ひとすじ

50年以上1つの仕事を続けた方々の写真集「ひとすじ」。2024年秋に刊行予定。都内で展…

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50年以上1つの仕事を続けた方々の写真集「ひとすじ」。2024年秋に刊行予定。都内で展示も。 仕事風景やポートレートをフィルムカメラで撮影。 noteでは50年ひとすじお仕事をされた方のこれまでの人生や仕事観に関するインタビューを読めます!

最近の記事

山奥に植物園を。「夢を見ながら終わる人生は幸せである」 信念をこめた地域づくり

徳島県神山町にある四国山岳植物園「岳人の森」(がくじんのもり。) 四季色とりどりの草花を鑑賞できる山の植物園でありながら、オートキャンプ場やレストランも併設されています。 23歳で、何もない岩山で「岳人の森」を開発し始めたのが、山田勲さん。「こんなところに人が来るわけない」と地域の人や友人、家族にさえも期待されていなかったと言います。 植物を植えて順調にいっていても、ある時急に枯れてしまうことも。現在のビジネスにおける高速なPDCAサイクルではなく、数年経たないと結果がわ

    • 届け先のわからない手紙、預かります。小さな島の郵便局長。

      香川県三豊市、本土から船で15分のところに浮かぶ小さな島・粟島。 そこに、「漂流郵便局」という一風変わった郵便局があります。 ここには様々な事情で直接相手に届けることのできない手紙たちが寄せられ、いつか宛先不明の存在に届くその日まで、手紙たちを漂わせて預かっているそう。 そんな不思議な郵便局で局長を務めるのが、中田勝久(なかた・かつひさ)さん。 行き先を失い漂う手紙とそこに込められた思いを、広くしなやかな心で受け止め、送り先の人たちの心の拠り所となる、そんな大きな人です。

      • 「ひとすじ」を一人ではなく、チームでやる理由

        「一匹狼」 自分のこれまでのフリーランス人生、4年弱を振り返ると、とてもいいことだとは思えないけど、このフレーズに表されてしまう。 もちろん映像制作という仕事柄、クライアントさんはいて、時にはチームで動くし、決して自分だけで完結するわけではないけれど、企画・撮影・編集をできるビデオグラファーの職種も相まって、基本的に一人で動くことが多かった。 そもそも一人っ子で、兄弟もいない人生を歩んできたから、一人に居心地の良さを覚えるのは当然なのかもしれない。喧嘩もないし、マイペー

        • 自転車という魔物にとり憑かれて。

          東京・上野に店舗を構えるスポーツ自転車専門店「横尾双輪館」。外観は新しく、2階にはカフェスペースも併設されているが、実は創業98年の老舗。店内には昔の名選手の自転車も飾られています。 以前の記事で取り上げた、ときわ台のおもちゃ屋フジヤの藤田さんが、横尾双輪館のオーナーである横尾さんを紹介してくださり、今回の取材に繋がった。 人生で一番嬉しかったことを聞くと、口を開けて大きく笑いながら話してくださった横尾さん。 1964年の東京五輪に競技委員として参加した横尾さんは、自転車

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          サーフィン界のレジェンドが歩んだ、「波」瀾万丈の人生

          私、ライター野澤が茅ヶ崎に引っ越す直前、「出没! アド街ック天国」の茅ヶ崎特集で初めて目にした、サーフィン界のレジェンド。その名も、サーフショップ「GODDESS」社長、鈴木 正さん。 茅ヶ崎の地に住むからには、一度はお会いしたいと思っていた方に、取材をさせていただくことができました。 鈴木さんの人生は、一言で言うならば”波瀾万丈”。人生のあらゆる波に乗ったり、時には巻かれたりしながら、それでも前を向いてひたすらに突き進む。痺れるほど格好よく、ドラマチックな、鈴木さんの人生

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          町と人に寄り添う、おもちゃ屋の名物オヤジ

          初めて降り立ったのに、なぜか懐かしい気持ちになってしまう町、ときわ台。 その町の中でもひときわノスタルジーを感じさせる佇まいの「ホビーストア フジヤ」。 長い間ときわ台の町とそこに暮らす人々を見守るこの店で、今日も真剣な眼差しでおもちゃ・模型作りに向き合うのが、この店の店主・藤田宏さん。 おもちゃと町を愛し、全力で人生を楽しむ”ときわ台の名物オヤジ”の熱い思いを聞かせてもらいました。 長年愛され続ける”町のおもちゃ屋さん”ー 昔懐かしいおもちゃ屋さん、という感じでなんだ

          町と人に寄り添う、おもちゃ屋の名物オヤジ

          ハングリーを貫いた62年 女将をささえたもの

          奥州三名湯こと鳴子温泉に佇む旅館大沼。女将の大沼安希子(おおぬま・あきこ)さん(85)は、今日もハングリーに、ひたむきに働いています。 唐突ですが、みなさん今の仕事を楽しんでいますか? 楽しいと心から思えた人、悲観的に思った方、パッと答えが浮かばない人。 人生いろいろ、働き方もいろいろだと思います。 そのいろいろを経験した人生の大先輩から教わるものは多いものです。 淡い芽吹き時ーいい季節ですね。 安希子さん:今はね、本当に淡い彩の景色。緑も薄緑、若緑、桜色とかね。芽吹き

          ハングリーを貫いた62年 女将をささえたもの

          「今が一番楽しい」 倒れても働いた日々が作った今日

          駄菓子屋「菊地商店」にようこそ! 入場料は笑顔。みなさんの元気な姿が、店に立つ特効薬です。 菊地さんは、毎日欠かさず薬を飲んでいます。営業中に一度倒れてしまい、引退もよぎりましたが、それでも店頭に立ち続ける理由は「ここにいる時間が一番楽しいから」。実は私ライター増田の祖母も自営業をやっていたので、彼女の姿はどこか祖母に重なります。無理のない範囲でショーマストゴーオンしてほしいですね。 大森駅近くのお菓子の森。大人も気づけば子どもになっちゃう?買いすぎにはご注意を(笑) そ

          「今が一番楽しい」 倒れても働いた日々が作った今日

          船乗りを夢見た少年が見つけた天職

          大衆居酒屋が立ち並ぶ横浜・野毛の地で、戦後間もない頃から多くのお客さんに愛されてきた「もみぢ菓子司舗」。 店頭には、甘くてふわふわの名物・どら焼きや、色とりどりの練り切り、大粒のみたらし団子などが立ち並び、どれを買おうか迷ってしまう。 そんな「もみぢ」を共同経営という形で切り盛りする、店主の西村さん。 その朗らかな雰囲気とチャーミングな笑顔に、なんだかほっとして、何度でも会いにきたくなる。 西村さんと「もみぢ」の、これまでの歩みを聞かせてもらいました。 本当は船乗りにな

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          シェイクベイベー!アポロに恋して

          鎌倉街道の曙町に佇むパブレストラン『アポロ』。ギリシャ神話の太陽神アポロンからその名をもらったそう。マスターのチャンさんにとって、アポロは恋人。 開業から60年以上経つ今も、週6で働くこのお店のマスター、チャンさんは、仕事が楽しい一方、まだまだ勉強不足といいます。 「シェイクベイベー!」今日も元気に営業中。 1964年、26歳で開業ー 失礼ながら、今おいくつなんですか? チャンさん:85歳。このお店は26歳からやっているよ。若い時にこういう商売かじっていたから、自分の店

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          【決意表明】続ける/働くをテーマにした写真集「ひとすじ」を制作しています!

          はじめまして。普段は映像ディレクターとして活動しております中村 創(なかむら そう)と申します。 人生初の写真集を6人のメンバーと共に作っています。50年1つの仕事を続けた方のポートレートや仕事風景をフィルムカメラで撮影した写真集「ひとすじ」です。 写真集だけではなく、映像作品も組み合わせ、最終的には各地で展示もできたらと思っています。 現段階で細かいスケジュールは決まってないですが、少しでも興味を持っていただけたら嬉しいなと思い、このnoteを書くことにしました。最後

          【決意表明】続ける/働くをテーマにした写真集「ひとすじ」を制作しています!