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耡い初め

月のこよみの正月もはや十日とおか

日が随分と長くなり

夜明けもだんだん早くなり

そこここに感じ始めた生き物たちの息遣い


雨水うすいを超えた大安吉日を選び

吾畠あがはたに出て鍬を入れる耡初うないぞ

季節外れの暑さに大汗をかきながら

蔓延はびこっている野の草を抜き

堆肥つみごえを撒いて土塊つちくれをほぐせば

手のひらに伝わってくる

畠の土の柔らかな暖かさ


頭の中に広げた作付設計図に照らし

たっぷり実った野菜たちの姿を夢想して

4度目の春畠はるはたが、今始動する

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