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好きだった人の旅立ち

4月の末にポール・オースターの訃報があったばかりなのに、今度はアリス・マンローが亡くなったという。92歳だったそうだ。生きている人は必ず死ぬ。分かってはいるけどやはり悲しい。もう新作が読めないのだから。

アリスの話はこのnoteでも何度か書いているので、今日はポール・オースターの話を書きたい。初めて手に取った作品は「偶然の音楽」だったと思う。

とても読みやすいし、ポール・オースターの事を知らなくても楽しめる。特に好きなのが冒頭の約2ページ。名文と言われる&有名な書き出しはたくさんあるけれど、こんなにテクニカルで大胆な書き出し、さすがポール・オースター。なんというか、すごくオシャレなはじまりだな〜といつ読んでも思うのだ。

とはいえ作品に登場する人たちはそんなに「オシャレ」ではない。どっちかというと「こんな人いるの?」と言いたくなるような人物ばかりだ。しかも作品の舞台は(基本的に)アメリカなので、読み終わるたびにアメリカ人ってこんなヘンテコな人ばっかりなんだろうか、と疑いたくなってしまう。

文庫ならそんなに高くないし、不足している分をもう少し買い足してみようかしら。
最近、ちゃんと本を読めていないので、ポールの不思議な世界にどっぷり浸かって現実からしばし逃げてみたい。

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