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僕たちも動物である|進化心理学から考えるホモサピエンス

こんにちは、ヒヅメです。

子どもが生まれてからというもの、心理学というものがちょっと気になりまして、発達心理学の本を読んでいく中で「進化心理学」という単語に出会いました。

あとまあ僕はミーハーな部分もあるので、なんか「ホモサピエンス」って単語が付いてたら面白そうな気がしたんで手に取りました。

んで、いざ読んでみると、僕は結構腹落ち感のある内容だったんですよね。

人間も結局は動物だよね

「人間も結局は動物の1つである」という進化心理学の原則は、人間と言う生き物を他の動物とは異なる神聖なものだとは別に思っていない人にとっては「ああ、まあそうかもね」となる学問だと思います。

動物の進化って凄く時間かかるんですよね。何世代も何世代も何十万年と淘汰を繰り返してようやく変化していくという。それはまあ人間も同じらしいんです。

僕ら人間は身体も脳も石器時代と特に変わらない同じものを使っているのに、社会(人間の生き方)が短い期間で凄まじく変化したせいで、僕らの身体や脳がついて行けない時があるというのは、実感ベースでもまあそうだよねという感じです。

最近よく見る言説は進化心理学がベースなんですね

あれ・・こんな話どこかで聞いたことあるなと思ったら、以前妻がもらっていた本「スマホ脳」でも同じことを言ってたんですよ。

僕らはサバンナの時代に体験した慢性的な飢えの危機から、どん欲に栄養を取りに行き、積極的に甘いものを摂取する個体が生き残った。だから僕たちは必要カロリーを超えてもなお甘いものや脂っこいものを欲する・・そんなことを言っていたと思います。

あ、他にもあったな。

動物は危険(ストレス)を前にした時の選択は二つ。逃げるか、戦うか。今の社会のようにじんわりとストレスを受け続けていけるように身体は進化していない。だから心を病んでしまう・・みたいな。

最近、特に海外の作家さんでよく見る(ホモサピエンス全史あたりから?)こういった言説のベースは進化心理学だったんですね。映画で観たオマージュの元ネタが分かったみたいで嬉しい。

僕らの本性は身も蓋も無いからこそ理性が大事だよね

さて、この本の中身は結構身も蓋も無いことが書いてあります。「人類のすべての文化は本質的に同一だ」とかね。

僕たちの行動は淘汰を勝ち抜いてきた結果(遺伝子)と環境によるって言われたら、まあ身も蓋も無いでしょ?

オスは若いメスが好きだし、たくさんのメスが欲しい。メスは優秀なオスが欲しい・・やはり身も蓋も無い。

しかもこの本は「そりゃ例外はあります。すべての個体を言い表したわけじゃないです。でも例外があるってことは法則があるってことでもある」と畳みかけてきます。

さて、そんな身も蓋も無い僕ら人間という動物は、他の動物と同じくユニークな社会を築いています。

そしてこの社会では身も蓋も無い本性だけで生きていくことはできません。

でも、この身も蓋も無い本性を知っていれば、よりよくこの社会で生きていくことができます。それが僕らの理性なんだと僕は思うのです。

よく言うじゃないですか「まずは自分を知ること」って。

人間という動物をよく理解するための良いきっかけになりました。なんというか動物園の説明ボードみたいな感じですね。

ライオンのメスは縄張り意識が強く、常に群れをなして行動しており・・みたいな。

・・人間って面白いね!


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