見出し画像

5/11 お母さんは人間の友達が少ないからって、くもと友達なわけではありません

目が覚め、何時か確認するために携帯を探す。
いつもコンセントをさして充電している場所を見ると、携帯がない。
布団の上に転がっていた。
昨日携帯をさわったまま寝落ちしたらしい。
充電が3%になっており、あわてて充電器に携帯をさした。

子どもたちが起きてくるまで、アイスコーヒーに牛乳をまぜたものを飲みつつ、本を読む。
読んでて分からないことばが出てくると、調べてノートに記している。
最近始めてみた。
紙に字を書くという行為が好きで(ただし短文に限る)心が落ち着く。
今日は3つ、分からないことばがあった。

息子が起きてきた。
目をこすりながら「もう明日になってる?」と聞いてくる。
明日とはいつにとっての明日なんだろう…これが哲学?と思いながらも「うん、なってるよ。」と答えた。

娘も起きてき、朝ごはんにする。
子どもたちは焼きおにぎり、わたしはパンを食べた。
焼きおにぎりをそれぞれ2つずつ温めたが、次々におかわり!と注文が入る。
ちょっと前まで2つでお腹いっぱいと言っていたのに。
子の成長を焼きおにぎりの個数で、数値的に実感することが日常ではあるんだな。

子どもたちのうち履きを洗い、ベランダで乾かす。
網戸を閉める時の、きぃーからからからからかん!という音が響く。
この音、なんかいいな。

仕事で必要なものを買いに出かけ、そのあとは先日補助輪つき自転車を買ってもらってうきうきな娘の自転車練習のために公園に行く。
娘は一生懸命ペダルを漕いでいるはずなんだが、動きはとてつもなくゆっくりであり、わたしは自転車がこんなにもゆっくり動くところを初めて見た。

そろそろお昼を食べようよと家にむかい、近くの商店のおっちゃんに挨拶をするために二人はわざわざ商店に近づき、自分たちの存在をアピールする。
おっちゃんもおかえりと店から顔を出してくれた。
「ぼんさい祭りやってるの見てきた?」
「ぼんさいまつり?」
「放水するの見せてくれたり、地震の体験とかいろいろ出来て、たくさん車も来てて楽しそうだったよ。」
あ~防災か!
お昼ごはんを食べたら行ってみようか。

家に入ろうとした時、子どもたちがまたしょうもないことで喧嘩をはじめ、とうとう手を出したので、わたしは叱る。
暴力はいかん。
この叱るというのが本当に苦手で、叱るモードで長時間いられないわたしは、子どもが泣いて泣いてどうしようもなく、子どもが話を聞いて、話しができる状態になるまで待っているあの時間に、いつも笑いそうになってしまう。
叱るとか怒るとかそういう感情や行為を持続させるのがとてつもなく苦手だ。
なので途中で笑ってしまいそうになり、口元が一瞬緩むが、これはいかんと気を引き締め直し、叱るお母さんを最後までやり続けた。

はいおしまい!と簡単にお昼ご飯を準備し食べ、「これもう防災祭り間に合わんくない?」と時計を見る。
時計の上から30センチほど離れた天井に小さなくもが動いているのが目に入った。
くもは天井をちょうど窓の方面に向かって移動していく。
みんなで見守る。
「お母さん、ほうきで窓の方に導いてみるわ。」とほうきとちりとりを持ってスタンバイする。
内心どきどきである。
うまいこと窓の上のカーテンレールのところまでは誘導できた。
あとはその下の窓の外に落としてあげれば良いのだが、カーテンレールのちょっとしたでっぱりが邪魔をしてうまいこといかない。
そうこうしているうちに、くもは消えた。
カーテンにもついていない。
壁にも床にもいない。
きっとこれは窓の外に出ていったんだ。
ほうきとちりとりを玄関に戻した。

いそいで催しものがされている場に向かってみたが、道中、役目を終えたであろう消防車や特殊車両たちと道路で会った。
もう祭りは終わっており、片づけの最中であった。
子どもたちはさほど残念がる様子もなくそのまま近くの公園で遊んだ。
遊び終え、帰りにスーパーでアイスを買って帰宅。

夕方になり、風呂に入ろうと息子が張り切って風呂のスイッチを押しにいくと,「くもがいた!玄関の方にすーっと行っちゃった!」と報告してくる。
玄関の方を見ると、たたきにくもがいた。
お前さんよ、もしやほうきを居場所にしていたのか。
ほうきでやさしく「こっちだよ~。もうすぐ外だからね~。」と誘導し、今度こそ確実に玄関の外に出した。
娘に「お母さん、くもとお友達なわけ?」と確認された。

夜はキャベツを使うべくお好み焼きパーティーです!
お好み焼きは以前作った時、子どもたちが食べてくれなかったのでここ数年家で作ることはなかった。
でも、我が家にはキャベツ2玉いるし、あとわたしがお好み焼きを食べたい。
おたふくのお好み焼きソースも買ってきた。
作って提供した。
「おいしい!」
よっしゃよっしゃ
「これまた作って!来週もう一回食べたい!金曜日くらいかな。」

お好み焼きを控えていたわたしのこの数年は一体何だったんだろうか。

この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?