主に読書メモを書いてきましたが、今後は、これに拘らずに、種々のことを投稿していくつもりです。

最近の記事

  • 固定された記事

パソコン歴について

#いま始めたいこと 私は、新しもの好きだったので、PC-6000というパソコンが1980年代の始めに売り出されたときに、すぐに手が出ました。 ただし、このパソコンは、BASICというプログラムを入力しなければ、ただの箱にしかすぎないので、しばらくは、出来合いのプログラムをそのままなぞっていると、テトリスやシューターなどのゲームが作れたので、夢中になっていました。 ところが、自分でプログラムを開発する気持ちと能力がなかったために、すぐに挫折してしまい、しばらくはパソコンか

    • 「ことば」とは何か?

      「ことば」について、哲学者苫野一徳氏がVoicyで解説していた。これによると師匠の竹田青嗣が『言語的思考へ』で言語の本質について解明されているということでした。 2024年4月26日付で投稿した記事ウィトゲンシュタインと言語哲学(分析哲学)では言語の数学化を目指していた論理実証主義者の起点となった前期ウィトゲンシュタインの理論は後期ウィトゲンシュタインによって否定されたと記述しました。 現実世界と言語世界が厳密に対応するということを前提にすると、そこに無数のパラドクスやア

      • 「ラッセルのパラドクス」について

        以前の投稿記事プログラミングと論理学でフレーゲが構想した論理主義はラッセルにより矛盾を指摘されて挫折したと記述しました。その矛盾は「ラッセルのパラドクス」と称されていた。 フレーゲは、自身が構築した述語論理を算術においても還元できるもの考えていたが、実は述語論理の体系だけでは不十分だった。 というのは、算術的命題をすべてカバーするだけの表現能力を獲得する必要があった。そのためには、命題関数に変項に個体だけでなく命題関数それ自体も入れなければならなかったからです。 たとえ

        • フッサール現象学が成立するまでの過程

          フッサール現象学が成立するまでの過程を榊原哲也共著『現代に生きる現象学 ー意味・身体・ケアー』に基づいて学びます。 フッサールは、「数」の概念を「数える」という心理的作用から考えた。 そのとき、手がかりにしたのは、ブレンターノの〈心理現象は内容ないし対象への志向的関係をもつ〉という思想であった。 たとえば、リンゴ、ミカン、バナナなどを一つ、一つ、一つと数えることによって数(この場合は3)の概念が成立すると考えた。数えるという心理作用がもつ、諸内容(リンゴ、ミカン、バナナな

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        パソコン歴について

          カール・マルクス 著『資本論 』第二巻 第一篇 第五章、第六章 読書メモ

          カール・マルクス 著『資本論 』読書メモ(1)~(172)をすでに投稿済ですが、第二巻 第一篇 第五章、第六章に目次をつけたものを再掲載します。 第二巻 資本の流通過程第一篇 資本の諸変化とそれらの循環第五章 流通期間生産 部面 と 流通 部面 との 二 段階 を 通る 資本の運動は、すでに見たように、一つの時間的順序をもって行われる。生産部門における資本の滞留の期間は、資本の生産期間をなし、流通部面におけるそれは流通期間をなす。したがって、資本がその循環を描く全期間は、生

          カール・マルクス 著『資本論 』第二巻 第一篇 第五章、第六章 読書メモ

          文化系トークラジオLife「ややスピ!?~令和的スピリチュアルを考える」を聴きました

          二ヶ月に一回放送される番組を今回も視聴しました。TBSラジオで29日深夜1時から放送された番組ですが、28日に補欠選挙があったので、YouTubeで選挙結果を伝えている番組を一通り観て、他の番組を探していたら、この番組にヒットしたので、前回に引き続いて視聴することになった。 著作権にかかわるため、YouTubeでは出演者がリクエストする曲はカットされるので、その場合は、Radikoで聴いていました。 この番組は、出演者が様変わりしていて、男性2名、女性5名と、昔と真逆の構

          文化系トークラジオLife「ややスピ!?~令和的スピリチュアルを考える」を聴きました

          プラトンの『パイドン』にある「哲学することは死の練習である」について

          もはや、77歳だというのに、何で、胸にモヤモヤとしたものがあるのだろう。 意識というものがあることは、確信できるが、それが、胸にあるのか、脳にあるのか、それとも身体全体にあるのかは、脳神経科学でさえ、分かっていないことなので、「胸にモヤモヤ」という表現を仮に使った。 私と同年齢である哲学者中島義道氏は、数々の書籍を刊行し、大学教員を務めあげ、実績も十分に積み上げてきた人でさえ、[私は哲学しているのか?」という問うと「していない!」]と答えるようです。 そんな中で、プラト

          プラトンの『パイドン』にある「哲学することは死の練習である」について

          1960年代前半と後半の学生運動について

          昨日は、スピノザについての國分功一郎氏の解説の要約を4千字以上の記事を投稿したので、今日はいささか虚脱状態です。 投稿記事のネタは、基本的には読書した本の中から、触発されたことを書いていくというスタイルを保っています。 今回は、どんよりとした状態なので、軽く以前読んだことのある「大江健三郎と柄谷行人の対談」本を取り上げます。 定年退職後に、マルクスの資本論を学びたくなり、古本屋で『資本論』をまとめ買いしました。しかし、まったく内容が理解できずに、挫折を繰り返していた。

          1960年代前半と後半の学生運動について

          スピノザが考える『自由意志』について

          先日、YouTubeでエアレボリューションという番組で、國分功一郎氏がスピノザの解説をしていたので、視聴した。 國分氏は、6年前にも、テレビで「NHK100分de名著スピノザの『エチカ』」を解説していたのを観ていた。 そのとき、「自由意志」という言葉が印象深かったが、その内容については曖昧なままだったので、今回改めて、國分功一郎著「NHK100分で名著」を再読してみた。 すると、まったく理解していなかったことが分かった。どう分かっていなかったかを、これから、描くつもりで

          スピノザが考える『自由意志』について

          カール・マルクス 著『資本論 』第二巻 第一篇 第二章、第三章、第四章 読書メモ

          カール・マルクス 著『資本論 』読書メモ(1)~(172)をすでに投稿済ですが、第二巻 第一篇 第二章、第三章、第四章に目次をつけたものを再掲載します。 第二巻 資本の流通過程第一篇 資本の諸変化とそれらの循環第二章 生産資本の循環生産資本 の 循環 は、P・・・W'・・・G'ーW・・・Pという一般定式をもつ。この循環は、生産資本の周期的に更新される機能を、したがって再生産を、すなわち価値増殖に関係をもつ再生産過程としての生産資本に生産過程を、意味する。 単に剰余価値に生

          カール・マルクス 著『資本論 』第二巻 第一篇 第二章、第三章、第四章 読書メモ

          ウィトゲンシュタインと言語哲学(分析哲学)

          現代論理学を創始したフレーゲに深く影響を受けた前期のウィトゲンシュタインは主著『論理哲学論考』(略称論考)で思考の限界、言語の限界を引くことによって、哲学上の諸問題は解決したと考えた。 自然科学「自然の数学化」という方法によって自然の客観認識をなしとげたように「言語の数学化」を現代論理学は狙っていた。 言語の数学化に関して、竹田青嗣氏は次のように述べる。 ウィトゲンシュタインの論考もまさしくそういう試みだと言う。 後期のウィトゲンシュタインは論考の理論をみずから解体す

          ウィトゲンシュタインと言語哲学(分析哲学)

          大リーグとプロ野球

          大リーガーの大谷選手については、水原さんの賭博問題で大騒動となっていましたので、これでは野球どころではなくなるなという不安感で一杯でしたが、最近は、それもおさまってきて、ホッとしているところです。 ホームラン数は、彼にしては少ないですが、打率がすごいことになっています。ただ、打率というのは、下がるものですから、その点ホームランは、打つたびにドンドンと積み上がってきますので、矢張りホームラン打ったかどうかが毎日気になりますね ついでながら、阪神のことにふれます。オープン戦で

          大リーグとプロ野球

          哲学者永井均のキーワードについて

          永井均という哲学者がX(旧Twitter)をほぼ毎日投稿しています。彼のプロフィールには、下記のように書かれています。 「私が何を言っているのか理解したい方は、まずは近年の主著である『世界の独在論的存在構造-哲学探究2』(春秋社)からお読みください。これら拙著における議論を前提にしたことを呟きますので、読まずにリプライ等をしないようにお願いします。」 「何を偉そうなこと書いているのじゃ」と反感をもちつつも、数年前に買って、四苦八苦しながら読みました。これ以外にも、十数冊購

          哲学者永井均のキーワードについて

          カール・マルクス 著『資本論 』第二巻 第一篇 第一章 読書メモ

          カール・マルクス 著『資本論 』読書メモ(1)~(172)をすでに投稿済ですが、第二巻 第一篇 第一章に目次をつけたものを再掲載します。 第二巻 資本の流通過程第一篇 資本の諸変化とそれらの循環第一章 資本貨幣の循環資本の循環過程は三つの段階をなす。 第一段階:資本家は商品市場と労働市場に買い手として現れる。彼の貨幣は、商品に換えられる、すなわち、流通行為G-Wを通過する。 第二段階:資本家による購入商品の生産消費。彼は資本家的商品生産者として活動する。彼の資本は生産過程

          カール・マルクス 著『資本論 』第二巻 第一篇 第一章 読書メモ

          中島義道著『ウソつきの構造』を読みました

          本書のタイトルは「ウソつきの構造」と称しているが、「人がウソをつくのは不思議でならない」と訴えているわけでもなく「人がウソつくのはあたりまえだ」と居直りたいわけではなく、「人はなぜウソをつくのか」を端的に解明している、と中島氏は述べている。 といっても、ウソという広大な範囲をすべてカバーしているのではなく、親子間、夫婦間、友人間などのごく親しい者同士のウソは省いています。 さらに、振り込め詐欺や手抜き工事などのはっきりとした悪意を含んだウソは、発覚すれば法廷制裁の対象とな

          中島義道著『ウソつきの構造』を読みました

          カール・マルクス 著『資本論 』第一巻 第七篇 第二十四章、第二十五章 読書メモ

          カール・マルクス 著『資本論 』読書メモ(1)~(172)をすでに投稿済ですが、第一巻 第七篇 第二十四章、第二十五章に目次をつけたものを再掲載します。 第一巻 資本の生産過程第七篇 資本の蓄積過程第二十四章 いわゆる本源的蓄積第一節 本源的蓄積の秘資本の蓄積は剰余価値を、剰余価値は資本主義的生産を、これはまた商品生産者を手中に比較的大量の資本と労働力とが現実にあることを、前提とする。 したがって、この全運動は、一つの悪循環をなして回転するように見え、われわれがこれから逃

          カール・マルクス 著『資本論 』第一巻 第七篇 第二十四章、第二十五章 読書メモ